こんにちは♪
9/30をもって、大人の新感線「ラストフラワーズ」が終わりました。

私は大阪公演を2回見に行きましたが、とにかく凄かったとしか言えません。
もう再演は不可能でしょう。
出演陣が豪華すぎる。
私は大人計画派なのですが、新感線の俳優さん達の演技たるもの、さすがでした。(←何様だ)

今回、舞台で初めて見た方は大勢居ましたが(まずそんなに多く舞台を見ていない)、粟根まことさんがツボにはまってしまいました。
まず、いい声ですね(^^♪
なんて表現すれば伝わるのか分かりませんが、ガラガラ声までいかないザラついた声というのでしょうか。
見た目どおりの声質で好きです♪
あと、突っ込み派の演技が最高でした。
突っ込み派の演技とはなんだ!?って思われた方すみません。笑
(観点がちょいとばかりずれていると思うのでご容赦くださいm(_ _)m)
ビッグを研究室に連れ戻そうとしている時の絡みとか、セレスティーノに胸ぐらを掴まれるが離れていくので自ら掴まりに行く所とか。
あれですね、大人計画の方と絡んでる時がほとんど突っ込み派の演技でしたね。

後は、橋本じゅんさんと高田聖子さんの1人2役っぷりは最高でした。
特に橋本さんの早着替えは素晴らしいもので、洋服と着物の着まわし。
自分も着物や袴を着るので、着付けの大変さは重々承知済みです。
多分簡単に着れるようにしてあると思いますが、それでも凄いです。
高田さんの「40秒で仕度しな!」は今舞台の名言ですね。
その高田さんも全く異なった役柄をこなしていて、あまりご存知無かった分、はじめは気づきませんでした。笑
ヤクザの会長の母親と、大家族のおかん。
接点も共通点も無い役をはっきりと演じ分ける。
凄いですね…
同一人物と気付いた時のショックがもう。。。笑

そして古田新太さん。
やっぱり関西人としてはイントネーションを気にしてしまう演技の中の関西弁。
本当に関西人の俳優さんが関西弁で演技をしていても大抵違和感を感じます。
が、古田さんは全く違和感なし!
すんなり関西弁が入ってくるので、素直に面白かったです(笑)
古田さんは1役で2つの顔を演じていましたが、それもさすがの演技力!
電話や転換で変えるのはまだ分かりますが、ヤクザ(もしくは捜査官)としてクドカン演じる早川に銃を教えている時に奥さん乱入で急に大家族の父に早代わり。
(本当の仕事を隠しているのでバレてはいけない場面)
あとは、「なんでだろう」の動きを永遠にさせられたり(笑)
しかし終盤の「滅びるなら、自分の責任で滅びる!」という台詞はかっこよかった。
話の流れが分からない方は戯曲本が売っているので是非!
最後の速達を受け取るシーンでのアドリブも笑いましたが、後に戯曲本を読んでアドリブだったのか!と気付いて驚きました。
他の新感線の方々も面白くて見所満載でしたが、あとはWOWOWや戯曲本で見てください!笑

今回唯一のゲスト出演者、小池栄子さん。
クラブ歌手であり、辛龍会会長の愛人であり、ミッシング捜査官の一員。
キャラが濃すぎて渋滞を起こしそうな出演陣の中、負けず劣らずの存在感。
小池さんしか無理ですね。
いや、お世辞抜きで。
ナイスバディーで表現されるエロさカッコよさ。
悩みに悩んで最後はオンドルスタンの女王になっちゃう展開(すごい端折りました)
終演後、ゲスト出演が小池さんでよかったと心底思いました。

そして大人計画の俳優陣について書きます!

まず大人計画の主宰であり、今回の舞台の脚本を書いた松尾さん!
前半は全く出てこず心配になりましたが、後半に出てきた時の奇怪な動きといったらもうww
でも、見れば見るほど凄い方です。
普通あんな謎の動きを、さも当たり前のように動けないですよ。
「人前に立つことは恥ずかしいことだ。」
本当にそうですよね。
この言葉は私にとって凄く大切な言葉になってます。
そして松尾さんを見る度に深く深く刻まれていきます。
松尾さんの演技にはいつも笑わされるのに、終わってからジワーッと沁みてくる。
言えば今回の真の首謀者は松尾さん演じるセレスティーノでしたが、松尾さんも1人2役でした。
それは、オンドルスタン将校。
はっきり言って必要なのか?と思うほどの役でしたが、それもそれで面白い。
居なくても問題ない役と、真の首謀者の2役。
でもオンドルスタン将校と古田さんの絡み(というかむしろコント)は好きなシーンの1つです♪
最後の「無意味だ!」はグサッと来ました。

