【保存版】アイループ式 Windows 8(8.1) メンテナンスメニュー紹介 | アイループ パソコン修理日記

アイループ パソコン修理日記

大阪市阿倍野区のパソコンショップ「アイループ」における修理記録をつづります。

記事更新:2013.11.18

現在アイループの新品パソコン(Windows8)が、どのようなメンテナンスメニューを受けているかご紹介します。いまのところ1台あたりの作業時間は6時間、何台か同時に効率良くやっても2時間半ほどかかります。

新品パソコンをあえて開封し、ここまでメンテナンスを行って販売している業者は日本全国探してもアイループだけです。

■Win8→Win8.1に更新するための準備

◆前提として、ユーザーは「ローカルアカウント」とします。誰に販売するかわからない段階では勝手にマイクロソフトアカウントを作れないためで、パソコンの初期設定の段階でローカルアカウントを使用するよう設定します。便宜上、コンピュータ名(メーカー名-5桁乱数)とユーザ名は以下のようにしています。コンピュータ名:[TOSHIBA-36726]、ユーザ名:[USER]。

◆まず Windows の自動更新を停止します。理由は、手動での更新とバッティングしてバグることがあるからです。【手順】コンピュータ(PC)を右クリック→プロパティ→Windows Update→設定の変更→緑色の盾マークの右側をクリックして「更新プログラムを確認しない (推奨されません)」を選択→[OK]

◆【重要】Start Menu 8をインストールする。→Windows7までの操作感を取り戻せます。必ず Win8.1 に対応した最新版を導入します、古いバージョンだとバグるからです。ただし、インストールの最後に表示される「推奨:Advanced SystemCare Ultimate をインストール」のチェックは必ず外しておきます(アイループ非推奨ソフトです)。

ウイルス対策ソフトはインストールしない。最初から入っているならアンインストールしておく。→ただし、お客さんの使用状況を見て判断。Win8はマイクロソフト社製のウイルス対策ソフト「セキュリティエッセンシャルズ(Win7までインストール可)」と同等の機能が標準で(Windows Defender として)付いています。Win8 の Windows Defender は、私が独自に実験したマルウェア投下・検出実験でも成果を上げています。無料で、しかもマイクロソフト謹製でもあるため、他のどんなソフト(ノートン、ウイルスバスター、マカフィーなど)よりも適切だと考えています。従って、今のところウイルス対策ソフトは不要と判断しています。

◆【重要】デスクトップ上に「コンピュータ(PC)」、「ユーザーフォルダ」、「コントロールパネル」のアイコンを配置する。→個人的に、最低限あってほしいアイコンです。【手順】デスクトップ上の何もないところを右クリック→個人設定→デスクトップアイコンの変更→コンピューター(PC)・ユーザーのファイル・ごみ箱・コントロールパネルの4項目にチェックを入れて[OK]。

◆【重要】Windows 8 から 8.1 に更新するためには、Windows 8 用更新プログラム KB2871389が必要なので、あらかじめ32ビット用KB2871389もしくは64ビット用KB2871389を手動でダウンロード・インストールし、終わったら再起動する。それ以外の更新プログラムは 8.1 に更新したあとでダウンロードすれば良いので、現段階ではスルーすべし。

■Win8.1に更新する

Windows 8.1 に更新する
スタート画面で緑色の「ストア」の項目に行くと Windows 8.1 に更新できるようになっている。ダウンロード、インストール、再起動などで、およそ2~3時間程度かかる(2013年11月時点)。

◆Windows 8.1 の初期設定をする。
初期設定の途中で、半強制的にマイクロソフトアカウントを作成させようとする画面が出てくるので、アカウントを作りたくない場合は特殊な手順でこれを回避します。【手順】ライセンス条項は[同意します][簡単設定を使う]→Microsoftアカウントへのサインインは[新しいアカウントを作る]→Microsoftアカウントの作成は[既に持っているアカウントを使い続ける]・・・しばらくすると自動でスタート画面に移行します。

