2023/11/14 中日新聞朝刊 

 【長野県】飯田日中友好協会は12月16日、中国残留日本人孤児・残留婦人の子や孫として飯田下伊那地域などで生活する帰国者2世・3世を招き、体験談や地域での暮らしについて思いを聞く初の交流会を飯田市内で開く。招待者や会員以外も参加できる。

 戦後に中国残留を余儀なくされた人たちのうち、主に1972年の日中国交正常化以降に帰国した1世は、言葉や生活面で厳しさに直面しつつ、生活や就労面で一定の支援を受けた。一方、2世は同様の支援はなく、言葉などの問題を抱える人は多いとみられる。地域との交流の機会が少ないのも現状という。

 同協会は、2・3世が生活上で抱える困難があれば話してもらい、支援を考えるほか、外国生活を知る立場から見た飯伊地域の暮らしについて聞き、多文化が共生できる地域づくりにつなげようと企画した。食事しながら、今後の日中友好活動の在り方も語り合う予定。

 午後4時から、飯田市上郷黒田の「百香亭」で。会費千円(夕食・交流代)。2・3世の参加者は無料。参加希望者は早めに協会に連絡する。(問)飯田日中友好協会事務局の池田さん=090(4094)2084(近藤隆尚)