私は北条早雲(ほうじょうそううん)の子・幻庵(げんあん)です。
(早雲は伊勢早雲(いせそううん)と名乗ってます。)
早雲の軍勢は深根城を攻め、城主・関戸吉信(せきどよしのぶ)殿を討ち取りました。
深根城に籠っていた前の堀越公方・茶々丸(ちゃちゃまる)さんは逃げ出したんだ。
城主が討ち取られ深根城の兵は怖じ気づき逃げ惑いました。
早雲「ことごとく討ち取れ!逃すな!」
早雲の激で早雲の軍勢は深根城の逃げ惑う兵を斬り伏せたのです。
さらに、城内に居た女・子供・僧侶ら非戦闘員まで討ち取ったのです。
「きゃ〜!」
「助けて〜!」
早雲の軍勢の追撃は容赦がありません。
戦は終わりました。
早雲は討ち取った深根城の兵だけでなく非戦闘員の女、子供、僧侶らの首を深根城の周りに晒したのです。
深根城から逃げ出していた茶々丸はすぐ捕まり、早雲の前に引き出されました。
茶々丸「たっ、助けてくれ!命だけは助けてくれ!」
早雲「……そなた、城の周りの首を見よ!」
茶々丸「ヒィ〜」
早雲「そなたの為に戦ったものだぞ。そなたを信じて味方をしたものだぞ。それなのに、自分だけ助かろうとは……。」
ガンッ!!
早雲は怒りのあまり、茶々丸を殴りました。
早雲「こやつをうち首にせよ!!」
その後すぐ、茶々丸はうち首となったのです。
茶々丸さんのお墓は城の西にあるんだよ。
こうして早雲は深根城を討ち滅ぼしたのです。
早雲の非情な面は伊豆国に響き、民は驚いたのです。
「女、子供まで殺すとは…。」
「怖い御館様じゃ…。」
「逆らうとわしらも同じ目にあうぞ。」
しかし、忍びの小太郎(こたろう)は韮山城に引き揚げる早雲を見て、違うことを感じたのです。
小太郎「御館様…御館様の背中には寂しさがにじみ出てる。辛いのは御館様もなんだ…。」
深根城を滅ぼし、早雲は伊豆国の平定を果たしたのです…。
つづく…
次回をお楽しみに〜