おさな子を育てながらの演奏活動 | ピアニスト/ピアノレッスン菊地まゆ子のブログ@東京

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ピアニスト/ピアノレッスン菊地まゆ子のピアノに関するいろいろ。

わたしには5歳と2歳の娘がいる。
 
長女のときも次女のときも、ごく少ない件数からではあったが、産後は3〜4ヶ月くらいから演奏の現場に復帰した。
 
長女が保育園に入園したのは2歳3ヶ月から。つまり、2年間は自分で子どもを見ながら仕事していたことになる。
 
子どもの昼寝中や夜寝てからが練習時間の中心だった。ずっと夜間授乳もあったので、練習中でも寝室から泣き声が聞こえれば飛んで行っておっぱいをあげ、再び寝付いたら仕事部屋に戻る・・・というような状況だった。
 
練習や譜面の準備に使える時間は本当に限られていた。新しい曲のアレンジは、公園で子どもを遊ばせながら頭の中で考えたり、一緒にお風呂に入っているときに歌いながらとか。お風呂の壁に書いて遊べる石鹸でできたクレヨンで壁に曲のスケッチを書いたりもした。
 
 
 
婚礼の仕事など、子どもを連れて行けない場合は夫や母に預けたが、それ以外、演奏の依頼主から許されれば連れて行った。
 
 
企業などから受ける仕事の場合には、子どもを見ていてくれる方を一人お願いしたり、ライヴの場合にはお客さんの席に一緒に居させてもらったりした。子ども好きなお客さんが面倒を見てくれた。本当に人の手はありがたい。子どもを連れて行くことを許してくれる依頼主、温かく見守ってくれるお客さんたちには感謝しかない。
 
初対面のどんな人にでも心を許し、機嫌よく待っていてくれた長女の性格にもずいぶん助けられた。彼女の超人的社交性は、もしかしたらこの頃に培われたのかもしれない。
 
(猫のいるライブハウス)
 
はじめは、母親モードからすぐ演奏モードに切り替えるのが難しかった。一人で現場に向かうときには、家を出て会場に着くまでに自然とスイッチが切り替わるのだが、子どもを連れて行った場合には、授乳したり、おむつを替えたり、遊び相手になったりを本番前ぎりぎりまですることになる。母親モードと演奏モードは、使う脳みそが全く違うらしく、慣れるまではしんどかった。
 
 
それから長女は車のチャイルドシートを非常に嫌がったので、いかに泣かせずに会場までたどり着くかが最大の課題だった。激しく泣くので、いつ起きて泣くのではないかとハラハラ。眠るとホッとした。
 
 
ライヴに連れて行く日は午前中に必ず公園へ連れて行き、思う存分遊ばせた。
 
 
そしてお昼を食べさせたら間髪入れずに車に乗せ、グズる前に眠りにつく寸法。
 
夕刻の渋滞にハマらないためと、途中で何度も授乳などで休憩するため、車で2時間の距離のライブに行くには4〜5時間前に出るようにしていた。
 
しばらくして目覚める頃に休憩できるよう、ちょうど良いタイミングで駐車場のあるコンビニを通るように考えておいた。
 
自分で持って食べられるようなおやつを用意しておき、腹具合とグズりそうな時間を読んで与えた。
 
途中、どうしてもグズったときサッと寄って歩かせ気分転換させられるショッピングモールなどもチェックした。
 
 
 
赤ちゃんのときにはおんぶして演奏したことも何度もあるし、ジャムセッションのホストは、授乳しながら演奏したこともある。今の授乳服はとても良くできていて、授乳しているように見えない。
 

 

 

 

 

長女は1歳半くらいのとき、わたしがピアノを弾くのをとても嫌がった時期があり、直前までご機嫌でもピアノを弾き始めた途端全力で阻止しにきた。

 

子守りを頼めなかったときには仕方なく抱っこで演奏。

 

 

 

 
 
次女が生まれてからは、子どもたちを連れて行く機会はだいぶ減った。次女はチャイルドシートを嫌がらないし、何かあれば長女がお世話してくれるし、二人いて飽きないようなので、長女のときに感じていた、あの「いつ泣くか」とドキドキする大きなプレッシャーはないのだが、諸々の事情で、今は子どもはなるべく預けて一人で行くようにしている。
 
その分、実家の両親や近所の知人の手を借りることになり、協力者がいてくれることが本当にありがたい。夫も演奏の仕事をしているが、本番が重なったときには彼が現場に連れて行って、先に仕事が終わったわたしがそちらに迎えに行って連れ帰ることもある。ここでもやはり、お店のマスターやお客さんや共演者の理解があって我々の生活が成り立っている。
 
 
子どもって、一人じゃとても育てられないなあと、最近特にしみじみ思う。
 
 
みなさん、いつも本当にありがとうございます。
 
 

 

 

(サウンドチェック、してる風)
 
次に もしまた子どもを産むことがあったら、ゆっくり1年くらいは産休を取るのが理想だなあ・・・・と思うけれど、結局またすぐに復帰してそう(笑)