本日2回目の更新です。

 

今日は、宝塚文化創造館で開催された「タカラヅカ・ノスタルジックコンサートVol.25」を拝見しました。

 

元星組トップスター ルミさんこと瀬戸内美八さんを中心に、

ノスタルジックコンサートの常連とも言える61期生カタちゃんこと桐さとみさん、

同期の優ひかりさん、63期生の真琴愛さん、愛奈まゆきさん、

70期生の虹園春美さん、雪原千苗さん、76期生の鈴奈沙也さん、

そして78期生の真於夏希さんというメンバー。

構成演出は宝塚文化創造館の名誉館長でもある岡田敬二先生、

音楽監修は前田繁実さん、ピアノは佐々木英里奈さんです。

 

ノスタルジックコンサートは、今年110周年を迎える宝塚歌劇が誇る名曲を

OGによって蘇らせる、オールドファンにとってはたまらないもの。

それに加えて今回のノスタルジック・コンサートは私にとって特別な意味がありました。

プライベートでも繋がりを持たせていただいている愛奈まゆきさんと真琴愛さんに、

以前からリクエストしていた ある曲を歌っていただけるとのことで、

喜び勇んで伺ったのでした。

 

それではセットリストをご紹介しつつ、覚えている範囲でレポートさせていただきます。

タイトルなどでの芸名には敬称略で失礼します。

 

最初に言っておくと、私はこれまで何度かノスタルジック・コンサートを拝見しておりますが、今回は、ビジュアル&歌唱力ともに素晴らしい充実ぶりでしたよ。

  第1部

 

♪花の中の子どもたち(『春の踊り花の中のこどもたち』より)/全員

 ルミさんをセンターに、全員が板付きでの開幕。

 ルミさんはミントグリーンの燕尾服、カタちゃんはオレンジ色のジャケット、優ひかりさんは赤いドレス。他の方達はみな、デザインは違うものの白で統一されていました。

 人数、メンバーともにゴージャスで、開幕早々気分が上がりました。

 

♪君はマグノリアの花の如く(『風と共に去りぬ』より)/全員

 引き続き、全員で。

 この曲は、色々な場面で歌われますが、大抵はソロです。

 それを、ルミさんを中心に、三部合唱(四部合唱かも)で。

 すごく美しいハーモニーで、こういうのもいいなぁと思いました。

 

♪故里は緑なり(『風と共に去りぬ』より)/瀬戸内美八

 歌の前に、ルミさんが当時のことを回想。

 「私は当時月組にいて、初演の『風と共に去りぬ』に出演させていただきました。

 ショーちゃんのバトラー、順みつきさんのスカーレット。私はアシュレでした。

 アシュレというのは、スカーレットに愛される役、受け身の役なのです。

 でも当時の私はまだ若くて、熱血で。燃えたかったんです。受け身の芝居が難しくて悶々としていました。今思うと、あんな素晴らしい役だったのにと、申し訳なさで複雑な気持ちがするんです」

とおっしゃっていました。

私から見たら、憂愁の貴公子アシュレでしたけれど、そう言われてみれば、フィナーレの

「セントルイスブルース」のダンスで発散しておられたような気もします。

 

♪私は桃の花が好き(『花のオランダ坂』より)/桐さとみ、優ひかり

 カタちゃんは黒っぽいジャケットにお召し替え。

 優ひかりさんの赤いドレスはプロローグと同じもので、おそらく着物リメイクのドレス。

 ウエスト部分には帯生地のサッシュが施していて、赤一色に見える部分も、よく見ると地模様が織り込まれていて、とても素敵。髪の毛は、和風にも洋風にも見えるアップスタイルで、とても美しかったです。現役の娘役さんにもぜひ参考にしてもらいたいと思いましたよ。

 

♪ロマンス!!(Romance) (「ロマンス!!(Romance)」より)

              /愛奈まゆき、虹園春美、雪原千苗、鈴奈沙也、真於夏希

 娘役さんだけの場面。センターの愛奈まゆきさんは、普段のノスタルジックコンサートの時には下級生の立場であることが多いのですが、今回は最上級生。

センターで堂々と歌っておられまして、微笑ましいものがありました。

 