そして阿部サダヲさん。
いきなり石像の中から登場w
そして登場の弄りからの抗争(笑)
サダヲさん、ヤクザが似合う!
というより、ヤクザのサダヲさんが好き!
先端恐怖症には爆笑した。
間が上手いですよね~、さすがです。
双子の役だったので一応2役でしたが、ほぼ弟の軍二郎のみ。
河野さん演じるミャンとの絡みが好きでした♪
「遊ぼう。よく遊ぼう!」とか、人物紹介のくだりとか。
最後は馬鹿な子になったり。
「いいところで、目が、覚めたんだー」の言い方が最高でした(笑)
やっぱりサダヲさんの演技は最高です。
シリアスに話してたと思ったら急に笑いになったり、笑いになったと思ったら素に演技しだしたり。
松尾さんの脚本だけあって、使いこなしてる感が満載で大満足でした。

次に宮藤官九郎さん。
元フォークシンガーの早川。
余命わずかな借金まみれの病人。笑
演技ではなく、本当に顔色が悪いんじゃないか?と思うぐらいはまり役でした。
小道具を2回忘れて罰ゲームをしたそうですが、結局その忘れた小道具は何だったのか。
忘れた回も、罰ゲームの回にも遭遇していないので分からず仕舞いでした。(残念。知ってる方が居たら教えてください)
クドカンは主に紙ちゃんと源さん、たまに古田さん、猿時さんとの絡みでしたが、どんなに抗争勃発中でもクドカンが出てきた瞬間に平和な空気が流れていたような気がします。
何しろ、一番平和を求めていた人ですからね。
命がけで遂行したラストフラワーズの任務も、一時は諦めたが平和のために実行。
ある意味一番人間らしい人間だったんじゃないでしょうか?
(勝手に思ってるだけですが)
生着替えも含め、あれはクドカンだから成立する役だったなと思います。

そして次に皆川猿時さん。
なんて言うんでしょうか。
猿時さんにしか出来ない役。
ピッタリすぎて違和感ゼロ。
もしやそっちが素なんじゃないですか?と言いたくなるくらいはまり役。笑
猿時さんも2役でしたが、上下の移動が激しかったので、裏で大忙しだったんじゃないかなと思います。
1回目は見逃してましたが、あるシーンでこっそり扉からビッグが覗いてたんです。
見た瞬間、怖っ!と思ったけど、後で「嫉妬している」とハッキリ言ってる所が可愛かったり。
そんなビッグと、オンドルスタンの将軍ジョンオク。
ジョンオク、最初は正直「どうでもいいわ!」と思う人物でしたが、最後はかっこよかったです。
ミンスを本当に愛していたんだなと。
歌声も最高でした。
シリアスな曲だなぁと思ってたらすごくポップで。
手を振る振りがなんとも可愛い。(短い手を懸命に振ってる感じが。。。すみません)

そして村杉蝉之介さん。
蝉之介さんは3役!
が、平行して3役ではなく、次々変わっていく3役だったので着替えが大変とかいうのではない感じ。
つげ分析官の謎なキャラw
スパイの仲間でしたが、本部爆破の時、靴を履く履かないで逃げ遅れ死亡。
「とりあえず逃げろよ~」と誰もが思ってたであろう気持ちを古田さんが代弁(笑)
走馬灯のように流れる蝉之介さんの子供の頃から現在までの写真ムービーw
なんとも分かりやすい「死にました」という演出が逆に面白かった。
そして2役目はペク教授。
あまり触れたくないぐらい気持ち悪かったです。笑
蝉之介さんだからそう思ったのか、誰がしてもそう思うのか。。。
いや、蝉之介さんだったからでしょうね。
短いシーンであそこまで世界観を作れるのはさすがなものです。
稽古中はいのうえさんに言われた演技が出来ず、完全無視したオリジナル演技だったそうですが。。。
多分、オリジナル演技でしょうねw
そして3役目のヒュンダイ。
頑張ってその場を仕切っているのに振り回されてる感じが凄く伝わってきて面白かったです。
突っ込み派の演技ですね。
ヒュンダイが一番適役でした♪

