『世界最強の囲碁棋士、曺薫鉉の考え方』読了。プレッシャーに打ち勝つには | アイケーブリッジ外語学院 幡野泉のブログ

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虎ノ門のアイケーブリッジ外語学院、幡野です。韓国留学後、韓国語学校を設立。中国語やロシア語講座も開始。海外の文化、言語が好きで、橋渡し業に使命感を抱いています。仕事のこと、プライベートのこと自由に書いています。

『世界最強の囲碁棋士、曺薫鉉(チョフンヒョン)の考え方』を読みました。出版社は語学教材でお馴染みのアルクさん。

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曺薫鉉氏という韓国を代表する棋士の著者を、日韓翻訳者の戸田郁子氏が翻訳し、日本で出版されました。

良著、のひとこと。心からおすすめしたいです。

幼少のころから天才的才能を発揮した曺薫鉉氏は、当時囲碁大国であった日本に10歳の頃留学し、瀬越憲作氏に入門します。

日本の大家である師匠と、韓国の少年の弟子という関係。言葉をほとんど交わさない二人の精神的結びつきの深さは、著書のクライマックスでドラマティックに語られます。

囲碁の奥深さ、超絶的な精神世界、日中韓の囲碁の世界の変遷など、フラットな目線から語られ、囲碁の世界に限らす、三国が今後、どのように付き合うべきかのヒントにもなります。

もう一つ、私の収穫は、ここ一番のプレッシャーの中で、どうそれに打ち勝っていくかという心の持ちようについて、極限の苦しみと緊張感を味わい続ける一流棋士の精神が覗けたこと。

仕事でも、趣味の音楽活動でも「ここ一番」を迎えることが多いので。

アルクの編集者さんが、「会社を経営する幡野さんに、ぜひ読んでもらいたい」と言ってくださったのですが、心から、読んでよかった!と思っています。

息をのむスポーツのような勝敗場面、囲碁を学んだ日本への温かい眼差し、弟子にタイトルを奪われたときのこと、すべてドラマティックでエンターテイメント性もあり、どんどん読み進められます。読書が少し苦手な方にもおすすめできます。私は囲碁をよく知りませんが、それでも大変面白く読むことができました。

戸田郁子さんの翻訳の力も大きいのでしょう。

囲碁を知らなくても、日中韓に特に興味がなくても、ヒューマンドラマが好きだったり、仕事や趣味でもう少し頑張りたいと思っている方は是非読んでみてください!→Amazonへ