♪NEVER SAY GOODBYE (『NEVER SAY GOODBYE] より)/真琴愛

 真琴愛さんは安定の歌唱力だと思いました。

 黒(もしくは濃紺?)のジャケットの、襟やポケットの飾りが素敵でした。

 

♪夢の果てに(『ルードヴィヒII世』より)/真於夏希

 薄紫色のドレスにお召し替え。

 『ルードヴィヒii世』は見ているはずですが、主題歌は記憶にありませんでした。

 とても美しい旋律で、こういう歌を埋もれさせないのが「ノスタルジックコンサート」の意義なのだと思いましたよ。

 

♪タカラジェンヌに栄光あれ(『タカラジェンヌに栄光あれ」より)/虹園春美・雪原千苗

 70期生のお二人。

 私は短い期間ではありますが、70期生のある男役さんのファンクラブの幹部さん(今ふうに言うとスタッフさん)をさせていただいていた時期があり、虹園さんにも雪原さんにも、勝手に親しみを感じています。

 雪原さんはちょっと緊張気味ではありましたが、お二人ともよく声が出ておられました。

(謎の上から目線)

 

♪こどもの日メドレー/瀬戸内美八

・銀河鉄道999(『銀河鉄道999』より)

・ヤマトより愛をこめて(「さらば宇宙戦艦ヤマト』より)

・宇宙戦艦ヤマト(『宇宙戦艦ヤマト」より)

 黒っぽいスーツにお召し替えのルミさんによるアニメソング。

 宝塚歌劇の名曲を掘り起こし、繋いでいくという「ノスタルジック・コンサート」の趣旨にそぐわないと思いつつ、公演日がこどもの日ということで、岡田敬二先生にお許しを得てのコーナーだそうです。

 どれもこれも歌謡曲(J-POP)なのですが、不思議なことに、なんだか全部ルミさんの持ち歌のように聞こえるのです。

 「銀河鉄道999」は過去に別れを告げ未来に向かって飛び立つ歌。アップテンポで、「ひまわり」と称されたルミさんの個性にピッタリでした。

バラードの「ヤマトより愛をこめて」は、芝居心で歌われていて、これまた「もしかして宝塚歌劇の曲だったっけ?」と錯覚するほどハマっていました。

「宇宙戦艦ヤマト」は、そうでなくても盛り上がる曲調。ルミさんの熱唱に会場が熱くなりました。

 2番からは娘役プラス真琴愛さんがコーラスを務め、聞きごたえ十分でした。

 ルミさんといえば「魅惑のサンバ」など、代表曲をお持ちなのに、あえて新曲にチャレンジされるお気持ちに感銘を受けました。声量も音程もバッチリで、ご自分のものになさっているのもまた、すごいのです。

 

♪花にふれた私(『ザ・フラワー』より)/優ひかり

黒地にいろとりどりの花のレースがあしらわれた素敵なドレス姿。

ビジュアルだけではなく、声もよく出ておられて、素敵でした。

 

♪ディスモーメント(『グッバイ・メリーゴーランド」より)/桐さとみ

 ディスモーメントは、今この時を大切に生きようというメッセージを含んだ歌。

 カタちゃんは、ここ数年のコロナ禍や自然災害を経て「今この時を楽しく、大切に生きていくことが大切だと思います」と前置きして歌われました。

そもその『グッバイ・メリーゴーランド』自体が阪神淡路大震災が起こった年の公演です。

そして私もこの作品には深い思い入れがあります。

原作者の東條未英さんは、私がパーソナリティを務めるみのおエフエムで長く俳句のコーナーを担当されていました。

私が今俳句コーナーを担当しているのは東條さんの影響です。

この主題歌を聴きながら、東條さんのことを思わずにはいられませんでしたよ。

 

 

 

 

  第2部

 

♪ラモーナ幻想(『Amour それは…』より)/愛奈まゆき、虹園春美、雪原千苗、鈴奈沙也、真於夏希

 娘役さん勢揃いの幕開け。

 ドレスの色はそれぞれ違っていて、愛奈さんは黄色、虹園さんはピンク、雪原さんはペパーミントグリーン、鈴奈さんは水色、真於さんは薄いパープルのドレスでした。

 学年が違ってもOGとして調和している姿。これが宝塚OGの魅力だと感じました。

 

