日本人女性の平均寿命は、87.45年。

1人の女性が子供を生んだ場合、
1人の子供が成人になるまでの
子育てに関われる時間は、
20年しかない。

人生90年として僅か22%、
1/4にも満たない時間。

それがどんなに貴重な時間か、
それがどんなに僅かな時間か、
その1/4を生きている時間は
特に意識するわけではなく、
ただ日々のことに
我武者羅に過ごしてきただろう。


小さい時は
ただただ笑ってくれたら良かった。
楽しそうにけらけら笑う顔に
1日の疲れも吹き飛んだ。
疲れている時は勘弁してほしい
と思った時も沢山あるけど。

思春期の難しい時期は、
体当たりでぶつかった。
その時はどんなに憎らしいと思っても
あの頃は可愛かったな、なんて
昔の写真を見ながら後悔してみても

子育てはいつも一過性で
そんなひとときも
あっという間に過ぎていく。


大学2年生(もう来年成人式)
高校1年生、中学2年生と。
子育ての終わりが
見え始めた今日この頃、
モコはまだ
赤ちゃんみたいな顔立ちして
小学1年生くらいの大きさで、
知能指数も1歳児あるかないかだけど。

それでも今もう中学2年生。

あと4年もしたら、
18歳なんだ。

あっという間に、
自立の時間。

ちょちょちょちょっと待って。
私の方が全然準備できてないよ。

障害のある子供は
一生親が面倒見ないといけなくて、
子育てはずっと続くんだって。
それを大変だと思う事はあるけど、
それでもまだこんなに小さなモコと
ずっと一緒にいられる事は
それは大きな喜びだった。

モコが小さい時からずっと、
モコに依存しているのは私の方だ。

いつだって癒されて
その笑顔に救われて
瞬間にリセットできて
エネルギーチャージできる、
それに依存していたのは私。

モコはモコの人生を生きる。
私は私の人生を生きる。

そんな当たり前のことを。

私の手を離れることによって
モコにはモコの
新たな出会いが待っているし、
モコはモコの新しい人生が
動き出すんだ。

子育ての期間なんて
人生で僅か1/4しかないなんて。

過ぎてしまえばあっという間で、
子育てしてきた過去を
遠い昔のように思うのだろう。

いつまでも
子供は子供。
そう思う親心と、
そう思いたい親心と。

この1/4の時間が
なんて贅沢で
なんて色濃くて
なんて充実していて
まるでそれが人生のすべてのように。

子育てという
かけがえのない経験を
子供たちから贈られていたんだ。

それはギフトだ。


現実は
思っていたより
ずっとずっと早い。





埼玉県 行田八幡神社 花手水
※花手水は期間限定
2020年は春先から8月7日まで