よくテレビで、グルメレポーターが必殺技のごとく多用する売り文句に
『この店の自慢は開業当時から継ぎ足されてきた秘伝のタレにあります』
なんてものがありますが、
昨今『食の安全性』が騒がれている中で
そのような不衛生きわまりないことを
自慢げに語ることに違和感を感じたりします。

醤油やみりんなどにも消費期限があるわけですから
当然、その秘伝のタレとやらにも消費期限はあるはずです。

腐ってないのか、その液体は。
秘伝のタレではなく腐敗のタレなんじゃないの?

っとまぁ、そんなことを言いつつも
この売り文句は長年幾度と無く使われてきているのですから
そのようなタレを使用する料理屋には
足を運びたいと思う人が多くいるのでしょう。

常識的に考えればそんなに年月がたった物を
口にいれようとする人はあまりいないはずなのに
どうして秘伝のタレに惹きつけられるのでしょうか?

『数えきれないほどの試行錯誤を繰り返したもの』
『そんなに時間をかけずに作ったもの』

どちらが欲しいかと聞かれたら
おそらく前者を選ぶ方のほうが多いかと思います。
これには、より多くの時間をかけて作ったモノには
価値があるのだという考え方が根底にあるからでしょう。
また、ここでしか手に入れることの出来ないものなどの
希少価値が高いものには人間めっぽう弱かったりしますし
『秘伝のタレ』に希少性を感じ惹き付けられるんでしょう。

でも、腐ってるだろ。そのタレ。