LOVE&PEACEでどうぶつ達の活動を始めたのが2007年から。
その頃は保護する子たちって基本捨てられた子たちばかりでした。
行政機関からの依頼を受けての保護だったのも大きな理由なのですが、今のようにSNSが発達していなかった時代ですから、業界の闇は闇のままで真実が表に出てこなかったので、ペットショップや繁殖業者の悪行なんてぜんぜん世の中に知れ渡っていませんでした。
まだ保健所やら動物愛護センターに収容された子たちの殺処分の問題も一般の方はほぼ知らない状況。殺処分機に追い立てるのに金属バットで殴ったりするという事例もあったけど、昭和の時代では人間社会でもそんなに体罰が悪いと思われていませんでしたからね。
SNSが発達して疑問に思う業界内部の人たちからの告発などもあったし、ペットたちの置かれている状況を知る人が増えてきたことで、おかしいことはおかしいと言える環境もずいぶん整ってきましたね。
最近は動物愛護の気持ちを持ってくれる人も増えてきて、SNSにとどまらずYouTubeやテレビでもどうぶつ達の問題について知る機会も増えてきたのはとても良いことだと思います。
ただ、最近思うのはやたらと保護団体が増えている。
ってことは保護される子たちや里親さんを募集しないといけない子たちはぜんぜん減っていないということ。
自分たちが前々から憂慮していた問題があります。
それは保護・里親募集をなりわいとしている団体さんの存在。
実際に現場に立って保護活動をやってるとめちゃめちゃ大変なんです。
本気でやるととてもじゃないけど仕事を持ちながら片手間でできる活動ではありません。
それでも自分たちの食い扶持は自分たちで何とかするんだって気持ちで、うさぎ・犬・猫とたくさん抱えて里親募集活動を続けてきましたので、最後のほうは病気になってリタイアせざるを得なくなったという。
だから同じようなことは絶対にお勧めはしません。
そうなると仕事を持ちながらできる範囲でやっていくか、給料をもらいながらやっていくかの二者択一。
最近は給料もきちんともらいながら活動している団体さんが多くなってきました。
クラウドファンディングとかで資金集めをしながらやっていたり、販売などの収益事業も兼ねてやっていたりというところが多いですね。
ただ寄付頼みで運営している団体もかなり多いですよね。
それはそれでいいことだと思うんですが、昔から思っていたことは、給料を出すということはこの活動はやめられないということ。
特に寄付頼みでやってる団体は保護犬達がいないと寄付が集まらないということ。
すなわち、保護せざるを得ない子たちがいなくなっては困る人たちが増えるということなんですよね。
なので以前からもちょくちょくあったんですが、ウチみたいに定期的に保護してくださいと行政機関から連絡が来るようなところばかりではないので、保護する子たちを探し回る人たちがけっこういるんです。
怖いですよぉ。保護する子たちを奪い合うという醜い団体同士の争い。
ウチらからしたら保護すべき子たちは守らなければならない存在なのですが、そういうとこからすると半分メシのタネみたいなところが見受けられるのです。
個人的にはそういうの大嫌いなんですけどね。
ほんで最近では繁殖業者からの引き取りもかなり主流になってきているようです。
廃業するからという前提があって繁殖業者からの引き取りをしている団体はいくつか知ってたのですが、どうもそうじゃないとこが多くいらっしゃるようで。
繁殖業者は儲かるから継続しつつ、そこから不要になった繁殖引退犬を引き取って「保護しました」っていって里親募集しているというやつ。
なんかちょっと違うと思うんだけど。
さらには業者が引退犬を保護犬として里親募集して割引価格で販売しているとか。
団体の中でも繁殖業者からお金をもらって引き取って、里親さんからもお金をもらって譲渡してるという往復ビンタでお金が入る仕組みでやってるとことか。
なんなんそれ?
繁殖業者はお金儲けのために悪辣な環境で繁殖を無理強いして、産めなくなると団体が引き取ってくれるし、そうでなくても「保護犬」と名前をつけたら買ってくれる人が引く手あまたなんて笑いが止まらんってやつじゃないか。
下請けみたいな団体。あるいは里親募集できる犬を供給してくれる業者に寄生してるような団体。業務提携してるような団体。そんなのが跋扈している状態。
どうも保護とか里親募集とかの本質からかなり逸脱してきていると思うのはぼくだけなのだろうか?
まじめにやってる人たちもたくさんいるし、たくさん知っているので、逆にそういう変なことしている人たちのことが目についてしょうがない。
そんなのが蔓延していたら、ペットたちに平穏な時代なんていつになったらやってくるのかって感じですよね。
これが令和スタイルだなんて思いたくないです。
今日のお写真は大好きだった子たち。フィガロくんとルークでした。かわいい子たち、いつまでも大好きです。