発病から1年 高次脳機能障害 | 祐喜のブログ 高次脳機能障害の妻と俺 絶対負けない。笑いと感動(ワクワク、ドキドキ)、感謝のブログ

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モヤモヤ病からの脳出血(視床出血)で左片麻痺と高次脳と戦う妻とジタバタしてる夫の笑いと感動、感謝の日々を綴っています
高次脳と戦う誰かの為に今出来ることは・・・

今日は発病から1年までの事を書きたいと思います。


昨年5月3日モヤモヤ病で脳出血を起こし、緊急手術した妻に
右視床出血と水頭症、左片麻痺、左肩亜脱臼、脳器質性精神障害
「高次脳機能障害」
が一気に押し寄せた。


はじめは何が何だかわからず、ただただ落ち込んだ。
前向きには考えられない。


俺は長い研修で半年単身で仕事していたため、
苦労をかけた妻に感謝して過ごそうと、
楽しみにしていたゴールデンウィークに起きた悲劇


楽しかった旅行気分が一気に絶望に


妻はICUでうっすら目を開けてもなにも言わず目を閉じる


数日でヒソヒソ話せるようになるが、なんかおかしい
聞いたこと無い名前の人に今すぐ感謝を伝えたいと言う
俺は探した。あんな状態で探してる人とはよほど大切な人なんだろうと
想像上の人物だとは知らずに探しまくった


混乱して欲しがってるものみんな買ってあげた


面会時間制限ギリギリまで妻を見舞い、ただただ祈った
頭に2本管を刺されたまま血を抜く妻の手を握り祈った
神様も仏様も頼ることを恥とし、
自分の力で突き進むことを美学としてきた俺が
医療機器や点滴にも祈った
「助けてください」と


GWが終わると責任ある仕事が迫って来た。
休んだらアウト!残業無しで終わる仕事ではない。
1700すぐに職場でて1時間半かけて病院に駆けつけ
面会時間ギリギリ
10分寝顔見て、看護婦さんに今日の状態聞いて帰るような生活
職場に戻り残業して職場で数時間仮眠してまた朝が来る


よく聞かれる。「経過はどうだ?」
言いたいことは山程ある。
片方の管が抜けたとか左手が少し動いたとか
でも俺が感じる感動は周りの人には当たり前のこと
「まぁ、だからなんだと言うことですが菅が抜けました・・・」
などと言う様になった


起きてる時もあった
妻は天井を見つめていたり、理由なく泣いていた
「あなた誰?」「もうすぐ夫が来ますから」と言われる。


あんな手術受けたんだ。混乱するさと思ってた


毎日写真や花や思い出の品を持って行った


妻はテレビやスリッパ見るのと同じ様子でそれを見て眠る
目を怪我してる?視力が落ちた?色がわかんない?
色々想像して悩んだ


音楽も毎日聴かせた
これは反応した。笑う。嬉しかった。


車椅子で食堂に行けるようになったとき
見舞いに行った俺は食堂にいる妻を見過ごしそうになった
首に力が入らず後ろに斜めにもたれ掛かり
口を開けて天井を見つめてる妻はピクリとも動かず
みんな食事を終え、誰も居ない食堂に1人放置されていた
あんなに元気にはしゃいで海を走りまくっていた妻
綺麗で優しくて、オシャレでピアノのうまい自慢の妻
目の前の妻はその面影すらなく天井見ていた


俺が抱きしめると笑ってくれる


お湯みたいなお粥をゆっくり食べさせた


噛みながら寝てしまう


コッソリとサクランボ🍒食べさせたら、むせて大変なことに


小さい声でだがよく話すようになると、ハチャメチャな会話ばかり
そして怒る。寝る。


ハチャメチャな会話以外なにもできない妻
左手足はほとんど動かない。
「私のじゃないから」と言い、あり得ない方向に曲がっても平気


強い薬使ってるんだろう。早く薬がなくなればいいのに。
もう少しもう少しと励ました。


発病から1ヶ月過ぎ退院(転院)の話がでる。
この頃から俺は目眩が激しくなり、倒れるようになる


リハビリはやっていたが寝ている時にマッサージする程度
一日中寝てる。起きていられない
やっと足を突っ張り左右支えられ立てるようになった時は感動した
「クララ(ゆうちゃん)が立ったぁ~」🎉🎉🎊🎊


近場のリハビリ病院に転院しPT.OT.STが始まった。
ベットに柵、車椅子にベルトされ、雑に介護される妻を見て
お世話になっているのは感謝したが、対応に不満があり
なんども抗議したり、苦情を言った
思うように回復しない事にとにかく苛立った


妻に「一緒に死のうか・・・」と言った事もあった
「私はクリスチャンだから死ねない」と言われた


リハビリ計画書の説明が月に1度あった。
妻を理解してない人が話す流すだけの説明を俺は聞いてなかった
規則でやってんだろうから俺も聞くフリしてた
1度あまりにバカな説明された時があった
あとで「違う人の計画書でした」と謝っていた🌀🌀


