俺が阪神ファンになったわけ | 女子高生見学クラブ

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JKビジネスはもう飽きた。
なんか面白いことねえかなあ~

小学校のとき、友達が巨人ファンで、誘われて巨人戦を見に行った。当時、外野スタンドで応援が始まった頃で、巨人の応援も今のようにダサくなくて、一発でハマってしまった。
松本、篠塚、クロマティ、原、吉村、中畑、岡崎、山倉、江川。全員歌もかっこよくて、大好きだった。
外野スタンドは自由席で、並ばないと座れない為、小学生なのに徹夜までして、月に2回は見に行ってた。
そんなある試合で(確か阪神戦)、開門と同時にダッシュして席を取ろうとしたが、大人達が席をガムテープで囲ってしまい、結局座れなかった。
後楽園球場はスタンドの出入口の脇の通路が広く、人一人座っても余裕があったので、仕方なくそこに座ろうと、その脇の席に座っていたお兄さんに、
「ここ、座ってもいいですか?」
と一応聞いた。もちろん、「いいよ」と返ってくるだろうと思っていたし、そこはそんなにそのお兄さんに影響がある場所ではなかった。が。
「あまい。」
小学生の俺には、その単語のニュアンスが伝わらず、もう一度、
「あの、ここ」
「だからあまいって」
その顔見たらだいたい察して、友達とすごすごと移動した。
試合中もずっとそのハッピを着た巨人ファンの顔がチラチラして、楽しめなかった。
小学生なので、あまりムカつくという感情は無くて、すごく切なくなったのを覚えてる。
しかし、中学生になると話は違う。
怒りがふつふつと甦り、巨人、というより巨人ファンが死ぬ程嫌いになった。
気がつけば、俺は阪神側のスタンドにいた。
巨人の敵といえば阪神。
阪神は弱かったが、巨人に勝った時は最高の気分だった。
阪神ファンは優しい人が多かった。立ち見の時も、少しのスペースに俺を入れてくれた。
すべてたまたまかもしれない。
だが、自分がたまたま悪い、たまたま良いという流れの、良いほうに傾くのは、人間として当然だと思う。
俺にとって阪神ファンのほうが、相性が良かったということだ。

そして今でも、俺は阪神が優勝するより、巨人に勝ち越したほうが快感を覚える。

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