■高速化・安定化メンテ

UAC(ユーザーアカウント制御)をOFFにする。→ただし、お客さんの使用状況を見て判断。【手順】コンピュータ(PC)を右クリック→プロパティ→アクションセンター→ユーザーアカウント制御設定の変更→ツマミを一番下にして[OK]。

アクションセンターのポップをできるだけ無効にする。→ただし、お客さんの使用状況を見て判断。【手順】コンピュータ(PC)を右クリック→プロパティ→アクションセンターの設定を変更→(隠れている場合があるため)下にスクロールして、問題レポートの設定→すべてのユーザーのレポート設定を変更する→解決策を確認しない、にチェックを入れる→[OK]→[OK]→(元の画面に戻って)WindowsUpdateやインターネットセキュリティ設定などのチェックマークを可能な限り全て外す→[OK]。

カスタマーエクスペリエンス向上プログラムに協力しない。【手順】コンピュータ(PC)を右クリック→プロパティ→アクションセンターの設定を変更→(隠れている場合があるため)下にスクロールして、「カスタマー エクスペリエンス向上プログラムの設定」→「いいえ、このプログラムに協力しません」にチェックを入れる→[変更の保存]。

◆Internet Explorer を開いて、ブラウザの初期設定を済ませ、スタートページを Yahoo! Japan に変更する。

◆Internet Explorer→アドオンの管理→検索プロバイダー→(画面左下の)追加の検索プロバイダーを検索→Yahoo! Japan をクリック→Internet Explorer に追加をクリック→既定の検索プロバイダーに設定するにチェック→[追加]

◆【重要】以下を「すべての項目に対し、既定のプログラムとして設定する」を選択。→音楽や画像を「ミュージック」や「フォト」で開いてしまい、閉じ方がわからない([×]ボタンが無い)ことによる問合せに対応する手間を省くためです。意外と重要なカスタム項目。
  ・Internet Explorer
  ・Windows Media Player
  ・Windows フォトビューアー
【手順】コントロールパネル→プログラム→既定のプログラム→既定のプログラムの設定→それぞれ左画面から選択したのち、右画面の「すべての項目に対し、既定のプログラムとして設定する」をクリックする。これにより、([×]ボタンの無い)Metroアプリが不用意に起動しないよう設定でき、お客さんからの問合せを減らすことができる。

視覚効果のカスタム。→無駄を省き、必要なものは残します。無駄か必要かは僕の勝手な判断ですが、これ系の設定でお客さんから苦情がきたことはXP時代から一度もありません。【手順】コンピュータ(PC)を右クリック→プロパティ→システムの詳細設定→(パフォーマンスの項目にある)設定(S)→カスタムにチェックを入れて、以下のように設定する。
  ・ON→Windows 内のアニメーション コントロールと要素
  ・ON→アイコンの代わりに縮小版を表示する
  ・OFF→ウィンドウの下に影を表示する
  ・OFF→ウィンドウを最大化や最小化するときにアニメーションで表示する
  ・OFF→コンボ ボックスをスライドして開く
  ・ON→スクリーン フォントの縁を滑らかにする
  ・OFF→タスク バーでアニメーションを表示する
  ・OFF→タスク バーの縮小版のプレビューを保存する
  ・ON→デスクトップのアイコン名に影を付ける
  ・ON→ドラッグ中にウィンドウの内容を表示する
  ・OFF→ヒントをフェードまたはスライドして表示する
  ・ON→プレビューを有効にする
  ・OFF→マウス ポインターの下に影を表示する
  ・OFF→メニューをフェードまたはスライドして表示する
  ・OFF→メニュー項目をクリック後にフェード アウトする
  ・OFF→リスト ボックスを滑らかにスクロールする
  ・ON→半透明の [選択] ツールを表示する

■よく使うソフトウェアのインストール

◆このほか、XPまでのメンテナンス同様に以下のようなソフトを個別にダウンロード・インストールしていく。
  ・Adobe Flash Player
  ・Adobe Reader
  ・Java software
  ・Silverlight
  ・Windows Essentials (Live Mail が入っているので)
  ・iTunes、X-アプリ、Real Player (状況を見て判断)
上記で Windows Essentials のインストールを開始したタイミングで、実はコッソリと Windows の自動更新が ON になります(豆知識)。

