30数年ぶりのインディー牛丼――新宿・たつ屋 | KEN筆.txt

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BGM:かしぶち哲郎 feat.矢野顕子『屋根裏の二匹のねずみ』

 

全国でも現存が限られているインディー牛丼。今や吉野家、松屋、すき家の三大メジャーとなか卯がほとんどのシェアを占めておりますが、かつては神戸らんぷ亭、どん亭、牛丼太郎やげんき家などがありました。

でもそれらのほとんどが絶滅してしまい、気がつけばこの30年ほどはメジャー三団体…いや、三ブランドにしかいかなくなっていた気がします。そうした中、現在も新宿駅南口にある「たつ屋」へ久々に入りました。よく前を通るのですが、なかなか思い立つことがないままで前回は、今は亡き神保町店(神田すずらん通り三省堂裏)だったと記憶しています。

ここの牛丼は昔から豆腐が乗ったすき焼き風で味が濃いめ。なので卵がオススメなのですが、以前に食べたのはその卵がとじられた開化どん(他人丼)なるものでした。

でも30数年ぶりに入るとメニューから消えていたので、ノーマルな“牛どん”を頼みました。店内にいたお客さんはかつ牛どんを注文する人が多かったです。物価高騰の世の中、吉野家の並が税込み448円の時代にあってこちらの並は400円でお腹いっぱいになれます。

 



ああ…こういう味だったよなあと、吉野家とも松屋ともすき家とも違う牛丼のお味を噛み締めました。私は普段、つゆ抜きを頼む薄味派なのですが、味が濃いからこそたつ屋だなと。

その上で、開化どんを懐かしみつつ500円玉一枚を渡し100円玉のお釣りを受け取って店を出ました。南口NEWoManの橋の下、しかもちょっと建物の奥ばったところでひっそりと続いており、知る人ぞ知るお店で前を行き交うほとんどの人々は存在さえ気づかないですが、店内はおじさん二人がテキパキと動いていて活気がありました。これぞインディー。

 



で、あとで調べるとメニューから消えたものの開化どん、頼めばやってくれるんだって。アチャーだ。これでまたいく理由ができた。牛丼と卵とじ、とても合うので新宿へいったさいは三大メジャー以外の牛丼店もロック様の妙技ばりに味わってみてください。