今日は、梅田芸術劇場メインホールで『ベルサイユのばら50』を観劇しました。

 

ベルサイユのばら初演から50年ですって。

もう、信じられないほどの歳月が流れたのですね。

いろいろなバージョンの『ベルサイユのばら』が上演されました。

時には「これのどこが”ベルサイユ”なのだ?」という珍バージョンもありましたが、

閑古鳥が鳴いていた客席を連日満杯に変えた救世主であり、50年経った今となっては、

立派な古典作品となりました。

 

それを宝塚歌劇OGによって振り返る『ベルサイユのばら50』。

チケットが取れるか危ぶんだものの、出演メンバーの某OGジェンヌにとっていただけ、

なんとか観劇することができました。ありがたい!

 

公演は3部構成でした。

 

まずは、公演のコスチュームではない「素」で歌い、語る「トーク&ソング」

次に、宝塚の舞台化粧とコスチュームで主なシーンを再現する「ダイジェストシーン」

そしてフィナーレです。

ダイジェストシーンは、予想していたよりもがっちりとお芝居が展開されました。

 

前半はバスティーユが陥落し戦死したオスカルをアンドレがお迎えに来て天国へのシーンで終了。

休憩を挟んで後半は獄中のマリー・アントワネットをメルシー伯爵、フェルゼンが訪ねてくるシーンから断頭台まで。

 

では公式ホームページで発表されている情報を参考にしつつ、記憶にある限りのレポートを。曲名など覚えきれなかったもの、記憶違いしていることがあるかもしれません。

分かり次第、随時修正していきますので、ご指摘よろしくお願いいたします。

 

芸名には敬称略とさせていただきます。

 

  【第一部】

 

鐘が鳴り響く中奏でられる「愛それは甘く…」のメロディー。

いやー、ベルばらですわ。ワクワクしますわ。

幕が開くとそこには小公女たち。背景には「ベルサイユのばら」の文字。

 

 

【トーク&ソング】

⚫︎ごらんなさい/小公女たち

 「ごらんなさい🎵」にはいろいろなバージョンがありますが、ここでは

 

 さあさ お話ししましょう 甘く切ないお話し

 一人の女の物語 さあさ お聞きなさい

 

 が歌われました。普通はこの部分は小公子が歌うのですが、

 今回は小公子はいませんでした。

 

⚫︎ばらのスーべニール/麻路さき

 マリコさ〜ん!!

 全然お変わりなく、歌唱に関してもお変わりなくて(ごめんなさい)、

 現役時代のまんまでした。嬉しい。好き!!

 

⚫︎愛の巡礼/一路真輝

 一路さんも現役時代とほぼ変わりなく、安定の歌唱力でした。

 

⚫︎ばらベルサイユ/安寿ミラ

 ヤンさんは逆に、現役時代より歌が上手くなっておられる気がしました。

 

⚫︎トーク

 安寿ミラ、一路真輝、麻路さきで思い出を語りました。

 ヤンさん(安寿)は、花組 ファンが勝手に踊るフェルゼン編と呼んでいた公演での失敗談を。

 冒頭の仮面舞踏会で、マリー・アントワネットとフェルゼンが出会う場面で、フェルゼンに向かって「無礼者!」と詰め寄る場面、腰に下げていたサーベルが脚の間に入ってしまい「坂田利夫師匠のような歩き方になり、なつめさん(大浦みずき)が笑いを堪えるために目を合わせてくれなかった」と告白。でもまた別の日、今度はフェルゼンが思い切り振り返った時、後ろに下げている髪の毛がピョーンと飛んでいき、今度はヤンさんが笑いを堪えるため、フェルゼンと視線を合わせられなかったと告白。

 

続いてマリコさん(麻路さき)は、東京公演で公演中にセリが故障。

当時は公演を止めるという選択肢はなく、そのまま続けることになったものの、

アンドレが死ぬシーンの橋が(せりをあげてそこに橋の欄干を作りつけていた)できあがらず、仕方なしに舞台の上に直接欄干を取り付けて芝居続行。

オスカルを演じていたシメさん(紫苑ゆう)はずっと舞台にいたので、セリの故障のことを知らず。そのまま芝居を続けて振り向いて、目が点。橋の上にいるはずのアンドレが同じ地上にいるんですもの。でもすぐに事態を飲み込んでそのまま芝居を続行したという話。

