今、そこにあるAI | Diary

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The way I am…

最近いつの間にかスマホの写真アルバムに「今年のベスト・2016年」というアルバムが作成された。写真アプリが自動的に作成したらしい(指示していないので)。


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アンタに今年のベストを選んでもらわなくてもいいわ( ̄^ ̄) と思ったけど、開いてみると中々よくできている。

今年自分が撮った静止画、動画を、背景にソフトフォーカスの演出など使い、BGMまでつけてアルバムを作ってくれている。

他人(AI?)が選ぶと今年のベストはこうなるのかー…今年のことなのに、すでに懐かしい 。暫し自分の「ベストアルバム」とやらを眺めて楽しんでしまった。( ^ω^ )

知らぬ間にソッと私たちの生活の中に入り込んでいるAI(人工知能)。運転中のナビ、電車の乗り継ぎ検索、最適ルート案内、スケジュール、アドレス帳…もう、無しではいられない機能ばかり。

ショーやイベント会場でよく見かけるようになった案内ロボット、囲碁で世界チャンピオンと対局して敗ったり、敗られたりのAI。医学の世界で、新しいがん治療の道を開いている米IBMのワトソンというAI。

AIによって拡がる可能性は無限大な気がして、夢が拡がる。一方AIによって人間の仕事がとって変わられてしまうのではないかという不安も起きる。しかし、AIには限界もあるらしい。

「ロボットは東大に入れるか」というプロジェクトでここ数年来、東大受験にチャレンジしている東ロボくん。最近の報道では、東大受験を突破できず断念(プロジェクト凍結)したという。

東ロボくんのプロジェクト・ディレクターを務められている国立情報学研究所の新井紀子教授によると、「東ロボくんは東大模試で数学や世界史で好成績を達成したが、意味を理解しないといけないことになると、途端に難しくなる」そうだ。

新井教授によると、人工知能(AI)の「知性」はアンバランスで、それはAIが徹頭徹尾、数学からできているからだろうということだった。

論理と確率と統計を使って、数学の問題を解いても、珍しい白血病を分析できても、雑談の相手をしてくれても、AIには「全く意味がわかっていない」のだそうだ。例えば、「暑い中、歩いて来たら、冷たい飲み物が欲しくなる」ということがまだわからないのだという。それがAIの弱点だという。

新井教授によると、意味を理解しなくてもできる仕事は遠からずAIに奪われる。だから、中高生向けの講演ではいつも「『意味』を理解する人になってください」というのだそうだ。「ロボットは東大に入れるか」を通じてわかった、AIによって不幸にならない唯一の道だからだそうだ。

AIの弱点を知って少し安心した。言葉の意味を理解することが重要な仕事はAIにはとって変わられないのだ(^。^)

人とのコミュニケーションは難しい。相手の問いの「意味」を理解して応えること、ある単語を相手も自分と同じ「意味」に理解してくれるだろうと思って使うこと(それはかなり確率が低い)、そうやって簡単に説明しようとしないこと、問いに答えながら相手についていくこと、そして自分の言いたいこと、わかって欲しいことを相手に伝えること。実はとても難しい。

「意味」の理解こそ人にとって最も大事なこと、大切にしたい。AIの記事を読んで、また改めて思った。

最近のアプリには、数年来撮りためた家族写真を分析して、記念日や何年前の今日は…みたいにプレゼンしてくれるものがあるらしい。

忙しい人や、子どもの成長記録を楽しむ親御さんには、AIによって探したり、まとめたりする手間が省けて、その分、家族で思い出を共有し合う時間が増えるのはいいことだと思う。

AIは膨大なデータの検索や、記憶媒体として補助に使う。結果を求めるために使う。自分が何をしているのかわかって使うことが大事だという気がする。人がAIをコントロールする主体であって、その逆になっては危ないと思う。

冒頭の写真は、最近父とデートした公園の紅葉。車椅子を押して坂道を登り、下りしてやっと着いた庭園で二人で眺めて、目に染みた🍁!私にとっての今年ベストの内の1枚。なのにアプリが選んだ「今年のベスト」には入っていなかった|( ̄3 ̄)|

アプリが選んだ「今年のベスト」の最後の1枚はこの写真

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フーン…AI、お前、ベストの「意味」わかってないなー       Σ( ̄。 ̄ノ)ノ (笑)