自己啓発系書では、潜在意識について書かれているものが非常に多いです。
有名な書を上げるとナポレオン・ヒル先生の「思考は現実化する」やジョセフ・マーフィー博士の「マーフィーの法則」など。この分野に興味がある人は一度は読んだこと人が多いと思います。
しかし、ナポレオン・ヒル先生やマーフィーの法則の潜在意識活用法は、間違ってはいないけど、50年以上も昔のものなので、まだ完全ではないそうです。
今回はさらに進歩した21世紀型の潜在意識の活用法を紹介したいと思います。
が、まずは潜在意識について、それから従来の潜在意識の活用法の確認から。
-潜在意識とは-
人間の意識には2種類あって一つは顕在意識、もう一つが潜在意識です。
顕在意識は「キレイな花だな」「仕事行きたくねえな」「1+1=2」といった自分の思考、計算、意識のことで、自分で自覚、判断出来るものです。
潜在意識は、過去のあらゆる経験が保存されていて、心の奥深くに潜む意識で、自覚されることはないが行動に影響を及ぼす意識のことです。
ナポレオン・ヒル先生は潜在意識について次のように述べています。
人間の意識は、顕在意識と潜在意識の二つの部分から成り立っている。五感でキャッチされて顕在意識に送られてきたすべての情報は、整理され分類されて潜在意識の中に保存されているので、取り出すのも簡単である。それはちょうど、ファイリング・キャビネットから書類を取り出すようなものである。
顕在意識が1秒間に処理する情報量は20ビット
潜在意識が1秒間に処理する情報量は1100万ビット と言われています。
顕在意識は15ビットとか40ビットとか色々な数字を言う人がいますが、とにかく潜在意識の方がはるかに高速で情報を処理する力があり、高性能だということです。
医学博士の佐藤富雄先生は
最近の飛行機はオートパイロットという機能が備わっていて、パイロットが飛行機を操縦しなくてもボタン一つ目的地まで自動的に到着する、潜在意識を有効に活用出来ればそれと同じように自分の目標や願望に自動的にたどり着けるようになる。とおっしゃっています。
また、マーフィー博士は
天才、偉人、成功者、幸福者と呼ばれる人達は、潜在意識の活用法を知っていた人達だ
とおっしゃっています。
・目標や願望に自動的にたどりつける
・天才や偉人と呼ばれる人達に匹敵する能力を身に付けることが出来る
そんなすごい力を持った潜在意識を活用するにはどうすれば良いのでしょうか?
-従来の活用法-
ナポレオン・ヒル先生の著書によると
潜在意識は、どんなアイディアや情報でも無差別に受け入れてしまうという性質を持っている。したがって、善悪を見分けたり、是非の判断をすることはできない。しかし、人は自分が望む情報だけを潜在意識にインプットしたり、願望や目標などを具体的に入力することはできる。
潜在意識は片時も怠けることはしない。だから、あなたが怠けていて潜在意識に情報をインプットしないでいると、潜在意識は破壊的な情報をうんざりするほど受け入れてしまうことになる。私たちの潜在意識には、絶え間なく消極的な情報と積極的な情報が無差別にインプットされている。消極的な情報をシャットアウトし、積極的な情報だけが入ってくるような努力をしなければならない理由がここにあるのだ。その努力ができるようになれば、あなたは潜在意識の扉を開く鍵を手に入れたことになる。
潜在意識は善悪の判断を持たないので、刷り込まれたことはすべて受け入れます。
「俺はダメな人間だ」「才能がないから何をやってもダメだ」と思えばそれを受け入れ、実際にそうなるように働きかけるし、反対に「俺ならやれる」「努力すれば必ず出来る」と思えばそれを受け入れ、実際にそうなるように働きかけます。
だから「自分にとって都合の良いことだけを何度も何度も頭に刷り込むようにしましょう」というのが良く知られている潜在意識の活用法です。
「私は○年の○月○日までに、1億円を手に入れます。」
