元埼玉県科捜研の雨宮正欣先生について、ネットではヅラ疑惑が出ている。
私は、先生とは懇意にさせて頂いているが、断じてヅラではない。
多分、ヅラ疑惑が出ているのは独特なプチロン毛であろう。
法科学の世界では、毛髪に付着した微物などの検証を行うことがある。
また、毛髪を詳しく検査すれば、その時々の栄養状態や使用薬物も判読可能だ。
他人様の毛を用いて試験する場合、詳細に栄養状態や使用薬剤を聞き取らねばならない。
莫大な項目を聞き取るのは容易ではないし、精度も落ちる。
自分自身であれば、日記を付ければいいだけで、聞き取りの必要はない。
検証する上で、試料の頭髪が長い方が有利なのだ。
先生が、プチロン毛にされているのは、自身の身体を用いて検証を行っているためである。
ちなみに鑑定人とは、結構乱暴な人々で、自身の身体を用いて実験を行う。
私の前職の法科学鑑定研究所では、血液・口内粘膜・体毛、精液まで供出させられた。
http://ameblo.jp/ishibashi-kantei/entry-12087860651.html
体毛の内、鼻毛と睫毛は抜かれると痛い。
当然、涙が出るが、この涙の滴まで試験資料に供出される。
結構、非常識に思えるが、法科学とはこういった世界だ。
ところで私も、雨宮先生のプチロン毛を何本か頂いたことがある。
頭髪検査の顕微鏡訓練をさせて頂くためだ。
いくら、懇意にして頂いても、人様の毛根まで顕微鏡で観察することはなかろう。
そういった事情で、雨宮先生のヅラ疑惑は否定する。
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一般社団法人 法科学解析研究所 代表理事 石橋宏典