次は荒川良々さん。
ミッシング(古田さん、小池さん、蝉之介さんによる国のスパイ集団)が10年という月日と5億という予算をかけて捕まえた元爆弾魔 村西。
なのに被害は逮捕時に逃げようとスイッチを押してしまった爆弾による怪我人のみという、趣味で爆弾を作り戦場で爆発させて楽しんでただけというオチw
出所してミッシング捜査官の一員となる。
出所してから整形したせいで、「前は和泉元彌みたいだったのに」とがっかりされるのが再会時のネタだった(笑)
良々さん、やっぱり生で見ると大きいですね!
映像でも十分大きいと思ってましたが。。。
滑舌が悪そうな喋り方なのに何を言ってるかハッキリ分かるって凄いですよね。
結構重要なところでお助けマン的立ち位置だったので「ナイス!」と心の中で何回言った事か。。。笑
最後の家に乱入のシーンは本当にビックリしました。
2回とも。笑
元の爆弾魔に戻りますって普通に言っちゃうところが良々さんのキャラにピッタリでした。

次に平岩紙さん。
早川を取材するルポライター砂漠ひかる。
今回は紙ちゃんに一本取られたという感じです。
タンバリン芸、素晴らしかった!
ちゃんと白目向いて叩いて狂女っぷりを発揮してました。
まずタンバリンって結構難しいんですよね。
リズムも叩き方も振り方も。
凄いなぁって関心しきりでした。
早川の病室で犬塚にギターを弾いてと迫り、まだまだ弾けない犬塚の演奏を優しく手拍子しながら聞いてるシーンほどほのぼのした所はありません。
なんて可愛い2人なんだと。
それを横目に何弾いてるかサッパリ分からないと呆れるクドカンと古田さんw
結局流れでオンドルスタンまで行ってしまい、抗争に巻き込まれていくのですが無事帰国。
詳しい話はWOWOWか戯曲本で。笑
最後には早川の平和精神を受け継いだ人ですね。
ピース!が可愛かった♪

そして最後に星野源さん!
始めは勝場組が運営するクラブのボーイとして登場。
小池さん演じるnananaの歌とダンスに合わせて踊るところがかっこよすぎ。
軍二郎の登場弄りに巻き込まれ、軍二郎の怒りを買ってしまった挙句足を撃たれる。
で、セックスアンドザシティ金融に配属される。
連れて行かれる時に「もっと普通の仕事を~」と叫んでいましたが、後に戯曲本を読んでるとアドリブだったという事が判明(笑)
よほど普通になりたかったんだろう。
その後に足を引きづりながら早川の取立てに登場。
マニュアルを棒読みしながら取り立てる姿に呆れられるw
この時点で取り立て屋のヤクザなのになめられてる。
古田さん演じる佐伯が取り立ての後輩として入ってきてもすぐになめられる。
弱々しい役が本当にピッタリですね。。。笑
ひかるが早川を追いかけるのを放っておけず付いていく犬塚。
ちょっとずつギターが上手くなっていってる感じの表現が凄かったです。
全く弾けないフリはまだ簡単ですが、微妙に弾けない、けどメロディーは鳴るようになってきた。という表現はプロのギタリストだからこそ出来る演技なんだろうと思いました。
そしてなんと言っても最後のラストフラワー。
「この今~」と歌いだした瞬間ゾクッとしました。
早川が死んだ後も、抗争中も歌声に感動。
最後には「聞けー!!!!!」と叫んで歌いきる。
ラジオでも言ってましたが、あの感動的台詞「聞けー!!!!!」はアドリブ。
あの台詞が無かったらどうなってたんだろうと思います。
そして最後はオンドルスタンに残ってテレビスターになったというオチ。笑
スカパラの演奏にあわせてポップに歌うラストフラワー。
手拍子で客を煽り、ピースして盛り上げたり。
さっきまでと打って変わって本当にテレビの中の人って感じでした。
が、舞台ラストとなる締めの台詞。
「普通になりたい!!!」
犬塚の象徴的台詞でした。
カーテンコールでは舞台中は絡みが無かった粟根さんや高田さんが源さんを中心へ招いてくれたりしてる所が凄く嬉しかった。
源さんは今回の舞台での影の功労者です。
いや、影でもないか。
色々と嬉しかった。
歌う源さん、演じる源さん。
どちらも見れてファンとしては大満足な出演量。
松尾さんが「星野を出したい」と言ってくれただけある。
感謝感謝です。
最後に、早川を追いかけるひかるを追いかけながらメモするというシーンの時、左利き~!!と密かに萌えてました。笑

感想量に差がありますがそこはご愛嬌ということで。。。
気になった方は12月にWOWOWで放送されますので是非見てください!

WOWOWが見れない!という方は戯曲本がオススメ!

切実にDVD化希望。

長々と失礼しました。