先日開催された平成30年度9月札幌支部Night Seminarの開催報告です。
今回は、『これだけは知っておきたい運動器疾患に対する中枢神経系の診かた~疼痛基本編~』というテーマで、疼痛の基礎について学んでいきました。
・疼痛にはどのような分類があるか
・疼痛のメカニズムについて
・疼痛の恐怖回避モデルについて
・心理状態や生活の障害度の評価
・疼痛治療のエビデンスについて
・疼痛治療の目的について
皆さんはその疼痛をどのように捉えているでしょうか?
「変形が、、、」「姿勢が、、、」「筋力が、、、」
など、構造や機能の問題だけで疼痛をみてはいないでしょうか?
変形があるから必ずしも疼痛を訴えるとは限りませんし、変形がなくても疼痛を訴える方はいらっしゃると思います。
疼痛は主観的なものであり、運動器疾患だからといって必ずしも運動器の問題によって起きているとは限りません。
その人にとってその疼痛がどのようなものなのか、またこれからどうなっていきたいのかなどといった心理・社会的な背景も含めた関わりが必要になります。
疼痛の評価方法については様々なものがありますが、心理状態や生活面との関わりをみていくものが多くあり、やはり運動器だけに目を向けていては解決できないことも多々あるということですね。
そして、疼痛が発生している際には中枢神経系ではどのようなことが起きているのかを知る必要もあります。
今回は、そんな複雑で理解するのに時間がかかる中枢神経系についても、例え話を交えながら話して頂くことで楽しく学ぶことができました。
人間にとって元々ポジティブな因子であるはずの痛みが、なぜネガティブなものへと変わっていくのか
報酬系に関わるドーパミンは必ずしもいいことばかりを引き起こすわけではない
といったことを知ることができました。
また、治療においては、悪い部分ばかりではなく、良い部分に、良くできる部分に目を向けることの重要性についても学ぶことができました。
「疼痛に関わるセラピスト自身が疼痛についてどれだけの知識があり、どのように理解しているか」
今回の話を聞きながら、疼痛を取ることが目的となってしまい、介入に難渋した、過去の苦い経験を思い出しました。
今の自分が過去の自分と同じことを繰り返していないか、改めて自分自身と向き合う機会となりました。
何事も基礎が大切ということは誰でもわかっていることだと思いますが、基礎を固めることはそう簡単ではないですよね。
基礎を固める作業は、地味なことをコツコツ繰り返していくしかありません。
日々の気付きを大切にしながら、地道に進んでいきたいと思います。
セミナーの報告というよりも私の感想文みたいになってしまいましたね。
これからも皆さんと楽しく学んでいける機会を作っていければと思っております。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
花畑リハビリテーション研究会
事務局 久保田亮平
HP
Mail
hanareha.hokkaido@gmail.com
~今後のセミナー案内~
10月24日(水)札幌支部Night Seminar(担当:山下)
『 骨と筋を捉える~膝関節周囲の触診』
(定員:24名)
『 骨と筋を捉える~膝関節周囲の触診』
(定員:24名)
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