夏が過ぎ、冬が来て退院の話がでる。
仕事は放り出せない。妻はなにもできない
一日中つきっきりで居ないと生きられない
加えて怒りまくるから慣れてないと介護者の手に負えない


自宅では親への感情がコントロールできないと言うと
「薬で抑えましょう」と言われた
そういう意味じゃない。家族も本人も準備ができてない
なにをどうしたら良いかわからなかったのだ
「そうだな!薬で植物みたいに大人しくしとけば安心だな💢」
と我慢できず医師に暴言吐いたこともあった


病院は良くなったと言う
もう大丈夫。在宅でリハビリしていけますと繰り返し言う
できるわけ無いのに・・・
病院のとなりにリハビリ時間は減るが同じような介護うけれる施設がある
そこへの入所はとにかく反対する


退院が1ヶ月延び12月13日不安一杯で退院した。
この時はじめて退院の資料の中に
「高次脳機能障害」という病名を発見した


介護保険ギリギリでショートステイやデイサービスを使っても
家族も妻もクタクタだ。
「高次脳機能障害」を勉強しつつ、
2年かけて俺が担当していたプロジェクトにも取り組み
妻の介護をした。


3月ついにプロジェクトは完成し、おれは仕事をリタイアした。
Macで倒れ、コンビニで倒れ、信号待ちで眠り2度追突
居眠りで縁石乗り上げあわや横転も2回


もう無理だ。あと2人おれが居ないと今の生活は無理
2人にがんばってもらって俺を寝かせて欲しかった


役職変えて頂き、今まで溜め込んだ休日出勤等使える休暇全部使って休んだ。
合計8ヶ月


そこから俺の全部使って介護した
知識、経験、根性、体力、時間、金、
「高次脳機能障害」も勉強した
妻を観察して色々試した
病院や施設探して歩いた
罵倒されても叩かれても命懸けで介護した
妻の両親に手伝ってもらいながらも、暴言を吐いた
ケアマネとも険悪になったこともあった
苛立ちはどんどん溜まって行った


妻には平静で話し、その反面の不安と苛立ちと焦りに狂いそうだった


今年5月 あれから1年たった
身体やADLはそれ程改善していない。
依存、退行、重度の注意障害が大きい
改善してても妻は気付けない
だから日常に反映できない。


しかし、係数的に評価できない改善は確実にある
会話や思考、記憶、コミュニケーションなどの向上に毎日感動の連続
「まぁ、だからなんだと言うことですが前向きになりまして・・・」みたいな
「クララ(ゆうちゃん)が立ったぁ~」の連続だ


1年過ぎてから確実に変わってきてる。


いま俺がブログで書いているのはここからの半年間の出来事


あの時死ななくて良かった。妻に感謝


今の生活は健康な方から見たら、
一般的な夫婦生活と比較すると
普通じゃないこと山盛りの生活だけど、楽しい。


幸せです


小さな幸せかき集め、毎日
馬鹿笑いして、ワクワク・ドキドキ感動して、
失礼な事してしまった人も含めて皆に感謝して
楽しい目標持って楽しく暮らしています


まだ初心者介護者ですが、これだけは伝えたい


どうか脳の僅かな異変を見逃さないで欲しい


どうか「高次脳機能障害」になっても諦めないで欲しい


今日も「高次脳機能障害」と聞かされ困惑されてる方がいるかもしれません
「高次脳機能障害」は症状も対処法も千差万別ですが、
1年半で妻は大きく回復する事ができました。


介護者が俺みたいに潰れたり、諦めかけたりしたらダメです。
家族や周りのサポート(環境)がとても大切だと思います。


俺は「心」を中心にリハビリしました。
もっと勉強して効果的リハビリすればもっと良くなったかもしれません。


良き介護者、良き理解者、良き助言者を探し、選び、前向きに頑張りましょう


俺はまだ1年半しか介護して無いので、暗中模索ですが、
これからも何かお役にたてる事を探し、
このブログに綴っていきます


「高次脳機能障害」またそのほかの病気と戦っておられる方々が
少しでも幸せに楽しく暮らして行ける事を心からお祈りし、
お世話になった全ての方々に感謝しております。


たまに辛くなりガックリ落ち込んだり
たまった苛立ちを誰かに当たってしまったり
妻の変化を過大に評価し大喜びしたり
うつ気味でもありますが、
これからも頑張ります。


イラついた時の数々の暴言をお許しください。


※いつも妻のブログに優しいコメント頂いています
心やさしき皆様に・・・
妻は返信は体力的、精神的に厳しいことが多いですが、
コメントは全て読んで、日々感動、大喜びしています。
励ましや、褒められてる事が妻を支え
皆様の優しさに救われています。
妻がやる気や希望忘れた時
ブログの友達に
「もうゆうちゃん頑張らないから応援やめて」と
送信するか聞くと、「ダメ❗️❗️」と必ず言います。
妻にとって家族以外の病気を知った上で励ましてくれる
大切な存在なんだと思います。
引き続きどうか無理なきよう、お暇な時、退屈な時などに
立ち寄っていただければ幸せです。


感謝