映画『ノルウェイの森』のパンフレットを読みました
狗飼恭子さんのEssay
『囁き声の届く範囲で』
が、とても切なくて美しい解説です
(以下、パンフより抜粋)
「獰猛かつ静寂」なる直子の世界はすなわち死者の世界で、「安全かつ喧騒」なる緑の世界は生者の世界だ。ワタナベはその二つの世界を行き来する。
ラストシーン、
「僕はどこにいるんだろう」
そう呟くとき、彼は生者と死者の世界の狭間で、どちらへ転ぶのか分からない危うい存在である。
けれど、ワタナベは死なない、生き続けると確信することができるのは、その直前に「愛している」という台詞があるからだ。