「優しくて、美しい女性が私の妻となります。」
といった具合に、自分の願望や目標を紙に書いて毎晩寝る前に眺める。そして、その願望や目標が実際に叶ったかのように鮮明に頭の中でイメージ出来るまで何度も何度も繰り返す。刷り込む。
これが、ナポレオン・ヒル先生やマーフィー博士の潜在意識の活用法です。
おそらくここまでは知っておられる方が多いと思いますが・・・
この方法、間違ってはいないけど、まだ完全ではないそうです。
願望や目標を何度も頭に刷り込むというナポレオン・ヒル先生やマーフィー博士の方法は20世紀型の成功哲学で、現在は進化した21世紀型の成功哲学があるそうです。
-21世紀型の成功法則-
立花大敬先生は「心はゴムひも」だと言います
ゴムの端を一点にしっかり貼り付けて、ぐい~っと引っ張って、ぱっと離すと、バチっとその一点に飛んでいきますね。同じように行きたい地点を定めて、ぱっと手を離すと、びゅ~んと連れて行ってくれる。そういう働きをしてくれるのが「心さん」です。
心をゴムひもとして使うには、目標をしっかり定めることが大切です。目標をコロコロ変える人、できるかなぁと心配する人、これでは心さんが働きにくい。心配というのは文字通り、心のエネルギーを配ってしまうことです。目標に対して心をひとつにすることがとても大事なんです。
そのためには、言語化すること、書くのが一番いいですね。毎日、日記などの短い文章でいいです。「一億円、一億円」でも(笑)、繰り返して書いてください。
具体的に、肯定語で書くと良いですね。「病気が治りますように」よりも「健康!!」の方が強いです。そうすると、心さんが、その目標に向かって一生懸命シナリオを書いて、その通りに物事が運んでいきます。
ここまでは従来のナポレオン・ヒル先生やマーフィー博士の成功法則と変わらないですが
それで目標がピシッと定まったら、あとは忘れる方がいい。というのは、実現までのシナリオ作りは「心さん」がやってくれるので、ピシッと定まったら忘れて任せる。
というのは、実現までのシナリオ作りは「心さん」がやってくれるので、そこにあれこれ考えて「手出し」すると、邪魔なんです。ピシッと定まったら忘れて任せる。はっきりしない間は繰り返し念じた方が良い、ということです。
「目標が定まったら忘れる」←これがとても重要。
「努力をするな」ということではなく、「絶対叶えてやる、この目標が叶わないくらいなら死んだ方がいい」と目標に「執着」しないこと。また、「目標に近づくためにこれはやるべきだ」「これは目標に関係ないからやらないべきだ」と「意味のあること、価値のあること」と「意味のないこと、価値の無いこと」を自分の判断で分けないことが大事です。
簡単にまとめると
①目標を紙に書いて毎晩眺めて何度も頭に刷り込む。
②目標が定まったら忘れる、目標に対する執着を捨てる
③すべてを天に任せ、与えられた仕事や直感、ひらめきを実行する
これが新しい成功法則、正しい潜在意識の活用法です。
-なぜ目標を忘れる必要があるのか?-
なぜ一度定めた目標を忘れる必要があるのか? 目標を常に意識し計画を立てることが大事なのではないか?と疑問に思った方は多いと思います。
なので、目標を常に忘れず計画を一生懸命練ってそれを実行するより、目標を忘れて全部天に任せる方が理に適っている理由を説明します。
もう一度確認ですが
顕在意識とは自分の頭の中で行う「思考」「計算」「判断」で自分で自覚出来るもの
潜在意識とは心の奥深くに潜む意識で、行動に影響を及ぼすが自分で自覚出来ないもの です
「目標を見据え、計画を立てる」というのは自分の判断で自覚して行うことが出来るので、顕在意識の領域です。
目標を紙に書いて何度も頭に刷り込むのは何のために行うか?潜在意識に目標をインプットするためです。
その後、常に目標を意識して計画を立ててしまったら、顕在意識を使って目標を叶えようとしていることになります。潜在意識に目標をインプットしたのに顕在意識を使って目標までのルートを探す。
