2024/02/07信濃毎日新聞

中国残留日本人、歴史と影響学ぶ 3世・4世に当たる若い世代招きシンポ 飯田で10日【鍬を握る 満蒙開拓からの問い】

飯田市は10日、中国残留孤児や中国残留婦人の3世、4世にあたる若い世代を招いたシンポジウム「中国残留日本人『3世・4世』と名乗るということ―その意味と意義を問う」を同市のムトスぷらざで開く。戦後に中国東北部(旧満州)に残された中国残留日本人たちが1980年代以降に相次いで帰国。日本生まれの3世、4世が増える中、満州移民の歴史が若い世代の人生にどう影響してきたか意見交換する。

 飯田市と全国の大学関係者のネットワーク組織「学輪IIDA」に携わり、満州移民や中国帰国者に関する研究を続ける蘭信三・上智大名誉教授(69)=歴史社会学=が企画。3世で一橋大大学院で中国帰国者に関する研究をする山崎哲さん、4世で東京大大学院在籍の森川麗華さんが自身の経験を報告。豊丘村出身で3世にあたる東京理科大大学院在籍の大橋遼太郎さんもコメンテーターとして話す。

 蘭さんによると、3世や4世には自身のことを「日本人」「中国系」と語る人が多い。人前で3世、4世と名乗る人は多くないというが、中国残留日本人の歴史を学んで3世、4世と名乗る意義について語り合う。

 午後1~4時。参加無料。会場参加は申し込み不要。ウェブ会議システムのZoom(ズーム)によるオンライン参加も可能で、8日までに専用フォーム=QRコード=から申し込む。問い合わせは市大学誘致連携推進室(電話0265・22・4511)へ。