第一部に続き 
コモゴモ展出展者座談会(第二部)
をお送りします。

 

◆第一部の記事はコチラ
 

座談会メンバーのおさらい

 

 

 

 

 

【4作家のプロフィール】

 

松田 環(漆作家で、コモゴモ展の立ち上げメンバーのひとり)
みやおか のりこ(鍛金作家で、鉄を素材に生活道具やオブジェを制作)

KIKUKO(メーカー勤務・テキスタイルのアクセサリー作家)

鈴木 文(金属・陶芸・テキスタイル・イラストと色々な素材を扱う作家

 


 

 

松田 環(以下 T

さて!
第一部に引き続き
第二部です。

KIKUKOさんは
定期的に出展してみて
どうでしたか?

テキスタイル出身で、
コモゴモ展では
金糸やいろいろな糸、
天然石を使った
アクセサリーを出展していて…

 

 

KIKUKO(以下 K

私は基本アクセサリーを
作ってるんだけど、
その理由は
自分でも使えるからで、
要は自分が欲しい物。

 

 

 

 

 


結局、洋服とかも
普段は安い物で済ませて、
それでいいやって
思って着ていたりするけど、

本当に

「これ好き!!」

と思ったものは
何十万もしちゃったりして
買えない。

もちろんいい物は
高いのかもしれないけど、
安くてもいい物もあったり、
世の中に売っている

「物の価値」と
「値段」と
「売れる値段」って

違うんだなって
いつも思ってて…


 

 


でも、
どんな工業製品だって
人の手が入ってたりするのに、
全く物を作った経験がないと
その辺の感覚が麻痺するのかも。

 

 


物ができる
背景っていうのは、
量産メーカーでも
見えないところで
製品を縫製している人が
いっぱいいて、
いっぱいいるから
量産できて、
そのおかげで
高品質で価格で
できている物もあれば、

小さなブランドで少人数で
同じような行程を経て
作られている物は
同じくらいの
商品クオリティだけど
価格は3倍、5
くらいしちゃうっていう。


*KOMOGOMO展での様子↓

 

 

 

 


そのものの
値段だけじゃなくて、
クオリティの
本質を見るっていうのは
普段の生活だと
麻痺しちゃいがちだなって…

 

 

 
T

数字とか、お店の看板の方を重視してしまう…
 

K

百貨店で売ってるから
この値段なのは普通だって
なっちゃうけど、
実際自分で物を作っていて、
一見簡単に見える物でも
材料を用意するところから
色んな事をふまえると、
人が作った時間も換算されて
その商品の価値になるとか、
そのへんの事をけっこう
考えるようになったかな。

 

 

 

 

 


自分のためだけに作っていると、
「趣味だから」ってなっちゃうけど、
ハンドメイドブームで出てきている
商品はそのへんの感覚がない物が
すごく多いから、使ってくれる人に対して
無責任になっちゃったりするし、
労力とかがその物に繋がるっていう
事を考えて物を作らないと
いけないなと思うようになったかな。

 

 

T

それってすごく大事!
自分のための物とか、
友人に贈る物を作るのとは別だもんね。

 

K

ハンドメイドって
言い方もしてしまうけど、

本当はハンドメイドって
言い方も好きじゃなくて。

世の中にたくさん出ている物でも
本当はどこかしら人の手がかかっていて、
知らない人は

「工場生産=機械だけ
大量に作っているから安い」

みたいな風に価値を
見失いがちかなと思って。

 

 


例えば、日本の技術が
すごいっていうのも、
工場であってもそこをしっかり
管理している職人の目があるから
いい物ができるっていう、
そういう感覚が大切かなって思う。

そこの感覚がコモゴモ展では
基本理念としてちゃんとある。

ちょっとしたハンドメイドと比べたら、
そこは人に使ってもらう物として
みんな意識を持ってて、
趣味じゃないなって
感じられるのがいいよね。

 

T

たしかに、
趣味じゃなくて
仕事として誇りを持って作る。
その意識は
大切にしていきたいね!


文さんはどうですか?
文さんは大学で
学んだ専門分野だけに
とらわれず、
一番幅広く色んな物を
作っている印象ですが・・・・・


ということで
第二部はここまで!

次回の
文さんの
お話からはじまる
第三部をお楽しみに!
 

 

今回登場したKIKUKOさん公式webページ
http://kikuko-original-works.tumblr.com/