僕の見たうみねこ(安田紗代と右代宮戦人) | うみねこのなく頃に 回答用ブログ

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07th-expansionのノベルゲーム「うみねこのなく頃に」の考察を書いていくブログ。真相なんてものではありませんが、一つの解として成立するようにしています。全ページネタばれ満載なのでご注意ください。もちろん私のネタばれや回答が正しいという保証はありませんが。

これまでの記事の集大成です。
うみねこって、結局、どういう話なの?
というまとめです。

読み解く立場としては、アンチファンタジーでアンチミステリー。
人の世で起こらないことは、うみねこの中でも起こらないと同時に、
謎に対して正解を得られる保証はどこにもないし、
答えの正しさを保証する存在もいない、というスタンスです。

それでも、作中の情報からここまでは迫れる、という、
正答可能性のある回答を用意してみました。

我ながら、人によっては山羊だと思われるかもしれませんが、個人的にはそれで上等。
うみねこをちゃんと解体して並べてみたいと思っています。
長くなるので、何回かに分けます。
まずは最初に、安田紗代と戦人の物語から。



魔女と人間の戦いなんてありませんでした。
ミステリーを愛したもの同士の恋愛があっただけ。

もっとも、僕にとっても想像でしかありませんが。





六軒島の消滅に、事件的な要素があったのか? と、問うなら
それはあっただろうと答えます。
なぜなら、熊沢ほか、関係者の遺族へお金が送られているから。
この件は、ただの事故ではなく誰かの意思が働いています。

それは誰の意思かと問うなら、
この事件の首謀者であり、大量の金塊を所有していた人物、
六軒島当主その人である、というように答えます。
他の人物であれば、この遺族への送金はそもそも不可能ですし、
とるべき方法としてもおかしいです。

また、誰がこの事件の首謀者であるかは、
EP7の、絵羽の日記に書かれていたと思しき部分(ベルンカステルの「赤字」保証がある部分)の、
事件当日の、真犯人が語った内容とその後のいきさつから、
安田紗代とほぼ断定されます。
(*「赤字」を信じるべきかどうかについては、過去の記事を参照のこと
http://ameblo.jp/ken-write/entry-11080811276.html

さて、この日記自体の信憑性についてですが、
絵羽が、仮に、日記の中に完全な嘘を書いたとするなら、
熊沢や他の関係者に送金されたお金の意味が分かりにくくなります。
また、同時に、わざわざついた嘘であるとしたなら、内容が荒唐無稽にすぎる上、
絵羽自身も殺人を犯すなど、絵羽にとって不都合な内容が含まれていることがおかしいです。

ここで、霧絵さんよろしく、“チェス盤をひっくり返して”みましょうか。
もし、これが嘘なら、真実だと信用させる必要があるということなので、
絵羽なら、もっと現実的にありそうな内容で嘘をつくでしょう。
今更、嘘っぽい嘘を記述して、そのなかで自分を不利にする理由がありません。
ここでリスクをとって、自分に不利なフェイクを作るメリットは、
絵羽にはないと思われます。
つまり、荒唐無稽であるが故に、真実である可能性が高いという訳です。


なお、この日記が縁寿の手元にわたった経緯としては、
魔法エンド前提、手品エンド前提で異なります。

魔法エンド前提の場合、
EP8の縁寿視点では、絵羽の日記は、アウローラの所にあったとされていますが、
18歳時点での縁寿は八城十八、幾子にはまだ会っていませんから、
単純に、絵羽のところに現存していたと思われます。
(*「八城幾子、というキャラクター」参照)
http://ameblo.jp/ken-write/entry-11266957620.html
遺品として発見され、新たな当主となった縁寿のところへ届けられたのか、
あるいは、何らかの偶然か・・。
縁寿は自ら想像したキャラクターに空想の中でこの日記を与えられたことになります。