想像しただけで笑える。だって同じ地上にいるのだったら、オスカル様はすぐにでもアンドレのところに行けますやん。

 

二人の強烈なエピソードトークに比べて、一路さんは「えーっと(と、考え込む)」

おそらく一路さんって失敗しない人だったので、こういうオモシロエピソードがないのかも。

 

時間が来て、3人はハケていきました。

 

⚫︎心のひとオスカル/龍真咲

 

⚫︎花のいのち/凰稀かなめ

⚫︎恋の花散れど/星奈優里

二人とも、聞いたことはあるけれどタイトルが分からなかったのですが、のちに教えていただけました。

 

⚫︎我が名はオスカル/朝海ひかる

⚫︎愛の面影/和央ようか

 

MC

和央ようかを中心に、朝海ひかる、星奈優里、凰稀かなめ、龍真咲の5人でトーク。

人数が多いのと、芯になってトークを引っ張る人がいなくて、5人が同時にわちゃわちゃ喋るという、ぐずぐずなトーク。

ただ、そのぐずぐずさが可愛らしく感じました。

 

⚫︎白ばらの人/愛月ひかる、緒月遠麻、彩凪翔

⚫︎愛あればこそ/全員

 

⚫︎ベルサイユのばら 過去の舞台映像ダイジェスト

 NHKの映像を提供してもらって、過去のダイジェストが上映されました。

 懐かしい。懐かしすぎる。

 今は亡き方もいらっしゃいまして、胸がいっぱいになりました。

 それにしても、全てNHKから提供してもらった映像で、宝塚歌劇団が資料映像を持っていないのだろうかとショックを受けました。

 今は、撮影自体もデータを残すことも簡単になっているので、今後はよそから借りずに自分たちの映像を出せるといいですね。

 

 

【ダイジェストシーン 前半】

 

ここでまた鐘の音と「愛あればこそ」のイントロが流れ二度目のプロローグ。

⚫︎ごらんなさい/小公女

 今回の歌詞は

 再びばらが咲きました 再びばらが咲きました

 赤白黄色とりどりに 綺麗なばらが咲きました

 でした。

 

ダイジェストのキャストは以下の通り。ちゃんとコスチュームをつけての演技となります。

オスカル:彩輝なお

アンドレ:水 夏希

フェルゼン:湖月わたる

マリー・アントワネット:白羽ゆり

アラン:彩凪 翔

ジェローデル:愛月ひかる

メルシー伯爵/総合MC:未沙のえる

ベルナール:留依まきせ

ロザリー:晴音アキ

 

未沙さんは汝鳥怜の代役と聞いています。

でも危なげなく演じておられ、さすがでした。

 

そして私が原作漫画で一番好きなのはジェローデルなのです。

理想の男性と言ってもいい。

今回、愛月さんが非常に素敵なジェローデルを演じていて、惚れ惚れ。

愛月さんはショー部分でも大活躍でしたよ。

 

衛兵隊の中に、生き生きした表情の蓮城まこと発見。OG公演でよくお見かけします。

どの公演でも、本当に楽しそうに舞台に立っておられ拝見すると私も元気が出るのです。

同じく衛兵隊にやたら脚が細くて長い人発見。実羚淳さんでした。フォルムが綺麗。

 

いつも思うこと。オスカル様が亡くなるまでの数分間が激しすぎる。

女伯爵の称号を捨て市民につくと決意した直後、アンドレの死。

感情が大きく揺れ動く芝居の後、「シトワイヤン、行こう〜!!!!」と絶叫するオスカル様、あの流れでよくあんな声が出せるなと。

そしてバスティーユ襲撃。

毎公演、数分間の中であれだけ激しいお芝居をして……そりゃ太れませんよね。

彩輝さんは退団後何年も経っているはずなのに、オスカルをまっとうしておられ、素晴らしかったです。

 

ロザリー。

私はオスカルが撃たれるシーンから「バスティーユが落ちたぞ〜!!」までは、ロザリーに注目することが多いです。

というのも、ロザリーは芝居をしながら、段取りを進める役目を担っているので、それがスムーズに行くか、ついつい見ちゃうのです。

 

どういうことかというと、一度銃撃されたオスカルが再び指揮をとり、再び何発も被弾して地面に倒れた後、「オスカル様!!」と泣きながらオスカルの元に駆け寄ったロザリーはしゃがみ込んで介抱する姿勢で手早くオスカルの腰からベルトとサーベルを取り外し、オスカルがその後天国で自由に動けるように手助けをします。

