日本語の使い方を理解していないことはとても多い。
一般的に「花より団子」の意味は、風流よりも実利をとること。
欲張りでわがままな僕は、風流も十分楽しみ実利も楽しみたい。
「花」を感じる視点と感性が無ければ、どうしようもない「団子」を選んでしまう。
辞書にあるもうひとつの意味は、見た目より中身を尊ぶことのたとえ。
男も女も外見よりも中身。でも、美男美女で心も美しい。を望むのは本能?煩悩?
深みにはまりそうなので、普段食べている野菜や果物に話を移します。
米、麦、ソバ、トウモロコシなど穀物は種子を食べている。オス(雄花)とメス(雌花)が出会い産まれた育ち完成された種子だ。
しかも枯れるまで充実したいわば人生を生きた熟年の深みがある。
トマト、キュウリ、ナス、エンドウ、リンゴなど実を食べる野菜や果物は、いわば30代40代。味わいが出てくる頃。
ブロッコリー、カリフラワー、菜の花は、花を食べる野菜。雄しべと雌しべが出会う寸前の結婚適齢期だ。
一見まったく違う野菜だが、大根、人参、ジャガイモ、ホウレンソウ、小松菜などは花が咲くのもまだこれから、まさに青春期。
かいわれ大根やサラダベビーリーフなどは赤ちゃんから子供の時期。これからどんな味わいにもなる可能性の味か?
僕たちは野菜の人生?の一部分しか知らない。
野菜達は小さい時大きい時、成長とともに味わいが変化する。例えばホウレンソウは、スーパーで売られているサイズより、もう少し成長した時期のほうが味がのって美味しい。
エンドウは、若いと青臭いが実が充実し過ぎるとサヤが硬くなる。
丁度良い加減の頃は中の豆も甘くなりサヤも青臭くない。畑でそのまま口に入れても以外に違和感なくうまい。
しかしその瞬間は短い。
家庭菜園では、発芽からやがて種が実るまでお付き合いできるのが醍醐味のひとつ。
生き物を育てるのだから、失敗、発見、喜び、沢山いただけるのがまた素敵だ。