4・28後楽園 by megane1964 | 熱闘!後楽園

4・28後楽園 by megane1964


熱闘!後楽園-image  本日発見したグッズ←である。


 しかし、キューピーちゃんも大変だねえ。こんなコスプレさせられて。こう見るとかわいいけどねえ。実際はこうなんだぜ。熱闘!後楽園-image
 →こんな水吹いているオッサンの格好させられたんじゃ、たまんないよねえ。バラモン兄弟コスプレなんてねえ……。


 ……あれ?! 「兄弟」じゃないや。「バラモン・ケイ」だわ。「ケイ」ってことは、「シュウ」もあるのかねえ。


熱闘!後楽園-image  …ありました。


 ←ありましたよ。「バラモン・シュウ」。

 

 うーん。どこがどう違うのやら、わからんぞ。会場で売ってた練習生の兄ちゃんに聞いても、「一見同じなんですが、人形にかけられた呪いが違うんです」


 うーーん。わからんぞ。


 でも、とりあえず、セットで持っておこう。熱闘!後楽園-image
 

 うーん。


 せめて、ケイのキューピーちゃんには、グローブをはめてほしかったねえ。


 大日本キューピーちゃんは、ほかにもアブドーラ小林バージョン、葛西バージョンがあったんですが、ワタクシ的に心に響いたのは、このご兄弟なのでありました。


 はてさて。


 5月5日に横浜文体でのビッグマッチ興行を控えている大日本プロレス。本日は、その前哨戦、という位置づけである。タイトルマッチもない。リーグ戦もない。平日(ひらび)なのである。そんなもんで、フル仕様の後楽園ホールは、さすがに7割の入り。とはいえ、平日に後楽園に足を運ぶファンなのだから、そこはコアな人々なのでありまして、なかなかに盛り上がった大会なのでありました。詳しい結果は、こちらの公式サイト(http://www.bjw.co.jp/ )を後でゆっくり見てください。



熱闘!後楽園-image  まあ、平日の興行で、キューピーちゃんのご兄弟が出場、というと、なんというかナンセンスでファンキーな試合になってしまうわけで、本日の第2試合、8人タッグがそうだった。←これはその一場面。南側のニュートラルコーナーにハンケツ出して、さらにそこにチョコレートケーキかなんかを塗ったくられて、ザンジョウをさらしているのは忍である。シュウさんは、味方のはずの邪鬼センセイに墨汁ミストを振り掛けている。


 まあ、細かい試合展開は書かないけど、この絵をみるだけで、ずいぶんわけのわからないことになっていることはお分かりだろう。相変わらずのバラモンワールドが全開なのであった。


 本日の公式プログラムは6試合。その前に谷口君が新人・神谷と組んで、橋本&高橋と対戦したダークマッチがあった。橋本和樹は、メジャーの全日本にも上がっているんだからダークマッチじゃかわいそうだけど、それだけこの団体も層が厚くなったってことかなあ。


熱闘!後楽園-image  おっと、本日は平日、と書いたけど、単なる平日ではなかった。グレート小鹿大先生、71回目の誕生日だったのである。その小鹿センセイ、第3試合でBJWタッグ王座挑戦者チーム決定戦に出場する「平成極道コンビ」を応援しているらしく、←試合直前にこんな風に知恵をつけている。


 まあ、大熊さんと組んでアジアタッグを取った往年の「極道コンビ」の片割れだからね。


 で、そのまま居残った小鹿センセイ。最後はシャドウWXの頭を小型トランクで殴って昏倒させ、星野勘九郎のフォール勝ちをアシストして見せたのだった。5月2日のフリーダムズには選手として出演するらしいし、いやはや元気な70代である。



熱闘!後楽園-image  6試合のうちわけを簡単に説明しておこう。

 第1試合が例のメンズテイオーグループの試合。第2試合が、バラモンワールド。佐々木義人、石川晋也、河上隆一、忍の「ストロングBJ」勢がバラモン+045ジャンキーズ組と対戦したのだが、すっかりご兄弟のペースに巻き込まれてしまった。


 第3試合が、シャドウWX&佐々木貴vs星野&稲葉のタッグ挑戦者決定戦。その結末は、さっき書いた通り。で、→こんな風に蛍光灯が飛び散る第4試合が、伊東竜二+ヤンキー二丁拳銃vsアブ小&竹田&稲松二郎の蛍光灯6人デスマッチ。ここで休憩を取って、セミが関本&岡林が大森&中之上の全日本勢と対決するタッグマッチ。大森と関本は文体でストロングBJのベルトをかけて戦うから、その前哨戦ってわけね。メーンはデスマッチ王者の石川に若手・塚本が挑むBLTデスマッチ。有刺鉄線(ボブワイヤー)ボードとラダーとテーブルを使うから、BLTってわけ。


