先ほど配信されたニュースですが、BRAFとMSIの遺伝子検査が、来年にも保険承認される見通しだそう。日本消化器外科学会で、国立がん研究センター東病院の吉野先生が明らかにしたそうです。

大腸がんでは、昨年のALL RAS検査の承認以降、久々のビッグニュースですね。

◆大腸癌のBRAF V600E変異とマイクロサテライト不安定性検査の開発進む
(2016年7月17日、日経メディカル)

記事によれば「BRAF V600E変異を検出する遺伝子検査は、既存の全RAS変異を検出するキットに含める形で医学生物学研究所が開発を進めているもの」。また、「MSI検査薬の方がBRAF検査よりも早期に承認されそうだ」とのこと。

これで、大腸がん患者の約5-6%くらいと言われているBRAF変異型の方々が特定されて、変異に合わせた治療を受けることができる可能性が高まります。また、MSI-Hの場合(大腸がん患者の1-2%)は、免疫チェックポイント阻害剤を使った治療が可能となるはずです。

上記はいずれも治験の真っ最中。検査承認の動きがあるということは、それなりの成果が出ていることと思われます。吉野先生の国立がんセンター東病院でも、下記の治験を行っています。

◆BRAF変異型の治験
(MEK阻害剤、BRAF阻害剤)

◆MSI-Hの治験
(ペンブロリズマブ=キートルーダ)

ちなみに、僕はSCRUM-Japanで検査済み。どちらも関係はありません。でも、これで何人もの大腸がん患者が、より長く生きる事ができる可能性が高まります。素晴らしいっ!

いろいろなバイオマーカーがどんどん特定され、それに対応した薬剤がどんどん開発される事を祈っています。

(参考、ALL RAS検査について)
【大腸がん患者に朗報】 新たなRAS検査、スタート
(2015年2月18日のエントリー)



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