2007・邦画 ★★★☆☆
監督:甲斐田裕輔
出演:江口のりこ ARATA 米村亮太朗 矢吹春奈 光石研 山口美也子
ごく普通の、何処にでもいる様な少々地味めなOLユキエ(江口)。
学生時代から付き合っている、まだ芽の出ない俳優の玉川(米村)は一応ユキエの婚約者。
単身向けのマンションに引っ越したばかりで、ダンボールも殆ど開けずにそのままにしてある、ユキエ。
玉川は、日がな一日グダグダ・ゴロゴロして文句ばかりユキエに言う。
「また、蕎麦かよ!」ってな、感じである。
でも、今日は何だか何時もとは、玉川がちょっとだけ違う態度なのは、爪切りを探す時に見た
ユキエの通帳の中身のせいかもしれない。
この蒸し暑い中、クーラーも買わずにせっせと節約するユキエ。
頑張って、有名になって貰いたいのだが…。
弱気になっている玉川は、実家の旅館を母親(山口)に継いでも良い等と匂わしているらしい。
玉川と連絡が付かないからと、ユキエにまで玉川の母親から電話が入る。
ユキエは、常に必要以上に丁寧に手を洗う。
会社に行こうとドアを開けると、隣の男に張り紙をされていた。
常にマンション内に目を光らせている、大家(光石)が箱入りの蕎麦をくれた。
どうでもいいことばかりの毎日。
会社でも、何かに取り憑かれる様に手を洗うユキエ。 同僚のミキ(矢吹)は、くだらないおしゃべりばかり。
そんな時、会社の倉庫に社内でも変わり者の真島(ARATA)が、住みついてしまう。
倉庫の奥の出入りは、ユキエぐらいしかしないので、最初は全然バレずにいたのだが…。
真島は、ユキエの事が好きだと言うのだが、「私には婚約者がいます」そう、ユキエは突っぱねてしまった。
けれど、真島の押しは強くて、とうとうユキエの部屋に訪れる真島。
「この部屋、何だか匂うね…」そう真島は呟いた。 凄く、良い匂い…。
《***》
「靖国」を見た劇場で、どうしても見たい作品が有った為に、ついでにこの作品も見ようと思った。
レイトショーだったけれど、男前も修学旅行でいないし、帰宅時間を気にしないで良いので「よしよし!」と
思いながら、オンラインレンタルの最新作品をチェックしていたら…。 新作でレンタル開始になっていた。
どうしても見たい作品、1本だけ見ようか?と迷ったが(しかも、この作品79分)、タダ券が1枚有ったので
やっぱり、スクリーンでと見てきた。
お目当ては、ARATA。 意外と地味な俳優だが、モデルをやっていた事もあって長身で好き。
「ピンポン」のメガネの彼と言うと分かるかな?
結構、作品を選んで出演しているのか、大作やらメジャーな作品では、余りお目にかからない。
だから、見つけると出来るだけスクリーンで見たいと思ってしまう。
↑こういう、リーマン風な役どころは、初めてかも!
(この前の作品で赤軍派の坊主頭で出演してたから、チョイ伸びた)
ストーリーは、どうって事の無い、スグにオチも読めてしまう作品。
名カメラマンのたむらまさきが、長いキャリアの中で始めて、8ミリカメラで撮影に臨み、
そう言う意味でも、実験的作品だと言えるかもしれない。
と、余り感想を書くとネタバレになっちゃいますので…。 特別にお勧めする様な作品では御座いません。
ARATAファンの方のみ、ご覧になれば良いかと…。
《+++》
最近、コメントを下さる「m+さん」から、「人のセックスを笑うな」の原作が良いと教えて頂き、読み終えました。
- 人のセックスを笑うな/山崎 ナオコーラ
- 原作を読む限りでは、ユリさんは「永作ちゃん」と言うイメージでは無く、もっと年増のおばちゃんのイメージでした。
- 読むにつれて、原作のユリさんは私なんかにも、何気に希望を与えてくれる様な、特別に綺麗でも
- スレンダーでも無い、ぽちゃっとしたおばちゃんなんだよね。
- 同級生のママに惚れてしまう男子の感覚に近かったのでは?
- ユリさんと、旦那さんのイメージもかなり違ったし。
- でも、映画の方が「えんちゃん」は良い感じでしたね。
- やっぱ、蒼井優の役作りの上手さなのかな?(監督の力か?)
- まぁ、そんなに長編でも無い作品なので、脚色部分が大量に重ねられているんだけど。
- ラストは、映画の方が良かったかなぁ。
その後に読み出して、今日読み終わった本。
石田衣良に少々嵌っている、のかも。 これも、映画にしたらセンセーショナルな作品になるな。
事件が起こると、「何故犯人は犯行に及んだのか?」 「犯人の性格やコレまでの経緯」等を知りたくて
私は、ルポルタージュを多く読むのだが…。
新聞同様に、ルポルタージュもあくまでも読み物なんだと、自分の肝に銘じなければならないなぁ~と
考えさせられた作品。
結構、泣かされた作品でも有った。