私は北条早雲(ほうじょうそううん)の子・幻庵(げんあん)です。
(早雲は最初は伊勢新九郎盛時(いせしんくろうもりとき)と名乗っています。)
1493年、盛時は500の兵で堀越公方・茶々丸(ちゃちゃまる)様を攻めるべく船10艘に兵を分けて駿河国・清水浦を出港しました。
盛時らは伊豆の西の海岸に上陸しました。
続々と上陸する兵を見た付近の民は
「海賊がきたぁ〜!逃げろ〜!」と逃げ出したのです。
盛時「海賊に間違えられるとは…。致し方あるまい。いずれわかってくれるだろう。」
盛時は堀越御所を目指し進軍します。
その途中、盛時らの前に立ちふさがる集団がいました。
盛時「くっ!まさか、勘付かれていたか⁈ 」
盛時らは戦う構えをとろうとすると、
「盛時殿〜!」
盛時は自らを呼ぶ声の方向を見ると、それは伊豆の国人の鈴木繁宗(すずきしげむね)殿でした。
繁宗「盛時殿、堀越御所攻めですな⁈ 我ら国人も参戦致す!」
盛時「おぉ〜!わしの考えに理解して頂けましたか?」
繁宗「我ら盛時殿にかけます!我らに命じてくだされ!」
盛時「かたじけない!」
繁宗殿だけでなく他の国人も参戦して盛時らの兵は増え、進軍していったのです。
やがて国人の兵を加えた盛時らの軍勢は堀越御所に到着しました。
盛時「皆の者!一気に攻めよ!!」
兵「おおおぉぉぉ!!!」
兵が堀越御所を攻めだしました。
御所の中に居た茶々丸様は慌てます。
茶々丸「なっ、何事か⁈ 」
家臣「兵がこの御所を攻めています!」
茶々丸「何者の軍勢か⁈ 」
家臣「わかりませぬ…ぐっ!」
茶々丸様の家臣の背に飛んできた矢が突き刺さり倒れました。
茶々丸「ヒィィ〜!」
茶々丸は逃げ惑いました。
盛時は大声で名乗りました。
盛時「我は伊勢新九郎盛時!!将軍・清晃(せいこう)様の母上様を殺害した茶々丸の命を頂戴いたす!」
茶々丸はそれを逃げ惑いながら聞いたです。
茶々丸「伊勢新九郎…今川家の家督騒動を治めたものか!なぜ、そんな流れ者が…!」
盛時はついに火矢を放つように兵に命じたのです…。
つづく…
次回をお楽しみに〜