クロス工事と床工事の話 | 現実的な家造り 広島市の工務店 株式会社カジカワ

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100年以上続く大工の家系です。注文住宅からリフォーム、リノベーションまで何でも請け負っています。
打ち合わせ、設計、工事のほとんどを私か父が一貫して行います。

クロス屋さんと施工費の話になりました。


うちのクロス屋はクロス、クッションフロア、フロアタイル、長尺シート、カーペット、ダイノックシートの施工が出来ます。


要するに貼りつけるものなら大体何でもやってくれます。


クロスは工事できる人が多いです。

理由は工事の件数が多いから。

クロスの職人さんはクッションフロアも工事出来る人が多いです。


クッションフロアは洗面所やトイレ等面積の狭い所に貼る事が多いので、少しの面積なら工事する職人さんが多いです。


フロアタイル、長尺シート、ダイノックシートになると工事出来る職人さんは少なくなります。


というのも、工事する件数が少ないんです。


住宅はフローリングがメインで、フロアタイルや、長尺シートはなかなかやらないんです。

フロアタイルや長尺シートは店舗や事務所が多いです。

一度の工事の面積は大きいですが、件数がクロスと比べると少ないので職人さんも少ないんです。


更に少ないのがダイノックシートです。

ダイノックシートは薄いので、施工も難しく、工事出来る人も少ないです。クレームが出やすいので、できるだけやりたくない工事です。


単価はクロスが一番安く、次にクッションフロア、次にフロアタイル、長尺シート、ダイノックシートになります。


だけど、床だけでは工事の件数が少なく、食べていけないので、クロスもやる職人さんが多いです。


クロスは1日頑張って2万円くらい。ダイノックシートは1日頑張ったら4~5万円くらいになります。

もう少し職人さんの単価が上がって欲しいものです。



もちろん、地域によって施工費は異なるのでなんとも言えないんですけどね。


床の話ですが、


昔は水回りはクッションフロアがメインでしたが、最近、クッションフロアは水回りには適さないって意見も多くなりました。


というのも、クッションフロアは空気も通さないので一度水が入ってしまったらあとは腐るだけ。


クッションフロアの下地のコンパネもボロボロにします。


確かに、クッションフロアを剥ぐと下地のコンパネが炭化していたり、ぐちゃぐちゃになっている事が多いんです。


昔のフローリングは水に弱かったので、水回りはクッションフロア一択だったのですが、最近のフローリングは水に強く掃除もしやすいのでクッションフロアではなく、フローリングにする方がいいって意見もあります。


昔の床は1尺(303ミリ)間隔に木があり、その上に12ミリのフローリングもしくは12ミリのコンパネで、コンパネの上にクッションフロアでした。


今は、3尺角(910ミリ)間隔の木の上に24ミリのコンパネ、その上にフローリングもしくは12ミリのコンパネです。


木の間隔は広くなりましたが、コンパネが分厚いので、コンパネは劣化しにくくなりましたが、クッションフロアが下地をダメにするのは変わりません。


かといって、フローリングがクッションフロアよりも水に強いかと言われたら、クッションフロアの方が水には強いです。


悩みどころですよね。


因みにうちは、基本的にお客さんには住宅の床は全てフローリング、賃貸物件の床はフロアタイルを勧めています。