続・MT車のスゝメ ~取扱車の9割がMT車の店~ | 気にするほどじゃないけれど

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昨年書いた記事の続編です

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ここ10年ほどの間に、日産ブルーバードホンダシビックといった大衆車からMT仕様が廃止された。日本国内で正規に入手できるMT車はだいぶ少なくなった。そんな中、取扱商品の9割がMT車という中古車屋がある。この状況下でMT車を積極的に扱う理由は何か?気になったので聞いてみた。


京都市内にある「ホリイトレーディング」はアルファ・ロメオを得意とする中古車販売店だ。客のオーダーの大半はMT車。欧州車はMT仕様の割合が高いが、それにしても販売車の大半がMT車というのは突出している。

ホリイトレーディングの営業担当キリヤマさんによると、その理由はイタリアの自動車事情にあるという。変速機の主流がMTという事が大きいそうだ。車本来の乗り味を楽しみたいのであれば生産国の主流を選択するのは自然。アルファ・ロメオ車で一時期頻発したATの不具合の影響もあり、MT車を求める人は多い。顧客のニーズに合わせてMT仕様の並行輸入車や中古車を取り扱うホリイトレーディングに、そんなMT好きが集まるようになったようだ。

MT車に情熱を傾ける人は変わり者が多いと言われる。ホリイさんに集まる人たちも僕からみると変わり者ばかりだ。AT限定免許を持つ奥さんを説得し、限定を解除させてまでMTに乗る人。MT仕様を求め、はるばる関東方面から来店する人。確かにその情熱は偏っているが、信念を貫く姿勢までは否定できない。自分を取り巻く環境に翻弄されて窮屈なAT車を選ぶのではなく、車に楽しさを求めてMTにするのは素直な態度だと思う。MT好きを変人と決めつける我々が逆に変人なのかもしれない。

「MT車は、お客さまの家族みんなを車好きにしてくれるんです」キリヤマさんは言った。MT車が欲しくても選択肢が少ない昨今、熱心に取扱いを続ける姿勢に胸を打たれた。これからも多くの人たちにMT車の魅力を伝えていって欲しい!



取材協力:ホリイトレーディング
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