その後、オスカル一人を舞台に残して幕を閉じなくてはいけないので、

「いやぁー!オスカルさまぁぁぁ」とオスカルにすがって号泣する芝居を続けながら、

実のところは じりじりじりっと後ろに にじりさがって幕の後ろに隠れます。

 

今日もついつい晴音ロザリーを見ていると、最後の「いやぁー!オスカルさまぁぁぁ」じりじりさがる…の場面で、予想以上に舞台前方にいたロザリーは、自力でジリジリと下がるだけでは幕の後ろまで行けない感じでした。

どうする?どうなる?このままではロザリーが幕の前に残ってしまうかも?と思っていたら、留依ベルナールが ぐわし!とロザリーを抱え幕の後ろまでグイグイ引っ張っていきました。たくましいベルナールで良かった!

 

天国のアンドレはガラスの馬車には乗らずに、階段のところで待っていましたよ。

あの場面、オスカル役者は皆、アンドレの方に手を思い切り伸ばして駆け寄るのですが、歴代オスカルみんなのあの場面の手が本当に健気で可愛いんです。

今日の彩輝さんの手の差し伸べ方も可愛かった……。

 

 

20分休憩

 

 

【ダイジェストシーン 後半】

 

⚫︎嵐は嵐は/小公女たち

 三度目のプロローグ。

 

⚫︎あの女をギロチンに/光月るう

 群衆の中でのソロはジャンヌが歌っていたと記憶していますが、今日は革命の象徴である赤い三角帽をかぶった光月るうさんが歌いました。インパクト大でした。

 

⚫︎駆けろペガサスの如く/湖月わたる

 舞台に長方形の照明を当てて、それを馬車に見立てての演出。

 ブラウス姿のわたるくんは綺麗でした。

 

その後、監獄のシーンへ。

ロザリーの心づくしのスープをアントワネットがいただくシーン。

王妃様が立った状態でスープ皿をもちスプーンでひと匙…

今までぼーっと見ていて気にしていませんでしたが、

この場面、前から王妃様は立ったままで飲んでましたっけ?

急にそんなところが気になりました。

 

この場面でもロザリーは段取りのために登場するんですよ。

刑場に連れ出されようとするアントワネットに追い縋ろうとするフェルゼンを止めるために。王妃として死なせてあげてください!とフェルゼンを説得した後、スッと影のようにはけていくロザリー。

それを見てしょうもないことが気になり始めました。

「あれ?ロザリーって食事を下げる時下手からはけていたのに、今、フェルゼンを引き止める時は上手から出てきて上手にハケたゾ。この監獄ってどういう作りになっているの?」と。

今年 雪組が上演する『ベルサイユのばら フェルゼン編』ではいつも以上にロザリーに注目して自分の中の疑問を解いてみたいと思います。

本筋に全く関係ないことで、ごちゃごちゃ言ってすみません。

 

この場面の主役ともいうべきマリー・アントワネットの白羽さんは、すごく気持ちが入っているように見えました。愛する人を救えない わたるくんフェルゼンの無念さと相まって、気がつけば私の目にも涙が。

 

【フィナーレ】

 

⚫︎?/彩凪 翔、愛月ひかる

⚫︎愛の棺/麻路さき

⚫︎Pale Rose(蒼きバラ)/緒月遠麻

⚫︎小雨降る径/安寿ミラ

 あーヤンさんかっこいい!!悶絶。

⚫︎バラのタンゴ/愛月ひかる

 センターの愛月さんの掛け声がかっこいい。

 「フッ!」「ハッ!」「ウッ!」とバリエーションが豊富。気合い入ってるゥ。

 そして、愛月さんの掛け声に、呼応する男役さんたちも、愛ちゃんに合わせて声をあげるんです。連帯する男役さんたち、素敵!かっこいい!!