手品エンドを前提とする場合は、
絵羽が八城幾子と接触することは、不自然なことではないということも指摘しておきます。
絵羽からみても、伊藤幾九朗の偽書はリアルすぎると思ったでしょうから、
著者と連絡を取りたいと思ったとしても自然です。
その場合、絵羽は実際に会ってみて、この日記を十八(戦人)に託すことにしたのでしょう。

いずれにせよ、
入手経路は厳密には特定できませんが、彼女が「赤字」として感じるような確実な形で、
この記述がもたらされたこと自体が、重要だと考えます。

なお、個人的見解ですが、
絵羽の日記に事件当日の様子が詳しく書かれているのは分かるのですが、
クレルの告白で見たような、安田紗代の生い立ちにまで詳しく書いているのは、
ありえないわけではありませんが、やや蓋然性が低い気がします。
また、赤字が含まれないことも気になるので、
クレルの告白、というのは、絵羽の日記ではなく、
縁寿の立てた仮説にすぎないのでは、という気がしています。
内容が劇的すぎるのも、そう考える一因です。

というわけで、この考察では、クレルの告白については、
やや信憑性が低いと見て、論を組み立てておりますので、ご了承ください。
手がかりを直接確認していない状態での考察では、これが限界かもしれません。


ともあれ、これらの情報を総合して、
六軒島の爆破システムが実在したこと、
大量の金塊を、あらかじめ使用人の関係者を含む遺族に送り届けることができた人物、
絵羽の日記に登場する首謀者の告白、などかから、
六軒島の権力と爆破システムを掌握していた人物"安田紗代(ベアトリーチェ)”を
真犯人として想定することは、妥当性があると考えます。

そして、ここで、事件当時の六軒島にいた人物を再度確認するならば、
まず、親族会議という場の都合上、そこにいた可能性が高く、
また、絵羽の記述、内容と見られる部分にも存在が記述されていたと見られる、
右代宮家の親族達。
それから、執務上、当時の六軒島にいた可能性が高い、源次、郷田の二名
98年時点で、マスコミ取材を受けるなど遺族の証言が確かめられているらしき熊沢、南條
絵羽の記述に首謀者の位置づけで登場する、安田紗代と見られる女性。

つまり、高い可能性で事故当時の六軒島に存在していたとみられるのは、
次の17名ということになります。

右代宮 金蔵
右代宮 蔵臼
右代宮 夏妃
右代宮 朱志香
右代宮 絵羽
右代宮 秀吉
右代宮 譲治
右代宮 留弗夫
右代宮 霧江
右代宮 戦人
右代宮 楼座
右代宮 真里亞
呂ノ上 源次
熊沢 チヨ
郷田 俊朗
南條 輝正
安田 紗代(紗音)

金蔵については、安田 紗代に権力が引き継がれているらしきことから、
ノート片の内容と同じように死んでいる可能性もありますが、
それだけの理由で、実際に死んでいたとすることも早計のように思えます。
事故後の今となっては、確認も困難ですが・・。

そして、ノート片に登場しながら、
存在が確認できない人物は1名、嘉音のみ。
彼については、ノート片の内容と、朱志香のクラスメイトの証言と以外には確認がとれません。
もし、彼の存在が虚構であるとしても、
六軒島が無くなってしまった今、“彼がいないことは証明できない”の域です。
その意味で、この点において、
安田紗代の“魔法”は完全に機能した、といえるかもしれません。
嘉音は、幻想のキャラクターだったとしても、ある意味で実在してしまいました。
彼については、機会があればまた別項をもうけたいと思います。


いや、もう一人いましたか。
古戸ヱリカ
彼女については、魔法エンドの場合、縁寿の想像上のキャラクター、
手品エンド前提の場合、十八作の偽書中の登場人物となりますが、
どちらにしても、
実在した根拠はなにかあるのか?というと、まったくないのが現状です。
魔法エンドにいたっては、
縁寿の想像の中にしかいないキャラクター、ということにすらなってしまいます。

