ユニオン by hitomaro-ex | 熱闘!後楽園

ユニオン by hitomaro-ex


 ユニオン3回目の後楽園ホール大会。

 昼間のDDTとの昼夜興行なので、昼から流れたお客さんもそこそこに入っていたらしい。

 いちおう、DDTの七割くらいの客入り。ユニオンとしては悪くない。

 ちなみに、私が買った席は4500円の当日券。南側E3番。

 ロビー側の階段から入って、いちばん右の壁側の五連の椅子の真ん中。女性客一人をふくめて、一人で来た客ばかり五人が並んで観戦となった。ここはおそらく、当日券用に残しておいた席だろうから、ユニオンに4500円払ってもよいという人ばかり五人がそろっ

たわけだ。たとえ、一緒に見てくれる友達がいなくたって、ユニオンを見れば楽しいGWさ。暖かい心の持ち主ばかりが集まった今夜の後楽園ホール。


 ダークマッチで、いきなり大森隆男さんが登場したのは、サプライズだったが、メジャー団体時代や名門旅館の若主人時代を思えば、そこはかとなく落ちぶれて行く感じが漂っているのが哀しいな。


 第一試合のタッグマツチ、新北京組がパンダマークのベルトを巻いてきて、新北京プロレス華北大会で獲得した中原タッグチャンピオンのベルトだと言ったりする小ネタが効いていて面白い。真琴姫のチャイニーズ・ディーバもきちんとキャラが立ってきて、違和感がなくなった。ぜひ、このスタイルでWWEに行かせてやりたい。デビュー戦の福田洋は、アマレススタイルだが、柔道出身らしい。見た目は大阪プロレスの原田大輔を思わせるが、趙雲子龍に一回きれいに払い腰をきめて見せた。今後が期待できる。


 三試合目、13分の試合の10分以上を、妻木が天龍につっかかっていた。天龍とやりたいのはわかるが、もう少し、先輩の菊池毅や期待の星・冨永真一郎にも、出番をつくらなければバランスが悪い。あっという間に10分経過してしまい、入江にマトリックスをやらせて、フォールをとらせた冨永がいちばん仕事をわかっている。冨永は、HARASHIMAみたいな良いレスラーに育ってほしいものだ。


 第四試合は、ドクロマスクで登場した葛西のサービス精神を讃えたい。いつもどおり、小高が一人負けだったが、ヒールターンした矢野ケイスケは生彩なし。何がやりたいのか不明のまま試合が終わってしまった。


 そして待望の大家健登場。金本にスピアーを三回きめてみせた上で、アンクルホールドでタップ。かつて、インディー選手殺しと言われた金本も、ユニオンのリングでは「いいひと」になってしまう。リングと観客の一体感が試合を成立させてしまう、ユニオンならではの不思議な空間を楽しめた。


 セミファイナルはまともにプロレスができるのがセコンドの円華だけというありさま。

矢郷、村上は存在感だけで勝負。真霜は成長が止まってしまっているし、諸橋にいたっては、存在感すらない。小さなボディビルダーとしか見えないのが哀しい。こういう試合がセミにくるのも、ユニオンならではか。試合終了後、諸橋はビッグ村上からビッグの称号を譲られた。次回からはビッグ諸橋になるのかな。まあ、どうでもいいけど。


 そしてメインイベントは、昼間、ディック東郷からKOD無差別級ベルトを奪った新チャンピオン石川が高木三四郎を迎え撃つ。ユニオンのレスラーはほとんどみんな不器用だが、石川修司もきわめて不器用。身体はでかいのだから、もう少しスピード感を出せれば、迫力が生まれると思うのだが、現時点ではやはり、暖かい目で見てあげなければ苦しいか。

 ダイハード関西をかけようとして、わざわざ高木が腕を出してくれているのに、巧くフックできずに、そのまま崩れてしまったり、ちょっと困った不器用さんだ。

 とりあえず、スプラッシュマウンテンで高木からフォールをとる。試合後のマイクで、高木三四郎が、七月の国技館で引退をにおわせて、思わず駆け寄った石川にスタナー一発と、あいかわらずのWWEテイストを見せてくれたのがサプライズ。

 今日の結論は、お客さんがやさしかったということにつきる。でも、ユニオンのお客はいつでもやさしいんだよな。強くなければ生きてはいけない。やさしくなければユニオンを見る資格がない、ということで、今日はこれまで。


試合結果

▼ダークマッチ 10分一本勝負
○男色ディーノ vs ばってん多摩川●
3:48
 漢固め
※ゴッチ式男色ドライバー

▼オープニングマッチ 30分一本勝負
ゲイロン・サマーズ、●福田洋 vs 趙雲子龍、曹彰○with真琴姫
12:24
 片エビ固め
※落空鳳破

▼第二試合 30分一本勝負
○チェリー vs バンビ●
9:26
 春夜恋

▼第三試合 30分一本勝負
菊池毅、妻木洋夫、●冨永真一郎 vs 天龍源一郎〈TKG48会員番号17番〉、澤宗紀〈4番〉、入江茂弘〈36番〉○
13:27
 片エビ固め
※垂直落下式バックフリップ

▼第四試合 ハードコアマッチ 30分一本勝負
●木高イサミ、矢野ケイタ vs MIKAMI○、葛西純
14:20
 片エビ固め
※ヴォルカニックボム

▼第五試合 30分一本勝負
●大家健 vs 金本浩二○
9:28
 アンクルホールド

▼セミファイナル 30分一本勝負
○諸橋晴也、ビック村上 vs 矢郷良明●、大家拳號
14:47
 片エビ固め
※クォーラルボンバー

▼メインイベント 60分一本勝負
○石川修司 vs 高木三四郎〈TKG48プロデューサー〉●
21:17
 エビ固め
※スプラッシュマウンテン