 

⚫︎ボレロ/湖月わたる・星奈優里

 私は現役時代から星奈優里さんが大好きなのです。

 ベルばらのフィナーレのボレロは男役さん同士で踊ることが多いと思うけれど、

 星奈さんのボレロも素敵でした。

 確か、喜多弘先生の振り付けだったはず。

 私は喜多先生の振り付けが大好きでした。懐かしい。

 

⚫︎亡くなられた方達へのオマージュ

 『ベルサイユのばら』に出演された方で、天に召された方たちの映像が映し出されました。

 全て『ベルサイユのばら』での役としてのお写真です。

 懐かしい方のお写真がいっぱい。

 あべこべさん(水穂葉子)、ブチさん(麻月鞠緒)、ハルウマさん(美吉左久子)などなど、今こういう方がいらっしゃらない気がしますわ。

 ヨウコちゃん(上原まり)あたりから胸に込み上げるものがあり、続いてミッキーさん(順みつき)、最後がなーちゃん(大浦みずき)。フェルゼンに扮して前を向いて笑っているなーちゃん、綺麗だったなぁ。涙涙でした。

 

⚫︎宝塚我が心の故郷/一路真輝

 公式サイトではオマージュの歌手と表現されています。

確かこのタイミングで、イチロさんから寺田瀧雄先生や喜多弘先生などすでに他界された製作陣のお名前もあげられ、改めて様々な人により作り上げられた作品であることを実感しましたよ。

そして「宝塚我が心のふるさと」。

心に染みる歌唱でした。

 

⚫︎宝塚我が心の故郷(インストゥルメンタル)/男役群舞

 ボレロ調にアレンジされた「宝塚我が心の故郷」。

 10段ほどの階段で男役さんたちが踊ります。

 彩凪さん、愛月さんをセンターに、現役さんではないかというくらい皆んなの動きがビシッと揃っていまして、感動的でした。

 クライマックスに和央ようか登場。センターで堂々としたスターぶり。

 卒業して何年経とうとも、こうして息を合わせて舞台を作り上げられる、なんて素敵なんでしょうか。

 

⚫︎ばらベルサイユ(?)/エトワール:白羽ゆり

 フィナーレ。

 予想していた以上に盛りだくさん、見応えがあり、大満足でした。

 楽しかった!!

 

⚫︎カーテンコール

 代表してヤンさん(安寿ミラ)がご挨拶。

 

「ベルサイユのばらが50周年を迎えたこと、今年雪組で「ベルサイユのばら」が再演されること、その年にこうしてOGたちが集まって記念の公演ができることが本当に嬉しいです。

これもみな、客席で温かい拍手を送り応援してくださる皆様がいらっしゃったからこそ。

そんな皆様がおられる限り宝塚歌劇は永遠です」

 

その言葉に場内大きな拍手が沸き起こっていました。

激しく同感です。

 

 

ところで、一緒に見にいった友人がヤンさんのことを

「すごく優しい感じなのね。私はもっとキツい人のような印象を持っていたけど」

「ええ、以前は喋り方がキツい感じの人でしたよ。でも退団されてから物腰が柔らかくなられた気がします」とお答えしました。

 

私は現役時代のヤンさんのこと大好きだったけれど、お茶会に行くたびにあまりにもファンに冷たいので立腹し

「もう次から応援なんかしない!!フン!!」って思うものの、次の舞台を見に行っては

「あー美しい。これだけ綺麗なんだから冷たくてもエエねん。スターに人格なんか期待したらあかん」と思い直し、またお茶会に行って腹を立てる、という繰り返しでした。笑。

 

最後脱線してしまいましたが、本当に楽しく、彩風咲奈氏率いる雪組の『ベルサイユのばら フェルゼン編』をなんとしてでも生で見たくなりましたよ。

チケット入手できるかなぁ。

 

 

 

ブログランキングに挑戦中

 

もし記事を気に入っていただけたなら、

ポチッとクリックよろしくお願いします。

   ↓


エンターテインメントランキング

 

  5月15日(水)のイラスト

 

みのおエフエム「デイライトタッキー」水曜日。

 

スケッチブックに手描きのイラストを描いております。

 

箕面の今をお伝えするコーナー「みのおNOW」では、スタジオにお客様をお迎えして、

2024年10月5日(土)6日(日)開催の箕面まつり ポスター原画募集についてお知らせしました。

それについてのイラスト。

 

 

滝ノ道ゆずるの顔をオレンジ色に塗ってしまったのは失敗でした。

みかんじゃないんだから……

 
 

  図書館だより

 

「図書館だより」では、政木哲也さんの『本のある空間採集』をご紹介しました。

 

 

 

 

  ブック・プレゼンター(講談社さまご協力)

第3水曜日にお送りする「ブック・プレゼンター」。

講談社さまのご協力のもと、新刊本を1冊紹介し、その本をプレゼントする時間です。

 