嘉音と同じく、いや、それ以上に、
“彼女がいなかったことは証明できない”の域です。
個人的にいって、ほんとうに大好きなキャラクターですが、、
存在そのものがチートだからしかたないね・・。
EP中の行動も、どうみても人間業じゃないしね・・。


それでは、前置きが長くなりましたが、
事件当時の六軒島の様子がある程度見えたところで、
主犯と見られる安田紗代は、一体何をしたかったのか、
また、何をしたのかを紐解きます。

金蔵が当主継承の試練として、碑文の謎を提示していたことは、
熊沢チヨの遺品に謎に挑んだ形跡があることと、
絵羽の日記から事実であると確かめられます。

ということは、なぜ、一回の使用人にすぎなかったはずの安田紗代が、
六軒島の当主を継承していたかということに答えが得られます。
碑文の謎を解いたのでしょう。

彼女がはたして、本当に金蔵の孫であったのか?
この真偽は、薮の中といえます。
客観的な証拠はもはや出てこないはずです。
ともあれ、彼女はこの権力と黄金とを使って、六軒島事件を計画したようです。


数ヶ月後の親族会議に戦人が出席するという話を聞いた彼女は、
その時へ向けて、準備を始めます。
準備とは、具体的には、六軒島爆破のための手順を用意すること。
遺族への送金手続き等々。
そして、戦人宛のミステリー作品を書くこと。
おそらく、館にそもそも在ったものは別にして、
トリックに必要な銃器等の準備は含まれていないはずです(理由は後述)。

彼女がこの事件を起こすにあたった動機は、推測するしか在りませんが、
安田紗代に、金銭的な動機がありえた訳がありません。

そして、彼女が遺したノート片のなかのミステリーを読解するなら、
この作品が、戦人に読ませるためのものであることは感じられます。
単なる友愛の情や、ミステリーファン同士の友愛だけで、
このようなことを行ったか? おそらく違うでしょう。

存在している資料から分かることは、
安田紗代が戦人に対して、伝えたい強い気持ちがあったということだけ。

多少、クレルの告白を踏まえて話をするなら、
安田紗代は、戦人が自分と約束があったことを覚えているのかを確かめたかった。
しかし、それは自分から言い出して思い出してもらうのでは意味がなく、
彼自身の心に、そのことが残っているかどうかを知りたかった。

もし、彼がそのことを思い出さないようであれば、
いっそ、彼とともに自分も死んで、この六軒島で永遠に無限の時を過ごす気持ちになっていました。

彼女は、戦人に直接、“私と約束したことを覚えていますか”と、尋ねるかわりに、
現実の六軒島と同じ条件設定でのミステリー作品を何編か仕上げました。
ただ、いずれの作品でも、最後まで読んでも犯人が明かされない構成にされています。

そのミステリー作品中の、真犯人は、使用人“紗音”
ノックスでいうこところの探偵役は、“右代宮戦人”
そして、いずれの作品でも“右代宮戦人”は犯人を見抜けず、24:00を迎えてしまいます。

しかし、これらの作品は
ノックスとヴァンダインの作法に則った、解けるようにかかれたミステリー作品です。
少なくとも"安田紗代"はそのつもりだったはずです。
最後には、解いてほしい、と書き記して海に流しているのですから。

僕を含め、プレイヤーはそのミステリー作品そのものは読むことはできませんが、
ゲーム中の“朗読者”によって朗読されたゲーム盤の内容と
そこで得られる解法から想像するに、
衒いのない、かなり純粋なミステリーだったのではないかと思います。
やや特異なのは、犯行現場に魔法陣が遺されたり、
儀式殺人だったり、
まるで、なんらかの魔法によって行われたような様子に設定されていることでしょうか。

しかし、実際に魔女や悪魔が暴れ回った様子の描写や“上位世界”などは、
かなりの部分、朗読者“縁寿”側の付け加えであると考えられます。
(理由は次の「縁寿と戦人編」で説明します)

