七面堂九齊のしちめんどくさい話★とんだりはねたり -1675ページ目

同母姉妹…松姫と菊姫

昨夜の「天地人」は上杉景勝の正室・菊姫の死が描かれていました。

上杉景勝正室・菊姫は武田信玄六女、母は絶世の美女といわれた側室油川夫人。彼女は武田支流の油川源左衛門信守の娘で、信玄との間に仁科盛信・葛山信貞・松姫・菊姫という子ども達を儲けた。

今回の話は、その菊姫の同母姉・松姫の話し。

菊姫が永禄6年、松姫が永禄4(1561)年生まれなので2歳上。

信玄五女の、この娘は実に数奇な運命を辿った。

彼女は7歳の時、織田信長たっての希望で信長嫡男・奇妙丸の婚約者となった。
実際に会ったわけではなく、手紙のやりとりで精神的に繋がってたと言われたが、元亀3(1572)年の三方が原の戦いで自然消滅の形となる。
武田信玄没後は実兄の信州高遠城主・仁科盛信の元に身を寄せていたが、その兄は、かっての婚約者・奇妙丸、長じて織田信忠率いる大軍に囲まれ総攻撃を受け高遠城で自刃してしまう。

そして間もなく天目山での名門武田家の滅亡…。

そんな頃、八王子に逃げのびていた松姫は織田信忠からの使者で京都に向かったのだが、本能寺の変がおこり、信忠との永遠の別れに合うのだ…(悲)。

…つづく。

北烏山そぞろ歩き

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昨日はポカポカ陽気にさそわれて、京王線千歳烏山に行ってきました。駅から甲州街道・中央高速ガード下を過ぎ20分弱で北烏山4・5丁目にある烏山寺町。関東大震災で浅草・上野・築地・白金などから移転してきた26寺が集まっている。専光寺には欧米でも北斎と並び称される浮世絵師・喜多川歌麿、妙善寺には戯作者・為永春水、一番大きな徳川家ゆかりの幸龍寺(二代秀忠の乳母・大姥の局が帰依し三代家光の側室で六代家宣の父甲府綱重の母・順性院お夏の方が最初に葬られた)には国歌に出てくる「さざれ石」と「清正公堂」がある。この幸龍寺の並びには、江戸三大蕎麦の「庵」系のルーツである道光庵の本寺・称往院がある。
時の庵主が檀家に振る舞った信州そばが大人気となり、江戸の蕎麦屋がこぞって○○庵とつけた。この評判の小庵は、蕎麦屋か寺か区別がつかなくなるようになり本寺からそば作りを止めさせられた。
門前に碑が今でも建つ
「不許蕎麦入境内」

なお、道光庵にあった江戸前期の俳諧師・宝井其角(蕉門十哲の筆頭)の墓碑が父と句碑と共にひっそりと建つ。

「夕立や 法華かけこむ 阿弥陀堂」

先人のシャレのセンス

江戸時代の文化人探求が、今のわっちのマイブームですが、天明の頃に一大ブームとなった狂歌師たちの、まぁ~センスのある戯名(いわゆるH.Nハンネです)をどうぞご覧あれ!
(*^-^)b

★草屋師鯵くさやのもろあじ
★蔦唐丸つたのからまる=あのTSUTAYAの由来である版元・蔦重。
★筆綾丸ふでのあやまる=歌麿さんも失敗する事があったんでしょうねぇ
★紀身鹿きのみじか
★酒上不埒さけのうえのふらち=自分の酒癖の悪さを認識してた恋川春町こと駿河小島松平家の用人倉橋寿平さん。
★腹唐秋人はらからあきんど=名の通り商人でした。
★河井物梁かわいものやな=旗本の家来
★加倍仲塗かべのなかぬり=左官の棟梁
★猿万里太夫さるまでたゆう=幇間。猿真似!
★智恵内子ちえのないし=天皇の女官「内侍」のパロディに智恵の無い子と揶揄した女流狂歌師
★路治口志万里ろじぐちしまり=江戸では定刻に木戸が締まります。

どうです?

先人たちのセンスは…。