今月のプレゼント本はヨシムラマリさんの『ざんねん? びっくり! 文房具のひみつ事典』です。

 

 

 

 

 

応募方法はこちらをご覧ください。

(締切:2024年5月21日)

なお、発売開始日が5月28日のため、プレゼント当選者さまに本が届くのは6月になります。

  ↓

 

 

  季節を味わう

 

デイライトタッキー11:30から(生放送)は季節の話題をお送りします。

 

今年度は3週目にはその月の行事・催事の俳句を紹介します。

 

今月は「こどもの日」「母の日」を選びました。

・子供の日小さくなりし靴いくつ   林翔

・母の日のきれいに畳む包装紙    須賀一惠

 

内容はこちらにまとめています。よろしければお読みくださいね。

    ↓

 

 

ブログランキングに挑戦中

 

もし記事を気に入っていただけたなら、

ポチッとクリックよろしくお願いします。

   ↓


日々の出来事ランキング

 

  みのおエフエム 「デイライトタッキー」水曜日

 

私がパーソナリティを担当している

大阪府箕面市のコミュニティFM

みのおエフエムの「デイライトタッキー」水曜日。

 

選曲は基本的に自分でしています。

今日番組で放送した音楽のリストです。

 

タイトルをご覧いただくだけでも、

楽しいかもしれません。

あれこれ音楽に関するご意見をいただけたらありがたいです。

 

 

◎印:リスナー様からのリクエスト曲

△印:リスナーさんのリクエスト曲をかけることができず、

   別の曲に差し替えた印

◯印:ご出演者からのリクエスト曲、

   またはゲスト様本人の曲、

↓印:FacebookなどSNSを通して寄せられたリクエスト曲、

   主に中学高校時代の友人からのリクエストです。

 

どんな歌か、ご興味がある方のために、

Youtubeに動画があるものは、リンクさせています。

アップ主様、ありがとうございます。

 

クリックしてお聞きください。

 

⚫︎三線の花/BEGIN(◎)

 

⚫︎僕は君に恋をする/平井堅(◎)

 

⚫︎ありがとう/いきものがかり(◎)

 

⚫︎三文小説/King Gnu (◎)

 

⚫︎ソリテアー/カーペンターズ(◎)

 

⚫︎ローズ・ガーデン/リン・アンダーソン

 

⚫︎マイ・シャローナ/ザ・ナック(◎)

 

 

⚫︎相思相愛/aiko (◎)

 

⚫︎そよ風の誘惑/オリビア・ニュートン=ジョン(◎)

 

⚫︎ブーメラン・ストリート/西城秀樹(◎△)

 

⚫︎ムーン・リバー/純名里沙(◎)

 

⚫︎君は薔薇より美しい(JAZZアレンジ)/布施明(△)

 

⚫︎Amado Mio/ピンク・マルティーニ

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

サムネイル

ブログランキングに挑戦中

 

もし記事を気に入っていただけたなら、

ポチッとクリックよろしくお願いします。

   ↓


エンターテインメントランキング

原田マハさんの『板上に咲く』を読了しました。

 

 

 

原田マハ「板上に咲く MUNAKATA:Beyond Van Gogh 

 

私が棟方志功さんを初めて認識したのは、昭和50年(1975年)10月、12歳の誕生祝いでのことでした。

私が子どもの頃、父は私の誕生日には、いろいろなお店に連れて行ってお祝いしてくれました。まだ外食産業が盛んではなかった頃のことで、それは年に一度の晴れの日でした。

 

12歳の誕生日には、大阪の北新地にあった「スエヒロ」に連れて行ってもらって、ステーキを食べたのです。

現在の「スエヒロ」さんはしゃぶしゃぶ専門店のようですが、当時はステーキのお店だったと記憶しています。店の前に立ったとき、子ども心にも「ぜいたくなお店だなぁ」と思いました。店内に入ると、あちこちに、ふうがわりな絵が飾られているのが目に入りました。赤と黒が印象的な、太い線で描かれた独特な女性たちは、今まで見たこともないような作風で「変わった絵だなぁ」と、強烈に印象に残りました。

のちに、あれは絵ではなく版画だったこと、作者は世界的に有名な棟方志功という人だと知ったのでした。

スエヒロの先代の店主さんが棟方志功さんと古くから交友があったことから、棟方志功さんの作品を飾っておられたそうです。(今でもスエヒロ店内には棟方志功さんの作品が展示されています)

 

