新しい年が始まり、2週間ほど経ったところだ。
社会はもう平常に戻り、いつも通りのリズムだ。
私はというと、年末年始関係なく動いている業界の
クライアント様もいるので、お休みモードに
なることはない。
それでも、いつもよりはまとまった時間が
とれるため、書籍や気になる記事を
まとめて読むことにしている。
そのなかの1つにこんな記事があった。
パートタイマーの「年収の壁」だ。
高齢化、人口減少が進む日本では、
同時に労働人口の減少も進む。
今後は、外国人、女性、障がい者、シニアを
働き手に取り入れていくべきだ
というのが私の考えだ。
例えば、外国人スタッフにもわかるよう
マニュアルを外国語にしたり、イラストで表現する
クライアント様がある。
また、育児や介護などで、在宅でしか働けない人がいる。
男女平等とはいえ、まだまだその多くは女性なのが実情
だろう。
先の記事では、その女性パートタイマーについて、
所得が一定以下であれば
税や社会保険を払わずに済む
「年収の壁」の問題を論じている。
以前からこの問題への指摘はあるが、
労働人口減少の局面で、
働きたいパートタイマーを働かせない
メリットはどこにもないだろう。
実際に、最近の時給上昇により、
さらに就業調整せざるを得ない状況に
なっている人が59.4%という。
(野村総合研究所2022年9月調べ)
さらに、働き損にならないなら
今より年収が多くなるよう働きたい人は
78.9%もいる。
例えば、牛丼チェーンの吉野家では、
時給を昨年に比べ最大で50円引き上げ
最高の水準にしたそうだ。
しかし、パートタイマーの8割が
年収の壁を意識して働き、
時給をあげた分の就労時間を減らすので、
人手不足が加速したというのだ。
何という不条理だろう。
嘆いたところで制度は変わらない。
それでも経営者は魅力ある会社、
環境づくりに邁進するしかない。
与えられた条件でベストな結果をだす。
それがマネジメントなのだ。
壁は超えるためにあるっていうじゃないか。