事例726『かぶりゼロ』 | 欠陥住宅を調査する建築士のブログ

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検査で撮影した欠陥写真の解説。検査やハウスメーカー、紛争の裏話などを紹介。

こんにちは住宅検査カノム の長井です。


屋根裏に入っても熱さを感じない季節になりました。
今日も30分くらい入りました。シャツ1枚なら快適な温度です。

あと2週間くらいすると寒くなります。
今が検査をするのに快適な時期です。


■(1)今回の事例_________

「かぶりゼロ」
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かぶりなし

◆写真解説

鉄筋が型枠に近接している。
これでは鉄筋まわりにコンクリートがまわらず、
鉄筋が露出する。


◆内容説明

写真はベタ基礎をひっくり返した「逆ベタ基礎」。
鉄筋の位置が悪く、型枠を組んだら鉄筋に当たった。

規定では立ち上がりのかぶりは3CM
(土に接する箇所は4CM)必要。

直すのが面倒なため、検査で指摘を受けなければ
そのままコンクリートを流すつもりだった。


◆対策

コンクリートを流す前にかぶりをチェックする。


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■(2)編集後記

先日の検査で、修理にお金がかかる指摘をしたところ
立ち会っていた工務店の社長が怒り出した。

怒りの矛先は、現場監督。
無駄なお金が出ていくことに腹がたったのでしょう。


現場の無駄といえば、使える材料が捨てられているのを
よく目にします。
断熱材が一梱包、金物が箱ごと、
ゴミ箱に入っているのを目にしたこともあります。

ある工務店。現場に使えるビス、ナットなどが落ちているのを
社長が見ると、現場監督が叱られるそうです。
現場がだらしなく見えますし、ビス1本でもタダではないので
良いことだと思います。