総悟夢小説*嫉妬 | I LOVE 銀魂~夢小説~

総悟夢小説*嫉妬


リレー小説企画!!


銀魂高校に通う、「あかり・みなこ・春・ひい」の4人。


それぞれに絡む銀魂キャラクター達。


笑いあり涙ありの、青春ラブコメですヾ(@^▽^@)ノ


左から順番にどうぞ♪






(第1話↓)(第2話↓)(第3話↓)(第4話↓)

田中さん   きなこ    定春    ひらり

そんな訳で、久しぶりに短編を更新!!

今日はなんだか気持ちに余裕ができました^^

といっても久しぶりなんで少々腕は衰えてると思います…(笑)

それでも良いという方!!

総悟と真選組女中の女の子です、どーぞっ(*^▽^*)!!



―――――――――――――――――――――





嫉妬







天気も良い気持ちの良いお昼。



うんと背伸びをした私は、大きく息を吸った。



隊員達は皆、見回りやそれぞれの仕事に行って



真選組はとても静か。



私はその間に、と廊下のぞうきんがけをしている最中だった。



―――その時、ガラガラと玄関の扉が開く音がした。



(みんな仕事の最中のはずなんだけど…)



そう不思議に思って玄関に向かおうとした私は、



聞えてきた声に、足を止めた。




「ちょっとそこで待ってろィ」



「あ、はい…!」




―――この声は、沖田さんだ。



そして彼の次に続いた声は、知らない女の子の声。



ドキッとした心臓に気づかないふりをして、玄関を覗いた。



「……誰、だろ」



私と同い年くらいだろうか。



綺麗なピンクの着物に、ふんわりまとめられたお団子頭。



可愛らしい顔立ちの彼女は、緊張した面持ちで玄関に立っていて。



一体どうしたんだろう――。



そう思ったと同時、どこかに行っていた沖田さんが玄関へと戻ってきた。



「上がってきていいぜィ」



「ありがとうございます…」



あ、上がっていいって…何考えてるの沖田さん!?



そりゃ~今は他の隊士もいないし、邪魔はないかもしれない。



でも、そんな…勤務中に女の子を連れ込むなんて!!



「なっ…ひ、土方さんにバレても知らないんだから」



むっとした表情でそう呟いて、自分の姿を見下ろした。



(…そりゃ、あたしなんかじゃ敵わないのは分かってるけど)



長いことオシャレもしていないせいか、古くなった赤い着物。



無造作にまとめた黒髪。



化粧だってしてない顔。



……沖田さんだって、あたしなんかで満足いくわけないもんね。



モテる彼なら簡単にあの女の子を掴まえられたんだろう。



…で、でも。



それにしてもヒドイ!屯所に女の子を連れこむなんて!



仮にもあたしがいること知ってるくせに!



(もう、知らない…!)



仕事に集中しよう!集中!



そう心の中で喝を入れて、持っていたぞうきんをもう一度水に濡らした。



…と、その時。



「―――お、居た居た。お前ヒマならお茶淹れろィ」





「なっ…はぁ!?」



突然背後から聞えた声。



びくりと肩を上げて振り向けば、まさかの沖田さんが立っていた。


「だから、茶ー淹れろィ。客来てっから」



「……じ、自分でやったらどーですか」



何考えてるんだ。



フツー連れ込んだ女の子にお茶だす係を私にやらせる!?



デリカシーってもんがないの?この人には!



ふんっと顔をそらしてぞうきんを絞れば、沖田さんは無言で私を見つめていた。



「……な、なんですか」



あまりに何も言わないため、ちらりと視線を送る。



そうすれば、不思議そうな顔で彼は私を見ていた。



「…お前、何怒ってんでィ」



――そう言いながら、すっとしゃがみこんだ沖田さん。



同じくしゃがんでぞうきんを絞る私と視線が平行になる。



丸い瞳でこちらをのぞきこんでくる沖田さんに驚いて、思わず身を引いた。



「別に、怒ってなんか…」



顔をそらしてそう言えば、沖田さんは口を開く。



「じゃ、茶淹れろィ。やり方知らねぇんでィ」



「……~~っあ、あの!!」



もう、なんなんだこの人は!



しびれを切らしてぞうきんをもう一度バケツにつっこむ。



そして勢いよく振り返り、沖田さんを睨んだ。



「し、仕事中に女の子なんか連れ込んで何言ってるんですか!」


…少々大きめの声で、言ってしまった。



肩で息をしながら相手を睨めば、沖田さんはポカンとした顔でこちらを見る。



…なんだ、おかしなこと言ったか?



