2024/04/10 中日新聞朝刊

 【長野県】阿智村の満蒙開拓平和記念館は、毎年4~12月に開いている語り部定期公演の回数を、昨年までの月2回から月1回に減らす。旧満州(中国東北部)開拓団の体験を語る人の減少や高齢化のため。スタッフは「貴重な証言を聞く機会。ぜひ来館を」と呼びかけている。

 語り部定期公演は、開館した2013年から毎月第2・第4土曜日を基本に続けている。語り部は当初、30人余りいたが、他界した人や高齢で語りが難しくなった人もおり、今年は10人未満の見込み。第2土曜のみの開催を決めた。第4土曜は、映像上映などの企画を考えていくという。

 今年最初の語り部定期公演は13日午後2時~3時半に、名古屋市の橋本克巳さん(88)が、第9次三合屯東三河郷開拓団での生活や収容所体験などを語る予定。定員40人。27日午後2時からは、ドキュメンタリー映像「嗚呼 満蒙開拓団」を上映する。

 同館の開館は午前9時半~午後4時半。火曜と第2・第4水曜、年末年始は休館。入館料は一般600円、小中高生300円。(問)同館=0265(43)5580(近藤隆尚)