半年くらいかけて田んぼの本を書いてきた。
長い原稿を書き、袋小路に入っていた。

むしろこの本の場合、文字が少なくて写真が多いほうが、
読みやすくて、伝わりやすいのでは? 
そう気づいて、写真の少ない単行本ではなく、
写真の多い、薄い小冊子にまとめることを思いついた。

ワープロソフトに打ちこんだ原稿をプリントして、
はさみで切ってのりで貼り、
写真データを選んで縮小してプリントして貼り、
レイアウトしながら1ページずつ作り始めた。

あまりにもあっけなく1週間で、愛着のある手作り本が完成した。

(カバー)



中はこんな感じ


(裏表紙・・・写真は雪が溶けたら撮りにいきます)


こんなふうに手作りしてみようだなんて、
今まで思いつきもしなかった。
楽しい作業だった。
もう少し磨きをかけてから、みかえにパソコンでDTPデザインしてもらう。
だれかの本を編集するのではなく、
今度こそ自分の本を出版する夢がかなう。
だからだろう。
この本ができあがってくるにつれて、心がどんどん落ち着いてきた。

水が張られた田んぼは、神々しい。
静かで厳かで圧倒的な存在感がある。
そばにいると、邪念がス~ッと消えていく。

田んぼの本だから、田んぼのそばにいる気持ちで作りやすかった。
田んぼのそばにいる気持ちで作っているうちに、
いつの間にかこの本をしあげることができた。
こんなふうに、田んぼにいないときでも、
田んぼのそばにいる気持ちで生きれば、
田んぼが大好きなぼくは、今よりも生きやすくなるのかもしれない。
「田んぼが書かせてくれた」この本で、
ぼくの大好きな田んぼのこと、
風変わりだった2013年の田んぼ作りのことを少しだけでも
分かち合っていただくことができれば、ほんとうにうれしい。

3月中にデザイン出来~4月中に印刷出来予定です。
発売次第追申します。
どうぞよろしくお願いします。

(玄)