人間犯罪のトリックを暴き、真犯人を明らかにすることが、“魔法”を解くこと。
そして、謎を解いて、真犯人の動機を見つけてもらうことが、彼女の本当の望みでした。
その動機こそ、安田紗代本人の気持ちに他ならないからです。

このテキストを殺人計画書であった、とする向きもありますが、
僕は、どうしてもこのテキストを殺人計画書として読むことができません。
共犯者ではないジェシカが、夏妃にサソリの紋章を渡すなど、
自分の意志で話し、動き回る登場人物達や、
実際にはかなりの不確定要素が想定される殺人方法、
嵐がくることに決まっている天候、
描かれている登場人物間のかなり具体的な心の交流など、
これは殺人計画書なんかではなく、どう考えても小説です。
ここまでのレベルで登場人物の行動を予測、制御することが可能と考えていたのでしょうか。
ここに書かれた方法が、実際に使えた可能性はかなり低かったとしか思えません。
なにせ、被害者達の行動自由度が高すぎます。

(注:EP7のお茶会のシーンの中で、安田紗代と見られる人物が、
六軒島の人物達がどのように動いても密室殺人を成功させるように、
いくつもの計画を立てていたことを示唆する文面がありますが・・。
もしかしたら彼女本人は、このミステリー作品通りの殺人ができる、
と信じていたかもしれません。あるいは、このシーンについては、
これは日記の記述者であるところの絵羽による描写が
正確ではないのではないか・・と考えてしまいます。)

しかし、安田紗代にとっては、小説で問題なかったのでしょう。
これらのミステリー作品は、彼女にとっては”魔法”。
彼女に取っては、現実世界に置いて成立しうる可能性を持って創造された物語は、
現実と同じ意味と価値を持っています。
もし、誰も謎が解けないまま、爆発によって六軒島の証人が失われてしまうなら、
あとに残ったボトルメッセージの中のノート片こそがひとつの真実。
密室殺人であろうと、爆死であろうと、
そこに書かれていることを否定できる人はもはやいなくなり、
それぞれが並び立つ真実の一つとなります。

このあたりの、安田紗代のちょっと異常な思い込みというか狂気は、
むしろ小冊子に詳しいかもしれません。
http://umineco.info/?cmd=read&page=小冊子その2&word=小冊子
少女
「魔女はそんなことが出来て当たり前です。……自分は魔女になって、全てを思うがまま
に生み出します。人も、心も、何もかも。そして今や、自分に出来ないことはありません。
…自分はもう、魔女だからです。」

これは、大人にいわせれば大いなる勘違いですけどね・・。
思考の中、というクローズドな環境と違って、
現実というオープンな環境は絶対に理論通りには行かないし。

僕にいわせれば、安田紗代自体は、魔女でもなんでもなく、離れ小島で育った、
世間知らずで経験不足の人間にすぎないです。
彼女自身も、当たり前の人間としての経験が欠けている自分自身について、
"みすぼらしい"と感じていたのかなぁ。

だから彼女は、いったん書いたシナリオ通りの方法で、
わざわざ実際に親族達を殺して回る発想はなかったでしょう。
なぜなら、彼女に取っては紙に書いた時点で、それは現実と等価だからです。

やや話が脇へそれますが、手紙の中にあった、
「謎が解ければ利子も含めて全てお返しする」という一文を覚えていますでしょうか。
24時までに謎が解ければ、死んでしまった人でも生き返らせてお返しします、
という意味に取れますが、紗代の作品中では彼らは確実に死んでいます。
しかし、彼女にとっては、作品中で人が死ぬということは、現実で人が死ぬことと等価。
爆破を取り下げることにより、作品の中で死んだ人たちは現実世界では死なない。
よって、作品中に死んだ人物が、(現実世界で)生き返った、といえる、という意味だと
私は考えています。
このことからも、安田紗代は、10/05の24時以前、爆弾以外の方法で
殺人を犯すつもりはなかったといえるのではないでしょうか。


