りんちゃんへ


まだ、コロナが始まっていない頃。
りんちゃんが外を歩き始めた。

朝、8時くらいに家を出て保育園に行く。
うちは自転車を持っていなかったので、大人の足で歩いて10分の所までりんちゃんと歩いて行っていた。


それはりんちゃんにとって多分新しい出会いの始まりでもあった。

保育園への通り道に小学校があり、お姉さん達がランドセルを背負い、歩いて登校していた。
りんちゃんはお姉さん達の隣に並んで追いかける。

最初、戸惑っていたお姉さんも「おはよう」と声を掛けてくれるようになって、中には「りんちゃーん!おはよー!一緒に行こう!」と誘ってくれるお姉さんもいた。


小学校の前に行くといつも先生方が門の前にいて、挨拶をしてくれる。
りんちゃんは校長先生にぺこりとお辞儀をいつもしていて、校長先生は優しく「学校の中に入っておいでー!お池があって、お魚がいるよ。」と声をかけてくださっていた。


ご迷惑になると思って「りんちゃん、早く行こう」と声を掛けたけど、校長先生も他の方も「いいんですよ、小学校に入っていいよ!」と優しく対応してくれた。

そばに住んでいるおじさんや犬を散歩させているおばさんにも声をかけて貰って、りんちゃんは嬉しそうに毎日保育園までの道を歩いていた。


りんちゃんがわんちゃんに近づいても嫌な顔をしないで話しかけてくれたり、おじさんやおばあちゃんにも、「おはよう、毎日歩いて偉いねぇ」と声を掛けてもらえて本当に色んな人に感謝してる。
ママはこんなに暖かい目で色んな人に声をかけてもらえるなんて思っていなかった。

りんちゃんも色んな人に声をかけてもらえるお陰で、挨拶をしたり、お姉さんと手を繋いだり、おばあちゃんに頭を撫でてもらったり色んな優しさに出会えることが出来たね。


ママはこんな出会い方があるんだって思った。
もしかしたら、ご迷惑をかけているのかもしれないけど、住んでいる所の地域の優しさを感じた。
りんちゃんがいなければ感じることの出来ないものだったかも。


りんちゃん。
りんちゃんがいたからこの出会いが分かったんだよ。
ママはいつも色んなことをりんちゃんに教えて貰っている。
ありがとう。


ずっとずっと大好きだよ。
ママより