おはようございます。

今日は 菫さんについての続きを書こうと思いましたが、Smile Girlsの読者の中に、39歳肺がんの患者さんの記載を見つけて 急遽肺がんについて書くことにしました。

<39歳で肺ガンのステージⅣ(題名 余命0日)>
肺門リンパ節転移

遠隔転移

 脳転移
 骨転移。

遺伝子変異あり。
望みは 抗がん剤治療のみだけど、頑張ります‼︎


治る可能性はあると思いますから 頑張ってください。


<8cmの肺がん+骨転移+脳転移 でも根治>

一昨日 お会いした方に、『先生にお願いしたTさんだけれど治っちゃったみたいですよ、、、8cmの肺がんが。』
と、嬉しそうにご報告を頂きました。
Tさんはこの方の幼馴染ということで、2年前にご紹介をしていただきました。

私の元を訪れた65歳男性 肺癌(腺癌)の患者さんは 左肺に8cmの原発巣があり、リンパ節転移もしていました。(8cmですから当然です)
そのほか 左骨盤に転移が1か所ありました。EGFRに変異がありイレッサが使えました。

主治医は、若い先生で当初は標準治療の抗がん剤だけで余命1年と言われたようで、ご本人もご家族も悲嘆にくれた表情で来院されました。

抗がん剤で縮小させてから、骨転移に照射しましょう、転移がコントロールできれば、重粒子線治療も可能です。とお話して、その若い先生にお手紙を書きました。

当初懐疑的だった主治医の先生も、通常の抗がん剤⇒骨転移巣へのIMRT⇒イレッサで腫瘍がコントロールされていくうちに、こちらが何も言わないうちに 根治を目指しましょう! と患者さんとともに闘う医師に変貌していきました。


その後 脳転移がでてきましたが微細で、γナイフで消失しました。

そして、絞めの治療として 放射線療法(定位照射あるいはIMRT)を原発巣に対し
て実施して完全に消えた状態にあるということでした。仮に、ここの病変が再発しても 少なくとも重粒子線治療については再照射可能のことが多いので、その際はご案内しようと思っています。


39歳の肺がんの患者さんは、イレッサが使えるタイプということだと思います。
39歳という若さでの発症ですから、ALK融合遺伝子のあるタイプ…つまりザーコリが効くタイプかもしれません。


抗がん剤だけでは治りません。いつか効かなくなります。抗がん剤は非常に有効ですから、効いているうちに局所療法を併用して治していきましょう。


Tさんは、主治医が若くて柔軟な頭の持ち主だったことが勝因です。
ベテランの方がいいこともありますが、熱心な若い先生というのは 希望も言いやすく力になってくれることも多いです。
私は直接治療をしていないのでご紹介してくださった先生と併診していることも多いのですが、心優しい若き主治医達に心打たれる
こともしばしばです。


肺がんは 固形がんの中で治療薬が最も多い疾患じゃないかと思います。新薬も、肺がんから承認されることが多く 一つ一つ解決していくことで、また新しい治療法が出てきて、粘り勝ち(根治)する可能性も十分にある疾患です。


どうぞさ、諦めずに頑張ってくださいませ。




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