怪童再来 中村剛也 | ほぼ日刊ベースボール

ほぼ日刊ベースボール

野球選手の熱い過去や意外な背景を主な切り口に、野球への熱い想いを綴ります。

中村







中村剛也、ニックネームは「おかわり」。173cm、102kgの丸々とした体から今季本塁打を量産体勢に入っている。


後藤武敏の不調と共に入れ替わりで1軍に上がってきたが、その長打力は1軍でもトップクラス、現在長打率が1.161というのだから驚きの数字である。規定打席到達者ではズレータの.601がトップ。その凄まじさがうかがえる。








元々大阪桐蔭時代から注目の選手であった。しかしこのような体型の選手は足が遅い、守備がダメ、プロ向きとしては判断されにくい。中村も足こそ遅くないものの、DHでの出場が多かったりと決して守備が上手いわけではない。








しかし指名されたということはそれだけそのパワーが全幅の信頼を置けるものなのだろう。現に4年目の今季、その活躍はフロックではないと思う。


5月15日の巨人戦、高橋尚から2本の本塁打を放った。1本目については「こすった感じだった」、2本目も打った瞬間はレフトフライか!?という当たり。


その昔、西鉄にいた怪童・中西太を彷彿させるその姿は、まさに怪童の再来を予感させる。








現代野球において三拍子揃った選手というのが賞賛される。しかしそれと逆を行く一芸選手もまた魅力である。変化球はてんでダメだが、ストレートの威力はもの凄い、打撃はからっきしだが、バントヒットと盗塁は一見に値するとか、そんな選手のまさに得意なプレーを見ることができただけでも、お金を払って試合を見ただけの価値を感じることができる。








中村もまた、その長打力でお客さんを呼ぶことができ得る逸材である。プロの壁は決して低くはないが、今後も順調に伸びていくことを期待している。








 応援のクリックお願いします。