とはいえ、私は美術には本当に疎くて、棟方志功さんが有名な版画家だとわかってからも、どんな作品があるのか知ろうともせず過ごしてきました。頭の中にあるのは、12歳の時にスエヒロで見た作品だけだったのです。

 

さて、歳月は流れて約半世紀後、私はまた意図せず棟方志功さんに再会しました。

それは昨年(2023年)、青森市にねぶた祭を見に行ったときのこと。

昼は観光で青森県立美術館に行きました。お目当ては奈良美智さんの作品である巨大な「あおもり犬」。

image

 

美術館の順路をたどっているとき、棟方志功さんの展示コーナーがあり、棟方志功さんが青森県出身であることを初めて知りました。そして棟方さんの自画像や、版木の実物などを拝見し、その流れで夜にねぶた祭を見て「ああ、棟方志功さんは確かに青森が生んだ天才なのだ」と納得しました。

と言うのも、内側から輝く「ねぶた」で圧倒的に迫ってくる色は赤色、周囲は夜の闇。

黒と赤の対比の美しさと力強さは、12歳の私が「スエヒロ」店内で見た、あの作品に直結していたのです。

 

 

前置きが長くなりました。

原田マハさんの『板上に咲く』は棟方志功の生涯を、妻であるチヤ(棟方千哉子)を中心に描いた物語です。

 

鍛冶屋の三男に産まれた棟方志功とチヤの出会い。

幼い頃から絵が上手だった棟方が、なかなか世に出ることができなかったこと。

目の悪かった棟方は、写実的な絵画より版画の方が自分に向いていると悟ったものの、

何枚でも複写ができる版画は、当時は絵画ほどの価値を認められず、食べていくことができないと考えたこと。

しかし、どうにかして版画を芸術に高めたいと考え、これまでにない作品を生み出していったこと……

 

どこか憎めない棟方志功と、夫を「世界のムナカタ」にするのだと支えるチヤが魅力的で、一気に読むことができました。

 

この作品中、棟方志功とチヤを導き続けるのはゴッホの「ひまわり」。

棟方志功は雑誌に掲載されたゴッホの「ひまわり」を初めて見たとき大感動し

「わだば(私は)ゴッホになる」と誓って芸術の道を歩み始めるのです。

だけど、ゴッホにはならずに世界の「ムナカタ」になりました。

棟方志功を奮い立たせたゴッホはというと、日本の浮世絵に影響を受けて素晴らしい作品を生み出したのです。この美しい循環に感動を覚えずには居られません。

 

また、視力が低いという、画家として致命的に思われる弱点が、棟方志功を絵画から版画へといざなったことにも深いものを感じました。

欠点や弱点はチャンスに変えることができるのだと。

 

棟方志功さんが亡くなったのは昭和50年(1975年)9月13日。

私は棟方志功さんが亡くなった翌月に、初めて棟方志功さんを知ったことになります。

芸術家は、その命が尽きても後世の人と出会うことができるということです。

 

浮世絵がゴッホを目覚めさせ、ゴッホが棟方志功を目覚めさせたように、今このときもどこかで誰かが先人の作品に出会い、自分の道を決めているのかも知れません。

 

 

  声の書評@stand.fm

 

アプリstand.fmでは声の書評をお送りしています。

いつもはこのブログとは違う切り口でお話しするようにしていますが、

今回は同じ内容になると思いましたので、声の書評はお休みします。

 

これまでの声の書評のリンクです。

よろしければお聞きください。

  ↓

 

 

 

ブログランキングに挑戦中

 

もし記事を気に入っていただけたなら、

ポチッとクリックよろしくお願いします。

   ↓


書評・レビューランキング

今月、おいしいいただきものをアップするのは2回目になります。

 

まずはムレスナティーの「ももいちご」。

限定パッケージです。

 

 

アイスティーにしようかと思ったけれど、ホットで飲んでも美味しかったですワ。

 

そして紅茶に合うスイーツも。

東京チューリップローズ、パッケージも可愛い。

 

 

ラングドシャで形作られたチューリップの中に、ショコラクリームのローズが咲いているという、美しいお菓子です。

 

 

「食べるのがもったいないなぁ」と、言い訳程度に言いながら、いただきました。
 
ありがとうございました。
 
 

 

ブログランキングに挑戦しています。

もし記事を気に入っていただけたなら、

ポチッとクリックよろしくお願いします。

   ↓


日々の出来事ランキング