デンマーク4日目の活動報告をまとめます。
正直いうと毎日学ぶことが多すぎて、頭がパンクしそうですf^_^;
まず朝一番は、男女平等、ダイバーシティの啓発普及や政治活動をしつつ、女性の権利の向上を訴えるKVINFO(クビンフォ)を訪問し代表のお話を聞いてきました。
余談ですが、来週あたりに村上春樹がこの場所にこられるらしく、代表は凄く楽しみにしていらっしゃいました。
以下代表のお話を簡単にまとめます。
・デンマークの今日の発展は女性の活躍があってこそ。
・無償の教育が、女性の学歴の向上につながった。
・まだまだ男女の給与格差はある。
男性より女性は高い地位につくことの価値を見出だしていない。
・デンマークの女性は男性の収入に依存していない。
・産休制度はしっかりつくったが、出生率の低下は問題で、それは将来の移民受け入れに繋がる
・仕事と子育ての両立について。
女性誌が女性の理想のイメージを高め過ぎている。そんなに完璧を求めなくてもいいのではないか。大切なのは価値観を共有できるパートナーを選ぶこと。
・子育てで仕事に穴をあけることに対しても
ホワイトカラーの職場は理解がある。
デンマークでは、
子供病気有給 1日
子供ケア休暇 4日
などが制度で認められているし、
男性は民間で女性は行政で働く傾向があり、
子育てに協力できる体制がある。
・仕事と介護の両立については、
介護は行政がやるので個人でやらなくてよい。
デンマークでは、自宅介護がベースで行政からケアがある。高齢者も子供の世話にはなりたくないという気持ちが強い。
・デンマークには女性の起業支援みたいなものはあまりない。女性に限定することが差別になるから。女性経営者の互助組織はある。
起業家の3割くらいが女性。
・デンマークの性教育は小学校5年生からで、性教育の専門家がいて、男女一緒に学ぶ。セックスのことだけではなく、リベンジポルノなどの倫理的な問題も教える。
・団体の抱える今後の課題
男女の不平等 給料格差
LGBTや移民に対する差別
女性のリーダーシップ教育
・デンマーク人の専業主婦になりたいという願望はあまりないとおもう。
そんなことをいうのはセレブ感覚のある人だけ。
職業選択の自由は認めるが、専業主婦を希望する女性が増えたら、我々が長年かけて勝ちとってきたものが崩れてしまう。
・デンマーク人にとって家族とは、
ハレの日の集まる親しい友人のようなもの。
みんな家族は大切にし、ご飯を一緒に食べることなどをみんな大切にしている。
ランチをコペンハーゲンの屋台村で頂いて、午後はコーエルという自治体会議体でヒアリングしました。
こちらはデンマークの98の基礎自治体の意見をまとめて政府と交渉したり、自治体労働者の組合の働きする機関です。
デンマークは自治体に任されている責任が大きいので、国との調整や予算配分をする中間団体を作っているんですね。
デンマークでは、デンマークモデルと言われる労使が対等に話し合いながら労働条件を決めていくシステムがあるそうです。
デンマークにおいては、人口550万人のうち、50万人が自治体職員だそうです。
そしてその80%が女性だという数字に驚きました。
デンマークの産休の話をききましたが、
産休は女性6ヶ月で、男性 3ヶ月。
そしてどちらかで残り3ヶ月をとる決まりだそうですが、大概女性が9ヶ月の休みをとるとのこと。
男性は子供が生まれる時には必ず2週間の休みをとらねばならないようになっているそうです。
こちらでも課題は同じで、
女性は管理職を遠慮しがちだということ。
デンマークでは女性の方が高学歴になっているのに、管理職の比率が男性に並ばないとおっしゃってました。
あとの話は午前中のものとかぶるので割愛します。
今日の二つの話を聞いて考えたことを簡単に。
デンマークも日本も女性の抱える課題は非常に似ています。
デンマークもクオーター制度はとっていないのが賢明だと思いました。
今日の二ヶ所の話では、女性は管理職を遠慮するのだという説明でしたが、
コペンハーゲンに住む日本人の女性にデンマーク人の女性がたくさん働く理由を聞いてもらったら、一番おおかった答えは、
「働かないと怠けていると思われるから」というものだったそうです。
NGOの代表は、
何度か女性誌の批判をされていまさした。
女性誌が押し付けるイメージにみんなやられてしまう、と。
そして、デンマークの女性が専業主婦になりたがると今まで勝ちとってきたものが崩れるとも。
こうした率直なところがデンマーク人の素晴らしいところです。
書いたように、
デンマークは労働人口の10分の1以上が公務員で、その8割が女性です。
(税金は6〜7割とられます)
ここはなるほどと思い、参考になるかとも思いつつ、
専業主婦を選び、それが社会からも肯定してもらえる日本の女性の方が、実は幸せなんではないかと感じたりしました。
働く女性の支援も大切
しかし、
子育てに専念したい女性の支援
も同じように必要ではないでしょうか。
日本の男性は、男性の方が負担を背負って経済社会を維持すること不平等とは感じていないと思いますし。
この課題は引き続きの研修でも考えていきたいです。