小児科の待合室にて
最近はいつになく混んでいる。

色んな意見があるので
その賛否は置いておくとして、
最近は大学生から高校生くらいの
親子連れが多くいる。

久しぶりに来たであろう、
小さい頃通っていた小児科へ。

ここは小さな町なので、
小学校や中学校で
お見かけしたであろうお母さん方の
お顔は、なんとなく記憶にある。

同じ学年でなくても、
兄弟を2人、3人連れていると、
うちも子供3人、何処かで
お顔を知るくらいの接点がある。

待合室に座っていながら、
見渡すお顔は、
あちらのご家族も
こちらのご家族も
あそこのご家族も
お見かけした方だなぁ。

みんな子供たちは大きくなって、
あれから数年、十何年の
時が経った事を知らせる。

みんなみんな
一筋縄ではいかない
色んな事があっただろう。

でもここにこうして
時間を経て会える事は、
時計の針が巻き戻ったみたいに。

たくさんの経験をしてきたし、
きっとこれからも
たくさんの経験をする。

そうして大人に
なっていくんだなぁ。
って。

見守る私たち親も、
たくさんの思いを抱えて
見守り、成長させられる。

時計の針は
時に幸福で、
時に残酷で、
感慨深い。

親も子も、
マスクで半分以上隠れた顔は
見比べる箇所は目元しかないけれど
大きくなった子供たちの目元は、
一緒にきているお母さんや
お父さんの目元に、
やっぱり似ている。

大きくなった子供たちだけじゃなく、
普通に受診に来れられた
小さい子供たちの親子連れも、
マスクから見える目元は、
それぞれに。

みんなお母さんやお父さんに
似ている目元をしているね。

なんだかそんな発見に
心が温かくなった。


ふと隣に座っているモコを見ると、
私と目元が似ているかどうかは
分からないけど、
でもやっぱり、顔の雰囲気は
親に似ているものだ。

ダウン症がある子(人)は、
ダウン症特有の
ちょっと特徴的な顔をしている。

だからダウン症の子は
その特徴から一目で分かるし、
だからなんだか、
初めましてのダウン症のお子さんも、
まるで親戚みたいな親近感が湧く。

小さい子なんか特に、
モコの小さい頃を見ているようで、
もうぎゅってしたくなるくらい
愛くるしい。

そうダウン症の特徴のあるお顔の
子供たちだけど、よく見ると、
いや、よく見なくても、
ちゃーんとお父さんやお母さんに
似ているものなのだ。

生まれたばかりの頃は、
障害のある子を愛せるだろうか?とか、
自分たちに似ていない子を
愛せるだろうか?とか、
不安に思う親御さんたちは
多いと思う。

だから生まれて初めて気付いた、
よそのお子さんと
自分の子供。
ダウン症の似ている特徴を
持ってはいるけど、
やっぱり「私たち」に似ている。

そう気付いた時の、
「似ている」ってことが
どんなに嬉しいか。

そんな記憶も蘇りながら、
小児科の待合室で。

みんなそれぞれに
似ている子供たちと
お母さんやお父さんたちに
なんだか嬉しくなった。



モコも私に、
似てるかな?

やんちゃな顔(^_^*)