♪星はわれらに(『港に浮いた青いトランク』より)/桐さとみ

カタちゃんは黒をベースにしたお衣装。

タイトルではどんな歌か想像がつかなかったのですが

 星を見るのだ♪ 見上げて見るのだ♪

で「ああ!この歌か!」と納得しました。

『港に浮いた青いトランク』は元雪組トップスター ジュンコさんこと汀夏子さんの出世作のはず。カタちゃんの歌声を聞きながら「ジュンコさん、今どうしておられるのかしら」と思いを馳せました。

 

♪ビューティフル・ラブ(『ビューティフル・ピープル』より)/虹園春美

 2部オープニングでお召しだったピンクのドレスに、白いつばの広いお帽子着用。

 避暑地のお嬢さんといった風情。

 虹園さんのお声って、こんな綺麗なガラスのようなお声だったのね。

 

♪あなたに(『センセーション!」より)/真琴愛、愛奈まゆき

 これです!

 私が最初に書きました、お二人にリクエストしていた曲。

 ジュンコさんこと汀夏子さんがトップ時代のショー『センセーション!』のフィナーレでジュンコさんが歌っておられました。

歌い始める前に「この世で最もセンセーショナルなのは新しい命の誕生です」といったセリフがあり、背景には色々な赤ちゃんの顔が映し出されたと記憶しています。

 

 あなたに この世に生まれたあなたに

 美しいもの 全てをあげたい あなたに

 

と、歌い出し、その後「桜貝の海の音」や「夕焼け雲のロンド」「セピア色の記念写真」など美しいものを次々に歌い上げていく…

私はこの歌が大好きで、以後何十年も、ことあるごとに胸の中で歌ってきました。

中学生時代、たった一度しか見たことがない公演の歌なのに、こんなにも胸に焼き付いて離れない歌。

 

2014年3月に同じく宝塚文化創造館で開催された「タカラヅカトーク&ライブ」で汀夏子さんご本人が公演の最後に歌われて以来、聞いていなかった曲をまた聞きたいと思い、お二人にリクエストさせていただいたのでした。

なんと歌う前にそのことを紹介していただき、とても気恥ずかしく嬉しかったです。

ありがとうございました!

 

♪ジュテーム(「ジュテーム」より)/雪原千苗

 黒いドレスに白いレースの手袋で登場。

 「ジュテームジュテーム♪」のリード部分はなく「愛の炎が〜」からの歌い出し。

 雪原さんはかなり緊張していらっしゃるようにお見受けしましたが、豊かに歌っておられました。

 最初に書きましたが、私は70期生には思い入れがあります。

 幹部をさせていただいたからだけではなく、多分、70期生の多くが同じ年なのです。

 虹園さんにしても雪原さんにしても、女性として、舞台人としてすごいです。

 努力と節制。頭が下がりました。

 

♪ダイヤモンドの歌(『ホフマン物語」より)/鈴奈沙也

 宝塚バウホールの柿落とし公演『ホフマン物語』。

 確か、当時の花組トップスター 安奈淳さんの公演でした。

 私は残念ながら拝見しておりませんが、オッフェンバックの原作を元にした幻想的な作品だったと聞いております。

 「ダイヤモンドの歌」は狂気をはらんだような、とても不思議な魅力の歌でした。

 作曲は吉崎憲治先生で、1996年、先生の全集CDがリリースされた際、この曲は鈴奈さんでレコーディングされたのだそうで、その思い出を語った後に歌っておられました。

 

 

♪ボン・ビアン・パリ(『ボン・ビアン・パリ』より)/優ひかり

 白いドレスで登場。髪の毛にはトリコロールカラーの飾り、よく見ると白いロングの手袋のリボンも赤と青のトリコロール。

 なんでも、初舞台が月組『春の踊り』『ラムール・ア・パリ』で、ラインダンスの衣装がトリコロールカラーだったそう。ボン・ビアン・パリはパリ繋がりということで、その時の衣装を思い出して、カツラの飾りも手袋も手作りしたのだそうです。

 フィナーレ後のトークで、妹さんである真琴愛さんもジャケットの襟やポケットの飾りを自分で縫い付けたので「裁縫姉妹です」とおっしゃっていました。

 アップテンポの歌ということもあり、客席は手拍子。優さんは場を華やかにする方です。

 

