後妻業 / 黒川博行 | 我が家の本棚

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大好きな読書について書いてます。
お酒や音楽、趣味のバレエ、鉛筆デッサン、ナンタケットバスケット関連話も時々。






こんにちは(^_^)
昨日は次男の用事で都内某所へ

待ち時間約3時間プラス
帰路の電車内1時間で読破
自分でもビックリする程の
スピードで読みきりました
だって面白かったんですもんwww

疫病神シリーズ「国境」以来の
黒川博行先生です!

数年前に連続殺人と判明して
大きなニュースとなったあの事件
年を取った資産家男性複数の後妻におさまり
毒をもっては殺し、毒をもっては殺し、、、
ありましたよね?
筧千佐子という普通の地味なおばさんが
犯人だった、あの事件

黒川先生は事件が起きる以前に
こちらの作品描いてるんですよねぇ
先生の身近で被害にあった方が
実際にいらしたそうです
また、一部の弁護士さん達の間では
知られていた手口とか(怖すぎ!)



『 後妻業 』黒川博行著


結婚相談所の所長、柏木は
財産のある年輩男性の会員に狙いをつけ
共犯者である小夜子に籠絡させ
結婚後に男性を始末し遺産を奪う
「後妻業」で大金を得ている悪党

小夜子も柏木と同等の食わせ者
手練手管で年寄りをその気にさせ
まんまと妻の座につき
公正証書を書かせたあとで
密かに相手を殺して財産を相続し
何食わぬ顔で次の相手を探す性悪女

まあ酷いというか
ここまで性根が腐っていると
ある意味清々しいくらいです
柏木も小夜子も
“罪悪感”を微塵も持ち合わせていません
全て金、金、金、金、金、金、、、、

91歳の父親の死後
後妻の小夜子の態度に不信感を抱く
娘、尚子と朋美
朋美はかつての同級生で
弁護士の守屋に相談すると
「まさしく後妻業や、相手はプロやで」
◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯
後妻業の女の行動パターン3つ
カモになる相手に対して
•住民票をうつす
•家具を運び入れる
•身近な場所に顔見せする
これが典型的な手口

同居をスタートさせ
公正証書を書いて、と言いだしたらアウト
効力絶大な公正証書を持ち出されたら
遺族は法的な手段をうちにくくなる
◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯
守屋は探偵を雇い、小夜子の身辺や過去を
洗い始めます
探偵の本多が大活躍するのですが
元暴対の辣腕刑事!
ただし本多には思惑あっての行動です
あぁ惜しいなぁ、強くていい男なのに

柏木と小夜子は
だんだん追い詰められて行きます
ラストは多少アッサリ感否めませんが
納得できました




筧千佐子の事件では
黒川先生もインタビューを受けてらしたと
記憶しています
何が切なかったかというと

相手がよろしくない素性の
怪しい女性であったとしても
それを承知で
一緒になる高齢男性は少なくない
財産を取られると分かっていても
孤独でなくなることを選ぶケースはある
男って寂しいんですよ

そんなお話だったような


何も殺さなくていいでしょーに!
そう思ったっけ、、、