つづきです。
●B グリッドを使う
<Step1>新規ファイルを開く
ここは前回の記事通りで。
<Step2>グリッドを表示
グリッドを表示、グリッドに吸着をONにする。
<Step3>ペンツールで頂点を3つ描く
ペンツールを持ちグリッド上にポイントを置いていく。
こちらも30秒くらいでした。
方眼紙にペンと定規で描くのと同じような作業なのでわかりやすいです。
一覧を再掲します。
<ヒント>グリッド表示/吸着のON/OFF
グリッドは見た目でわかりますが、吸着は一旦メニューを見ないと確認できません。既にグリッド表示、グリッドに吸着されていれば2、3の操作は省けます。
<ヒント>マスを数えるのは大変
グリッドに吸着するのでクリックは大ざっぱで済むものの、マスを数えるのは個人の能力に依存し、細かければ数え間違える可能性もあります。
これは、グリッドを最小公倍数にする、100×150mmのガイドを作るなどすれば作業の補助になります。
●C 多角形ツールを使う
<Step1>新規ファイルを開く
ここは前回の記事通りで。
<Step2>正三角形を描く
多角形ツールを選択し、辺に3を入力します。これで正三角形が作成できます。
<Step3>変形パネルで整える
変形パネルでWに100、Hに150を入力します。
こちらは12秒くらいです。
三角形を描いて変形というわかりやすい正攻法です。
一覧を再掲します。
<ヒント>ツールの持ち替え
多角形ツールには標準でショートカットがないので、長方形ツールなどの裏にあると、ドラッグで引っ張り出さなければなりません。よく使うならショートカットを設定するか、サブパネルという手もあります。
<ヒント>画面上のクリックはラクな操作
マウス操作にも難易度があります。マウスでサブサブメニューを選択したり、アンカーポイントのクリックなど狭い範囲の操作は環境によっては煩わしい限りです。今回は画面上をクリックするだけという一番ラクな操作で済みます。
●D 長方形から変形
<Step1>新規ファイルを開く
ここは前回の記事通りで。
<Step2>長方形を描く
長方形ツールで100×150mmの長方形を描く
<Step3>上2点をまとめる
ダイレクト選択ツールで上2点を選択し、平均の両端でまとめる
<Step4>余ったポイントを消す
アンカーポイント削除ツールを選択、余剰ポイント上をクリックして削除。ただし、この作業は場合によって省略してもかまわないこともあります。
こちらも最後の工程をヒントにある時短テクを使って約12秒です。
平均を使うことで計算や数値入力なく四角形を三角形に変更できます。
一覧を再掲します。
<ヒント>ダイレクト選択ツールの持ち替え
他のツールを持っている時もコマンドキーを押すと最後に持った選択ツール/ダイレクト選択ツールに変わります。この最後に持ったという曖昧な部分を排除するため、絶対的な操作であるショートカット「A」を使いましょう。
<ヒント>上2点アンカーポイントの選択
これもマウスドラッグが必須となってしまいますが、おおまかなドラッグで済むので比較的ラクにこなせます。
<ヒント>重なったポイントの削除
アンカーの削除はツールを持ち替えて小さい点をピンポイントでクリックしなければなりませんが、これをショートカットに置き換えます。
まずPICTRIXさんのスクリプト「AI MergePnt.js」を、ものかのさんのScriptKeyAi(Mac用)に登録するだけです。
<ヒント>手を加えずに次の工程へ
このスクリプトは重なっているポイントを自動判別するので削除するアンカーポイントを選択する必要はありません。また、前工程でオブジェクトは選択状態になっているので、何の手も加えずに次の作業ができています。
●E 楕円形から変形
※Twitterでkangaerukaeruさんから回答を頂きましたのでご紹介いたします。
<Step1>新規ファイルを開く
ここは前回の記事通りで。
<Step2>楕円形を描く
楕円ツールに持ち替え、100×150*2mmの楕円を描く
<Step3>曲線を直線にする
ペンツールにに持ち替え上と左右のアンカーをオプション+クリック
<Step4>余計なポイントを削る
下のアンカーをクリック
楕円から三角形とは気付きませんでした。時間は約15秒です。
<ヒント>ツールのオプションを利用する
アンカーポイントの切り替えツールやアンカーポイントの削除ツールはペンツールのオプションになっています。固定のツールを持ち替えなくてもオプションクリックでハンドル削除、アンカー上をクリックでアンカーが削除できます。
<ヒント(別案)>ハンドル制御を触れずに行う
ハンドル削除のためのアンカーポイントの3点クリックは面倒です。これもPICTRIXさんのスクリプト「HanDel.js」で制御すれば一括でハンドルが削除できるので時間と手間が稼げます。
<ヒント>大きさに注意
この方法はオブジェクトをいったん倍で作るので、表示サイズによってはスクロールやズームが必要となってしまいます。工程に関係ない箇所ですが手間は増えていることを認識しましょう。
ここまでのヒントをまとめておきましょう。
・絶対的な操作であるショートカットを使う
パネルの表示/非表示やツールアイコン表示によって左右されるならば、どんな条件でもボタンを押すだけで行えた方が何かと便利。
・トグルのコマンドは注意
トグルのコマンド、特に拡大縮小の縦横固定はその都度確認が必要だったりします。常に固定していれば問題ありませんが、どうしても必要でない限りトグルのコマンドは作業に組み込まない方が安心。
・細かいマウス操作は避ける
拡大・縮小パネルのフィールドやリンクアイコン、アンカーポイントなどマウスクリックしにくいものは注意。マウス操作は大ざっぱで済む方がよい。
・人力操作を避ける
マスを数えたり目視で確認するなど、個人の能力に依存する工程は注意。時間が読めないだけでなくミスを起こす可能性もあります。ただし、その人が超スペシャリストなら話は別。
・外部ソフトを使う
スクリプトなどを使って効率化ができるならば取り入れる。頻度が高いようであれば、ショートカット化することでさらに使いやすくなります。
・余計な手間を挟まない
前の工程から何の手も加えずに次の工程へ進める手順はスピードアップにとっては重要。
・ツールオプションの利用
ツールにはオプションが設定されているものがあります。持ち替えする手間が省けるのでよく使うものは覚えておく。
まだつづく