【キシリトールって安全なの?】 | 久野 淳(くのじゅん)のブログ 歯科医師 栄養指導 栄養療法 オーソモレキュラー 糖質コントロール 食育 食の安全 栄養マニア 料理教室

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街の歯医者さんをしながら複数のコメディカルの学校で講師をしたり、一般の方向けのセミナー活動をしています。栄養療法を日々の臨床に取り入れ、自身もゆるい糖質制限をしながら食育、食の安全に取り組んでいます。

いつも私のブログを読んで頂きありがとうございます(*^▽^*)

今まで人工甘味料の危険性について投稿してきましたが、今日は歯医者さんらしくキシリトールについて詳しく解説いたします^^




キシリトール天然の代用甘味料で、ソルビトールマルチトールなどど同じ糖アルコールです。


最初は白樺や樫(カシ)の木から抽出され、現在では生産効率やコストを下げるためにトウモロコシのデンプンから作られています。
砂糖の同等の甘みを持つ糖質甘味料であるため、カロリーは砂糖の3/43/5程度であり、日本では19974月に
厚生省(厚生労働省)食品添加物として認可されました。米国ではその安全性から1日にどれだけ摂取しても良い食品として扱われているそうです(下痢してもしりませんからね 笑)
現状ではキシリトールの歯の再石灰化促進作用は証明されておらず、非う蝕原性ではある抗う蝕性であるとはいえないという考え方もでてきています。


他にも天然のキシリトールとしてイチゴには乾燥重量100g中に300mgのキシリトールが含まれています。また、人の肝臓でも、1日当たり15gのキシリトールが作られています。


吸湿性があること、緩下作用(お腹が緩くなる)があること、価格が砂糖に比べて10倍高いことなどが欠点です。

砂糖より吸収速度が遅いため、血糖値の急上昇や、それに対するインスリンの反応を引き起こさないと言われています…が実際のところ血糖値の上昇はみられます。


 


実はガムに含まれているキシリトールの比率は、90%以上でなければう蝕予防本来の効果は期待できないのです。歯科専売のキシリトールガムは100%90%となっていますが、スーパーマーケットやコンビニエンスストアで市販されているキシリトールガムは一部を除いて7030が主です。
しかも効果を発揮するための摂取量と摂取期間が笑えます^^


蝕予防効果を十分に発揮させる(う蝕になりにくい状態にする)ためには高濃度キシリトール配合のガムかタブレット
5
10g(キシリトール換算で)毎食後13回、3
ヵ月以上摂取し続ける必要があるのとこと

えっ???



歯科専売の100%キシリトールガム1粒には1.3gのキシリトールが含まれているので、510gの量を摂ろうとすると、1日に3.87.7、市販の50%キシリトールガムの場合は、その倍の7.715.4を3ヶ月間噛み続けないといけないのです。

なかなか続けられない量だと思いませんか(笑)

まぁ、結局のところフッ素と一緒で実際のところ大した効果はないんじゃないかってことですよね♡そんなことよりもう蝕に関してはしっかりシュガーコントロールしておけば良いってことですよね!フッ素やキシリトールを応用しながら、菓子とかジュースとか与えまくりのパターン多いですからね♬



それ以外の大きな問題点として、もともと高価なキシリトールを少しでも安くするため、原材料のトウモロコシは遺伝子組み換え不分別のものが使用されているので、歯科専売のキシリトールガムも含め、世に出回っているキシリトールはほぼ遺伝子組換えのトウモロコシから出来ていることを理解しましょう(メーカに問い合わせて確認済み)。

また、ペットを飼っている方、イヌに対してはインスリンの分泌を促進し、時に肝障害を起こして生命に危険が及ぶとこともあるので注意が必要です!

そこで…結論としては『キシリトール』は安全と言えるのでしょうか?

私と私の友人の専門家(GMOや添加物に詳しい科学者)の意見を下記にまとめてみました。

天然甘味料とはいっても、現在ではコストの面からトウモロコシやジャガイモのデンプンから合成されている。そのほとんどがGMO(遺伝子組み換え作物)である。



代用甘味料としての安全性にも問題があるかもしれないが、やはり原材料がGMOであるということは無視できない。



しかしながら、タンパク質の除去と言う意味で安全性を確保できるとしており、表示義務を逃れているのが現状である。


 


キシリトールの分子式はC5H12O5であるが、たとえこの分子が私が断固反対しているGMOに由来していても、分子的に問題はないという見解である。確かに炭素原子(C)も、水素原子(H)も、酸素原子(O)も、遺伝子組み換えすることはできない。残念ながら現状ではGMO由来のキシリトールの安全性に問題があることを誰も証明できていないのである。

GMOのトウモロコシなどのデンプンが、分子的に問題はないとしても、質の良くない遺伝子組み換え作物中に含まれる不純物などが残留することで、人体に悪影響を及ぼす可能性も否定できない。



以上のことを踏まえて、私はキシリトールの安全性には多少の問題があると考えています。また効果についても普通のガムと同程度としか思っていませんし、患者さんにう蝕予防のためにと勧めることもありません!!

参考:
• キシリトールの基礎知識 - 日本フィンランドむし歯予防研究会


Wikipediaキシリトール

フッ化物とキシリトールの
虫歯予防効果|協会けんぽ 健康サポート
XYLITOL|お口の恋人 ロッテ公式HP