本当のことじゃないか。



まさか沖田さんが女遊びをするような人だとは思ってなかったから



……余計に、ショックだったんだもん。



「…だ、だから、そんな仕事、私はやりたく…ないです」





沖田さんに怒鳴ってしまった。



勝手にその事実に落ち込んでしまって、しゅんと肩を小さくする。



うつむいてもう一度ぞうきんを絞ろうとバケツに手を伸ばす。



(……っ!?)



――でも突然、その手は沖田さんの手によって止められて。



しっかりと捉まれた手首、驚いて顔を上げた。



「…それ、嫉妬かィ?」



「~~~っ!?」



なっ…!



真面目な顔でそんなことを言ってくる沖田さんに、



思わずボッと顔に熱がこもった。



なんて恥ずかしいことを普通に言うんだ、この人は…!



「…な、なに言って、」



図星だなんて、口が裂けても言えない。



真っ赤な顔で相手から目をそらせば、「ふっ」と小さな笑い声が聞えた。



「真っ赤」



「ちがっ…か、からかわないで下さい!」



口角を上げた沖田さんの目が見れない。



なんなんだこの人は。



きっとそうだ、こうやって女の子をからかって



今日みたいに屯所に連れ込んだりしてるんだ。



…騙されないぞ、私は。断じて!



未だ掴まれたままの手首が熱い。



彼から目をそらして下を見ていれば、沖田さんの手がするりと手首から外れた。



――と、そのまま。



「あー…、ほんとお前」



ぼそりと呟いた沖田さん。



何事かと少し顔を上げた直後。



「――っっ!?」



手首から外れた手は、私の掌と絡まって。



もう片方の彼の手は、私の後頭部に回されて。



目があったのは、至近距離。



唇が重なっていることに気づいたのは、その3秒後だった。



…なんで、こんなことになってるんだ?



目を見開いたまま固まっている私に、



沖田さんはゆっくりと唇を離して、真っ直ぐに目を見つめてきて。



全身から火がでそうな私は、もう目をそらすこともできなくて。



「…俺があの女とこーゆー事するかと思って、嫉妬したんだろィ?」



「……っっ!し、してなっ…んん、」



――言いかけた言葉は、もう一度沖田さんの唇によってふさがれた。




慌てて彼の肩を押し返せば、足りなかった空気を一気に吸い込む。



「――はぁっ…ちょっと、ふざけないで下さい!」



赤い顔を隠すようにうつむいて、彼の肩を押す。



悔しい。



まるで他の女の子と同じように扱われているみたいで。



私は女中だ。ただの、真選組の女中。



「私は、…沖田さんの遊び相手じゃないです…!」



そう言って、下唇をかんだ。



そんなこと言ったって、私なんて遊びにもならない相手かもしれないのに。



ただただうつむいて沖田さんが離れていくのを待つ。



――離れてほしくなんか、ないけど。



「…ほんとお前って馬鹿でさァ」



「…は、はい?」



人が落ち込んでる時に…この人は!



抑揚のない声でそう言いはなった彼を見上げれば、



呆れたようにこちらを見下ろす沖田さん。



眉をよせてそんな彼を見上げていれば、



ポン、と頭に手を乗せられた。



「迷子」



「…え?」



「迷子でさァ。あの女。


田舎から父親に会いに来たけど迷ったっつーから、とりあえず連れて来たんでィ。


これから父親を探そうかと思ってたっつーのに…」



そこまで言って沖田さんは、ギロリと私を睨んだ。



「お前のせいでとんだタイムロスでさァ」



「……そ、それはそれは…」



………ちょっと待て。ということは、えっと…。



沖田さんは適当に女の子を連れ込んだ訳ではなくて、



ただの迷子少女を引き取ってきただけ…ってこと?



(最悪、だ…!!)



「ごごごご、ごめんなさい!!あの、勘違いでそのっ…」



「そーんなに嫌だったかィ?俺が女を連れ込むのが」



「違っ…!それはただ、仕事をサボッてると思って…」



「んな真っ赤な顔で言われても通じねーや」



慌てる私に、余裕の笑みを浮かべた沖田さん。



最悪だ、恥ずかしすぎる。女中のくせして何やってんだ、あたし…!



カアア、と赤くなる顔を隠すようにうつむく。



そうしていれば、のびてくる沖田さんの手が視界に入って。



――そのまま後頭部を引かれて、私の額は沖田さんの肩にひきつけられた。



「…心配しなくても、」



そしてそう言った彼は、私の耳元で囁いた。


「俺が部屋に連れ込みてェのは、お前だけでさァ」





思考回路が止まった私に、沖田さんは満面の笑みを浮かべて。



「ってことで、油断は禁物だぜィ」



いたずらにそう言って、私の頬にキスをした。




(…もう、心臓もたない)



――きっと当分、



私は彼の顔が見れないだろう。





―――――――――――――――――――――



あ~沖田隊長かっこいい…!



読んでくださりありがとうございました^^!!



そしてぐるっぽも更新されてます!


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