今日は音楽の話。映画にもある、「愛の、魔法」。 | オッサン君の映画DEぼーん!

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映画に愛を!
ゴジラから2001年宇宙の旅まで。
古今東西、思う存分映画を語るもんねっ!
愛と怒りをこめて、カーツ1発!
(独断偏見ごめんくさい!!やな人はスルーのコトよ!)

子供のころから、どーも他人と違うな、というか、
合わないな、と思う所があって。
みんな解るのに自分だけ解らないとか、その逆とか。

たとえば音楽でも、
ゴジラ映画を観て伊福部昭大先生の
メーザー戦車のマーチがガッツーン!って感じで衝撃的に来て、
もういても立ってもいられないくらいに頭の中に響くんで、

映画館を出てから一緒に観た友達に言うと、
「そんなメロディちゃうで!」なんて言われて、
誰かが口ずさむと、みんな「それそれ!」とか言うんだけど、
私には「絶対おかしい、そんなメロディ違う。気持ち悪い」と思って
譲らないでいると孤立したり。

後でレコード聴いてみたら自分が正しかったり。
で、映画でも映画ファンとかマニアと話して、
「あの映画よかったね!」って盛り上がると、
みんなすごくストーリーを覚えてて、
それで「感動した」とか言うんだけど、
私はあんまりストーリーを覚えてない。

酷いのになると、
お互いに「ラストが良かった」と見解は合致するのに、
「誰がこうでこうだったから良かったよね!」と言われると、
「そうだっけ?」となる。
覚えてない。

「一体どこでどう良かったわけ?!」
と突っ込まれることになるけど、
確かに自分としては同じ箇所で感動して良かった、
とは思っているのだ。

でも、「何で」だったか、というと、
分からない。

実はこういうことは枚挙に暇が無い。
登場人物の設定とか、
相関関係が全く分かってないことが多々ある。
つまり、「ストーリーを追って」観る、
という見方が出来ない。

だから、「ダイハード」なんか映画館で14回ぐらい観たし、
何度観ても飽きない。
逆に「2」以降は映画としてもストーリーも
全く「入って」来ない。

元嫁は「アスペルガーちゃうか」と、
大マジで検査を勧めたことがあったが
それについては結論は出ていない。

一番顕著な例は、
黒澤明晩年の作品「八月のラプソディ」で、
あのお婆ちゃんが雨の中を走っていたら
突然傘が裏返って「野ばら」が大音量で鳴り響く。

あのシーンで私は度肝を抜かれて、
目の前が実際に「真っ白」になった。
もうストーリーなんてどうでもいい、
あの「一発」でこの映画は完了するのだ。

お婆ちゃんが何で雨の中を走っていたのか、覚えてない、
とにかく原爆を恐れて孫たちにそんな話をして、
走って、傘は裏返って、野ばらが鳴って、
頭が真っ白になった、

なにやらさっぱり分からないが、
涙が止まらなくなった、・・・・だけ。
そう、それだけ。
それだけなのだ。
それで十分なのだ。

世間的には巨匠の晩年の「失敗作」扱いだが、
私には大好きな映画だ。
「かぐや姫」もそうだし「ポニョ」もそうだ。

何だかわからないが、涙が出て止まらなくなる。
同じように、

前にも仕事で車を走らせていて
FMからジョンレノンの「LOVE」が流れてきて困ったことがあったが、
昨日もやはりジョンの「WOMAN」が流れてきて
イントロが掛かった途端涙が止まらない。

年を取ると涙脆くなるというが、
少々の「感動作」と言われる映画やドラマを見ても
先述したとおりストーリーが入って来ないので、
むしろ淡々と観ている。
人から見ると、氷のような心に思うのではないか(笑)。

いい例が(みんなが感動した、という)
「永遠のゼロ」である。
感動どころか目はカスカスで乾燥して目が痛かった。

一体、それらの曲の何がそんなに響くのだろう?
実は、さっぱり分からない。
もちろんメロディ、アレンジ、ジョンの下手クソな歌、
いろんな要素があるのだろうが、
私はこう考えている。

ボブディランも告白しているとおり、
音楽界には「魔法」が存在していて、
ジョンもマイケルもビートルズの時やジャクソンファミリーの時は
どっぷり浸かっていた、という。

今はレディガガやらマドンナなんかがそうらしいが、
実はジョンやマイケルは、
「逆の魔法」を使っているのじゃないか?


・・「愛」という、魔法を。