こんにちは。こんばんは。
「2月5日」のユミです。
いかがお過ごしでしょうか。

秋まっさかり、という言葉がふさわしいのか分かりませんが、ここ最近のちょっと肌寒くて、空気がすっきり気持ち良く透き通った季節こそ、秋まっさかり、なのかな、なんて思うこの頃です。

さて、少し前からちょこちょこと試作していたブックマークができました!
実はなかなか「これ!」というデザインが決まらず、「読書の秋」が終わってしまうなぁ、なんて思っていたのです。
そんな折に美しい緑色のビーズと出会い、するすると糸がほどけるように出来上がりました。


「夏目漱石:広田先生のブックマーク」
白いお花と深い森色のビーズで作りました。
古い本にも新しい本にも馴染む、アンティーク調です。
夏目漱石『三四郎』に出てくる、緑あふれる三四郎池をイメージしています。

全体はこんな感じです。
文庫本からハードカバーの本までちょうどよく使えるサイズ。

手持ちのハードカバーの本につけてみました。
そのまま本棚に立てられます。

***

詩人であり、劇作家であり、見事なパフォーマーでもあった寺山修司は、
「書物は世界最小の迷宮だ」
というような言葉を残しています。

また、夏目漱石の『三四郎』という作品の中では、熊本から東京へ向かう汽車の中で、これから広い社会に出ていこうと意気込んでいる主人公の青年に、居合わせた年配の学者がこう言い放ちます。
「熊本より東京は広い。東京より日本は広い。日本より頭の中の方が広いでしょう」

こういう言葉に出会うたびに、パチン!と目の前で手を叩かれたような気がします。
はっと目が覚めるような、そんな心地です。
(ちなみに、『三四郎』の冒頭に出てくるこの年配の学者が「広田先生」です。ブックマークの名前はこの広田先生からいただきました)

広く限界のない世界というのは、自分の外側にではなくて、人間ひとりひとりの頭の中にこそ無限に広がっている。
読書はそんなことを気づかせてくれます。

世界は動かしがたい巨大な異物ではなくて、自分が何を、どう捉えるか、というその小さな心がけ次第。
そんな風に考えるだけで、張り詰めていた心が自由に、楽に、ほどけていくような。

というわけで、この涼しい季節にまた何冊か本を読みたいと思います。
みなさんも美しい秋をすこやかにお過ごしくださいね。

ではではまた。

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