熱闘!後楽園-image  こうして並べてみると、なかなか大日本もバラエティーに富んでるな、と思うよね。ジュニアの試合に始まって、デスマッチが2試合。ストロングスタイルが1試合。平成極道コンビの試合はハードコアマッチ、という位置づけだろうし、ご兄弟の試合は……まあ、エンターテインメントとしては最高に面白いですな。


 昼間のノアについてのブログで、生え抜きの選手が減ってきて、それなのに似たような試合が多くて、みたいなことを書いたけど、大日本は全く逆だね。


 生え抜き選手は少ないんですよ。インディーだから、これは仕方ない。なにしろ、レギュラー参戦しているメンバーの約半数は他団体なんだから。純粋に生え抜き、っていうのは、関本、岡林、伊東、アブ小、義人、石川、河上、塚本、邪鬼、ぐらいだよね。きょうの正規プログラムの中では。全日本勢はともかくとして、ヤンキー二丁拳銃は宮本が666、イサミがユニオン。石川もユニオンだし、佐々木と葛西はフリーダムズ。ご兄弟はみちのく……。


熱闘!後楽園-image  でもね、ここのリングでは、みんな自分の役割、というのがキチンとわかっていて、それにしたがって、他のヒトにはできないレスリングをしているヒトが多いのよ。


 バラモンみたいなファイトは関本や岡林にはできないし、忍の空中ワザをできるレスラーは、この団体にはまあ、いない。アブ小の愛嬌はだれにもまねできないし、星野、稲葉の不器用で泥臭いけど、頑丈な戦いも、なかなか他人にはマネできないものなんだね。


 それぞれが自分にできることを知り、自分のレスリングとは何かを考え、それをマット上で表現しようとしているから、本日の6試合に「似たような」展開はひとつもなかった。



熱闘!後楽園-image  もともと大日本は、ストロングBJだろうが、デスマッチだろうが、「体を張った」どちらかというと武骨でゴツゴツしたファイトが売り物で、試合ごとに色は少しずつ変わっていっても、この根本はブレない。ご兄弟の試合でさえ、最後は忍がトップロープからのシューティングスターできっちり決めるわけで、単なる「ネタ」だけのプロレスではない。


 だから、見ている方も、「色変わり」を楽しみながらも、「プロレスの根本にある楽しさ」を味わえる。…その「プロレスの根本」は実はノアにもいっぱいあるんですよ。ただ、それをうまく表現しきれていないのが歯がゆいんでね。正直、レスリングのレベルだけ見れば、メジャーであるノアの方が高い、と感じさせるところはいくつもあるんだけど、「大日本」の方が圧倒的に楽しい。これはなぜか、と考えると、やっぱりフロントから生え抜きから外部参戦のレスラーから、ここに携わっているヒトタチが、ある程度同じビジョンを共有して、ひとつの世界を構築しようとしているからじゃないのかなあ。



熱闘!後楽園-image  それは見ているこちら側も同じなわけで、メーンの石川vs塚本の声援に、くっきりそれが現れていた。


 ストロングBJからデスマッチに転向した塚本が、外様だけどデスマッチ王座の石川に、後楽園のメーンでシングルで対戦するっていうのは、大変な抜擢なのである。とはいえ、実力差ははっきりしているわけで、塚本が守勢に回る場面がほとんどを占めたのである。


 「どうした塚本、それで終わりか」「まだまだ何もやってないぞ」。客席から声がかかる。「ここでやらなきゃ、次はいつチャンスが来るかわからないぞ」。厳しいけど、的確なヤジである。最後はまあ、ね。石川得意のスプラッシュマウンテンで、蛍光灯の破片の上にたたきつけられちゃったけど、「塚本、頑張ったじゃん」って雰囲気に会場はなっていた。温かい空気だったのである。



熱闘!後楽園  関本&岡林に対峙した全日本勢には、思いっきりのブーイングを浴びせかけていたしね。でも、これは「外敵」というロールを与えられた彼らに対するファンとしての「礼儀」であってね。本気で彼らのことを嫌っているわけじゃない。メジャーにワザでは劣るかもしれないけど、心意気を見せる選手たちと、それをきちんと受け止める観客席。大日本はちゃんとしているなあ、と改めて思った次第、なのでした。


 グッズもいろいろ楽しいしね。