さて、話を戻します。
現実の右代宮戦人には、もちろん、真犯人を見抜き、
さらには、その動機に至る可能性がありました。

戦人がミステリーのハウダニット、フーダニットを明らかにしたなら、
次いで、必ずホワイダニットに挑むことを安田紗代は知っていました。
戦人が、それら全てを限られた時間の中で解き明かしてくれることが、
彼女の望んでいた本当の結末でした。
この作品で、使用人“紗音”のホワイダニットを真の意味で理解できる可能性があったのは、
二人の過去を知る我々プレイヤーを除いては、戦人本人だけだったといえます。
なぜなら、安田紗代作のミステリーのなかでは、その点には触れられていないから。
おそらく、このミステリーが本当に想定している読者は、戦人一人なのです。

戦人は一年間で300冊以上の本を読むというような示唆が本編中にありました。
ワインボトルの中に入りきるようなノート片を短時間で読むこと自体は、
戦人には易しいはずで、紗代自身もそのことは知っていたから
このような計画を立てたのだろうと思います。

彼がミステリーを解き、真犯人の動機に思い至って彼女との約束を思い出すか、
碑文の謎を解けば(あるいは後者のみ、もしくは両方)、
彼女は全ての計画を中止し、誰も死なず、
"魔女ベアトリーチェ"は消えて、人間"安田紗代"が残る・・はずでした。

これが、安田紗代の企みだと推察されます。
ちょっと捻り過ぎ、回りくどすぎ、手が込みすぎで、
なんでもっと直接的にいえないんだ、という告白ですが・・。
安田紗代という人間は、ここまでやらないと、
自分の気持ちを伝えることなんて、とてもできない人物だったのでしょう。


現実は、安田紗代の期待通りにはならず、
碑文はよりによって、親族の大人達によって解かれ、
絵羽の日記に書かれていたような結末を迎えます。

混乱する六軒島のなか、安田紗代は、戦人をなんとか島から脱出させ、
自身は自殺します。

この時、彼女は自身の作品を海の中に投じました。
ほんとうは戦人に解いてほしかったミステリーですが、
それが果たされなかった今、
ミステリーの作者として、せめて誰か解答者が現れることで、
自身の最期の作品達に解答可能性が成立していたことを確かめたかった、
そして、できるならこの中に込められた気持ちだけでも、
誰かに理解してほしかったのだと思います。

これらのメッセージボトルのうち二つが漂着して、
巷間の知るところのミステリーになりました。

一方、戦人は、記憶を失った状態で、八城幾子に拾われ、十八となります。

十八自身も六軒島のノート片を読み、
偽書作家として
『Banquet of the golden witch』『Alliance of the golden witch』の2編を
書き上げました。

その内容をみると"安田紗代"の書いた作品内での
真犯人と動機、その本質的な共犯者を理解し、踏襲していることから、
島を出た後の十八(戦人)は、安田紗代のミステリーを、
ほぼ完全に理解していることが伺えますが、
果たして、その謎解きが十八として行われたのか、
戦人として行われたのか、我々には知る術がありません。


以上が、"安田紗代"と"右代宮戦人"の下りです。
彼らによる4本のミステリーが、縁寿の物語の始まりに繋がります。

分かることだけを纏めれば、
味気ないというか、それなりにシンプルな話であると思うのは、
私だけでしょうか。
プレイヤーに与えられている情報が全てとは限らないので、
いくらでも深読みができますが、
与えられている限りの情報を整理するに、上のような結論が得られます。


クレルの告白は、相当に複雑で分かりにくいし、真偽もあやふやなのですけど、
要は、この六軒島事件というのは、
右代宮当主たる"安田紗代(ベアトリーチェ)”から“右代宮戦人”への強い愛着さえあれば、
それで成立する可能性があったわけです。