♪レインボー宝塚(『春の踊りーレインボー宝塚一』より)/愛奈まゆき

 赤いドレスで登場。

 雪組『風と共に去りぬ』でジュンコさん(汀夏子)がお召しだった色のドレスを連想しました。

 

♪アイ・ラブ・レビュー(「ザ・レビュー」より)/瀬戸内美八

♪ル・ポアゾン(『ル・ポアゾン 愛の媚薬」より)/瀬戸内美八

♪ASIAN WINDS!(アジアの風)(『ASIAN WINDS!] より)/瀬戸内美八

3曲ともルミさんがご出演されていない公演の主題歌です。

それどころか『ル・ポワゾン』と『ASIAN WINDS』はルミさんが退団されてからの公演のはず。

そういう曲にチャレンジされ、なおかつ、まるでご自分の公演の主題歌だったかと錯覚するほど歌いこなしておられて、ルミさんのチャレンジ精神と実力に感服しました。

『ル・ポワゾン』では客席降りがあり、ルミさんの青いネイルまでしっかり見えました。

私の席は2列目の下手寄りだったのですが、もしかしたらルミさんファンが私の前後におられたのでしょう、第一部開幕時から、時々ルミさんがこちらに視線をくださり、おこぼれ視線にボーッとなりました。ありがとうございました。

この時のルミさんのお衣装は飾りのついた白い燕尾服でした。

 

ここで、舞台に出演者全員が揃いまして、一人一人ご挨拶。

いつものノスタルジックコンサートより人数が多くて、準備が大変だったでしょうし、

宝塚文化創造館は楽屋が少なく狭いので、楽屋割りも大変だったことと推察します。

みなさん一様に、楽しかったとおっしゃっていました。

 

この公演は演出家である岡田敬二先生と、作曲家である吉崎憲治が並んで観劇しておられたのですが、ルミさんと真琴愛さんが客席まで降りて、先生方を舞台に誘導。

岡田先生の作品の歌は全て吉崎先生の作曲なのだそうですよ。

しかも、お二人のご自宅は100メートルほどしか離れていないのだそうで(以前は小池修一郎先生のご自宅もお近くだったとか)公私にわたる長年のお付き合いなのですね。

ルミさんは「お二人が作品に関して口角泡を飛ばす勢いで話しておられるところも、和やかに談笑していらっしゃるところもお見受けしていました。長年一緒に作品を作ってこられた先生方です」とご紹介され、大きな拍手が送られました。

 

そのまま先生お二人をセンターにしてフィナーレへと移ったのでした。

 

この愛よ永遠に-TAKARAZUKA FOREVER-(『ザ・レビューII-TAKARAZUKA FOREVER-」より)/全員、岡田敬二先生、吉崎憲治先生

ルミさんがご自分のマイクを吉崎先生にお渡ししたため、先生の歌声もお聞きすることができました。

先生は高校時代コーラスをなさっていたんですって。

歌い終わってから吉崎先生は、この連休の前半、ずっと風邪で寝込んでいて病み上がりだったとカミングアウト。

客席からは「えーっ!!」と心配の声が上がりましたが、ちゃんと歌っておられましたので、回復されたんですね。

岡田先生作詞、吉崎先生作曲の名曲、もっともっとお聞きしたいものです。

 

岡田先生が「ノスタルジックコンサートは今回で25回。こんなに続けられたのはみなさんのおかげです」とおっしゃっていました。同時に「今回は出演者の歌も出色の出来で、ご満足いただけたのでは」と。

おっしゃる通りで、今回、本当にどなたもお声がよく通り、何の不安もなく、昔を懐かしみながら歌をお聞きすることができました。

 

本当に楽しいひとときでした。

 

 

  終演後

 

客席に出てこられていた優ひかりさんにお写真をお願いしました。

トリコロールのお衣装です。

 

 

優ひかりさんには、私の番組に一度ご出演いただいたことがありまして…

私に気がついて、手招きしてくださったのでお写真をお願いできたのです。

 

カタちゃんやルミさんもおいでになったのですが、なんだか気後れしてお写真をお願いすることはできませんでした。私って小心者なのです💦

 

 

 

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