■仕上げの作業

◆あとは Windows Update → 再起動 を繰り返して最新状態にする。店での作業は自動更新を無効にして手動で更新していきますが、一般の方は自動更新をONにしてボチボチやってもらって結構です。

CCleanerにて、不要なデータの削除、および不要なレジストリの削除を行います。レジストリを変更するため、終わったらすぐに再起動してください。

すっきり!! デフラグにてメンテナンス。再起動→チェックディスク→再起動→デフラグ→シャットダウンと進みます。明らかに新品の場合は、チェックディスクを省略して構いません。

Win8.1に更新する前のデータを削除する。8.1→8へ戻す操作ができなくなりますが、数GBの無駄なデータを削除できるため、SSD搭載マシンのみ実行しています。そもそも、店頭では8.1→8へのダウングレードをしない前提で販売しています。【手順】「コントロールパネル」→「システムとセキュリティ」→「管理ツール」→「ディスク クリーンアップ」をクリック→「○○○(C:)」となっていることを確認して「OK」→(しばらく待機)→「システムファイルのクリーンアップ(S)」をクリック→「○○○(C:)」となっていることを確認して「OK」→(しばらく待機)→「以前の Windows のインストール」のみチェックし、それ以外のチェックは全て外して「OK」→「ファイルの削除」。

システムの復元ポイントの古いものを全て削除し、新規で復元ポイントを作り直します。コンピュータ(PC)を右クリック→プロパティ→システムの保護→[構成]→[削除]→[OK]→(前の画面に戻るので)[作成]→「メンテ終了」などの名前を付けて[作成]・・・販売直後にお客さんサイドでトラブルがあれば、自動復元でメンテ前の状態に戻されてしまい、クレームに繋がる恐れがあるためです。

■そのほか(8.1のトラブルメモ)

11/16_東芝・富士通のパソコンにプリインストールされているCD/DVDライティングソフト「Roxio Creater LJ」で、8→8.1に更新すると「ディスクのコピー」ができなくなる。
11/16_富士通パソコンで、8→8.1に更新すると無線LAN接続でルータからプライベートIPを取得できないトラブルが1回発生。
11/15_ウィンドウが勝手に最小化される現象、および画面左上に[1]の文字が入力中(変換中)の状況が発生、おそらく[StartMenu8]のバグと思われる、現在調査中。

11/06_メモ:ブラウザ(IE11)の「拡張保護モード」ON/OFFについて検討中、Javaアドオンの互換性が無いというエラー表示→11/16頃にアドオン一覧で[新規]という表示になり、手動で[有効]にできるようになった。Win7用IE11は拡張保護モードがデフォルトでオフなので問題無し。
11/06_Win8.1で、あるタイミング(不明)でキーボードの入力がおかしくなり、文字がまともに打てない、関係ない画面が出てくる症状(ウィンドウズキーが常時入力状態と思われる)がPC3種で発生、原因調査中、再起動すれば直る。→これが元で音声読み上げ機能が起動してブツブツとしゃべりだす現象発生。

11/06_メモ:VistaからWin8.1への転送ツールによるデータ移行ができない、続くようならかなり問題、調査中。
11/06_メモ:Win8x64で動作していた Adobe CS2 の Photoshop が8.1で起動しなくなる現象について確認。ただし Illustrator は問題なく動作する。XP互換モードで動作せず、インストール時に"C:\progra~2\"の裏ワザを使っても解決しない。Aeroが原因と思われるもWin8のシェルはAeroを完全にはOFFれないので対策不明。
11/06_メモ:SONY PlayMemories Home ver.3 最新版が8.1で動作しない(「playmemories HOME を起動する準備をしています…」で止まる)現象について調査中。とりあえずの対策はビデオカメラを接続して古いバージョンをインストールをすれば正常起動するのでアップデート禁止にして対応。

以上、ひとまず思い付いたことを殴り書きしました。総まとめとして、8.1でもおおむね良好な動作をしています。また別の項目を思い出したら追記します。皆様の快適なパソコンライフの参考になれば幸いです。