1954年からデンマークでスタートし、今や日本でも70ヶ所ほど開設されている【森のようちえん】を視察してきました。
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デンマークには、全国に約500ヶ所の森のようちえんがあるとされていて、その多くが公立での運営です。
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中には園舎を持たず、キャンプサイトの様な野外施設を拠点に運営されているところもありますが、我々が訪問したのは園舎併設型の幼稚園でした。
 
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日本の縦割り制度と違い、10ヶ月〜2歳は日本の保育所のような形で預かり、3〜6歳は自由に遊ぶ感じのスタイルです。合理的ですね。

45人の子供にスタッフは8人。
朝は6:30からスタートだそうです。

ここではクラスや年齢を分けずに、異年齢交流で、年上の子が下の子をケアするような感じでした。
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カリキュラムはなく、工作や家庭科の先生はそれぞれの持ち場で自分の専門分野を教え、子供が好きなところで好きなことをとことんやります。

外で遊ぶもよし、1人で考えるもよし。
お昼寝は基本、野外でします。
子供の呼吸器官が発達するようですよ。
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園には鳥や山羊などの家畜もいて、育てて、遊んで、さばいて食べます。
私も推奨する【いのちの教育】ですね。
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大工仕事や料理など、一人で生きていくための生活の知恵とスキルも教えます。

日本では、「怪我をしたら誰が責任を」というお馬鹿な話になりそうですが、怪我をしたら子供の責任です。
親はそれに同意して預けるわけですから、当たり前ですよね。
怪我をするリスク無しに生きる力なんかつくわけないんですからf^_^;
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広い園内なので、先生の目が行き届かないこともありますが、先生方は、

いつも子供をみていることが大切ではない
子供たちの可能性を信じて自由にやらせる

ことが大切だと考えておられます。

また、先生が大切にしているのは、子供とのよいコミュニケーションで、それが子供の自己肯定感を高めるというお考えでした。

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園舎を出て森で遊ぶのは、3〜4時間です。
行きたい子だけいけばいいので、行きたくない子は室内にいます。
冬はマイナス10度になるそうですが、ワイルドに遊ぶそうですよ。
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【森のようちえん】は森で遊ぶことが目的ではなく、その教育方針にツボがあると私はとらえました。

子供を信頼し、自分の行動に責任をもたせ、
できるを体験させることで、達成感をもたせる教育スタイルです。

デンマークは、世界一の投票率を誇る民主主義国家ですが、そのルーツは子供の時から自分で考えて判断し、責任をとらせる教育からスタートしてますね。

日本で投票率が下がる理由が分かった気がします。

日本で私が視察してきた、はなまる学習会さんやヨコミネ保育園などは、森のようちえんに似たスタイルだと思いますし、

私が福井の田舎で受けた教育もまさにこんな感じでした。

デンマークには昔の日本の教育がちゃんと残っているように感じた視察でした。

コンクリートの壁で保護して、なんでも与える教育では、子供の創造性や逞しさは育ちません。
当然、自ら考え行動し、民主主義をささえるプレーヤーにはなりません。

日本の教育、
本質から見直さないと国が滅びるかもしれませんね。