目の保養
日高市の巾着田(きんちゃくだ)に群生しているヒガンバナが見頃のようなので、足を運んでみることにした。
本日の天候は薄曇り。
シャツ一枚の上半身は走り出しこそうすら寒かったが、10分もするとドイターを背負った背中が汗ばんできた。
快晴の秋空ほど高揚感はないけれど、自転車で走り回るには格好の日和・・・というワケだ。
ヒガンバナは別名「曼珠沙華(マンジュシャゲ)」とも呼ばれ、当地の周辺ではむしろそちらの名称の方が一般的らしい。
入園料200円を支払って足を踏み入れた群生落は、のっけから強烈な色彩が視野いっぱいに広がる花の絨毯だった。
しばらく散策して色の反射に目が慣れてくると、じつはその景観にちょっとした違和感があることに気付いた。
違和感・・・
そう、このヒガンバナには「葉っぱ」がないのだ。
茎がひょろっと伸びて、いきなりインパクト大の花がついている。
あとで調べてみたら、葉は開花が終わってから生長し、翌年花が咲く前に枯れてしまうそうだ。
つまり、「開花期には葉がなく、葉があるときは花がない。(出典:Wikipedia)」とのこと。
へ~、ほぉ~~・・・
川の湾曲のさなかにできた平地一帯にこの群生落はあるが、歩いてみるとこれが意外に広い。
整備された遊歩道をSPDシューズでジャリジャリ歩くと、ひと巡りで30で分くらいかかった。
目を射る一面の赤は、鮮やかというよりむしろ濃くて毒々しい。
それもそのはず、ヒガンバナは全草に神経毒アルカロイドを多く含む有毒植物なのだそうだ。
牛歩の見物客に混じってじっくり花を凝視していたら、少し気分が悪くなってきた。
色あたり(笑)でもしたか・・・
ややドギツめの色のるつぼでやられたあとは、何かウッディなものでも眺めて目の保養をしたい。
周辺をひとしきり走り回って、聖天院(しょうでんいん)を見学。
立派な山門だ。
中に、雷神様と風神様がおわした。
折角なので、歩を進めて本堂も拝観。
聖天院(高麗山勝楽寺)は渡来人である高句麗王の菩提寺として奈良時代に建立されたものらしい。
鐘楼に立派な梵鐘があったが、鎌倉期に造られた国重文だそうな。
拝観料300円也。
すぐ近くに高麗神社(こまじんじゃ)があるので、こちらにも立ち寄ってみた。
昼前の時間帯のせいか参拝の方も多く、厳粛な中に賑わいを感じられる佇まいであった。
お寺と神社のハシゴというのも若干気が引けたが、参道に堂々と「近道はコチラ」と謳ってある事だし、この際まあヨシとするか・・・。(笑)
ふと自転車の画がなかったことに気付いて、高麗神社の入口で一枚。
このあと日高地区をひとまわりして、正午過ぎに帰着。
ウッディな建築物を満喫して、十分目の保養になりましたわ。
木造建築で目の保養・・・
これでイイんです。 おやじだから。(爆)