例えるなら、検索エンジンに検索したいワードを入力したのに、検索ボタンを押さずに本で調べるようなものです。ゴムひもの法則で例えると、狙いを定めたゴムひもを自分の手で運ぶようなもので、非常に効率が悪いです。
狙いを定めたゴムひもを最も早く到達させる方法は、ただ手を離すこと。これが21世紀型の成功法則です。
③すべてを天に任せ、与えられた仕事や直感、ひらめきを実行する と上で書きました。この「すべてを天に任せる」というのは、天の神様に任せるということではなく、潜在意識にすべてを任せるということです。自分の思考や価値感(顕在意識)で判断したり、計画を練ってはいけないということです。
せっかく目標を潜在意識にインプットしても、顕在意識が潜在意識の邪魔をしてしまっては意味がありません。
顕在意識が1秒間に処理する情報量は20ビット
潜在意識が1秒間に処理する情報量は1100万ビット
最短で目標に辿り着くには、潜在意識にすべてを任せることが重要です。顕在意識をなるべく押し込めて、潜在意識に任せるというのが新しい成功法則の肝です。
ここまで読んで下さった方は、「目標が定まったらあとは忘れて、潜在意識さんに任せてしまえばいいんでしょ?簡単じゃん!」と思ったかもしれません。
しかし、潜在意識に任せるというのはとてもとても容易なことではありません。
-思考をなくす-
自分の思考や計算、判断は顕在意識の領域です。なので、思考をなるべく減らすことで顕在意識の活動が弱まり、潜在意識が働くようになります。
「あの子すっごいスカート短いな、パンツ見えそう」「あの時ああすれば良かった」「明日の休みは何しようかな」等など・・・・・・人の頭は無限に何かを考えてしまいますが、潜在意識の力を引き出すにはそういった思考を常に厳しく取り締まらなければいけません。
思考をなくして、頭をカラッポにすればバカになるんじゃないか? と思うかもしれませんが、逆です。
人の頭が最も冴えるのは頭がカラッポでまったく思考がない時です。
仕事でも、趣味でも、もの凄く集中して充実した時間を過ごした経験は誰にでもあるはずです。「あれ、もうこんなに時間が経ってたんだ」と、時間があっという間に過ぎてしまう感覚。その時のことを思い出してみてください。
その時色々なことを一生懸命考えていたでしょうか?おそらく、何も考えず目の前のことにただ没頭していたはずです。
仕事や趣味の時間だけでなく、歩いている時、電車に乗って移動している時、ご飯を食べている時、常に何も考えずただ目の前のことに没頭する。 それが潜在意識にすべてを任せるということです。これを完璧にするのは並大抵の人には出来ません。僕も出来ません。
しかし、少しずつ日々思考を減らすように意識すれば、潜在意識の力をより多く引き出せるようになってくるはずです。
-まとめ-
・人の意識には顕在意識と潜在意識がある
・顕在意識とは、思考、計算など自分で自覚出来る意識のこと
・潜在意識とは、心の奥深くに潜む意識で、自覚されることはないが行動に影響を及ぼす意識のこと
・顕在意識より潜在意識の方がはるかに高性能で大量の情報を処理する能力がある
・目標を紙に書いて何度も眺め頭に刷り込むのが従来の成功法則だが、それは完璧ではない
・目標が定まったらあとは忘れて、天に任せるのが新しい成功法則
・天に任せるとは、天の神様に任せるという意味ではなく、顕在意識を抑えて潜在意識に任せるということ
・思考を捨て、目の前の仕事に没頭すれば顕在意識が抑えられ、潜在意識が働く
顕在意識を使うのは、目標を定めるときだけ
「俺は一億円稼ぎたいんだ」「美女と結婚したいんだ」と
定まったら、思考(顕在意識)をなるべく放棄して潜在意識に任せる。それが最速最短で夢を叶える21世紀型の潜在意識の活用法です。
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