rise up tour 2013最終戦 by megane1964 | 熱闘!後楽園

rise up tour 2013最終戦 by megane1964


熱闘!後楽園
 最近、「NO SHOW」が続いて申し訳ない。本来、後楽園ホールで行われるプロレスの大会を「全部見て、全部書く」ことを目的としている当ブログなのであるが、どうも人の手当てがつかない状況が続いているのである。ひとえにワタクシの仕事が忙しくなったことが原因であるが、このままではブログの存続にもかかわることである。ちょっとこれまでとはスタンスを変えなければいけないのかもしれない。


 なので、毎度言っていることなのだが、手伝っていただける方がいらっしゃるなら歓迎する。当方、来週も仕事がパンパンで更新のメドが全然立っていないのでね。なにしろ、5月6日以来、何の更新もなかったのだから、言い訳のしようもない。
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 さて、本日はスターダムと全日本があったのだが、昼間は仕事だったので、NO SHOW。まったくもって、お詫びしかない次第である。で、夜の全日本。午後6時スタート、なのだが、ワタクシが到着したのは6時15分。すでに、第1試合は終わっていた。ちなみに、詳しい記録などはここ(http://www.all-japan.co.jp/ )を見てくださいね。


 全7試合。北側スタンドの上にスクリーンをつるしたフル仕様の会場は、8割強の入りだろうか。大森vsSUSHIの試合で始まった前半は、第2~4試合がすべてタッグマッチ。休憩をはさんで、第5試合が河野vsKAI、第6試合が金丸vs大和のジュニアヘビー級選手権。メーンイベントが潮崎&秋山vsジョー・ドーリング&諏訪魔のタッグ選手権、という構成である。


 まあ、写真を見ていただいてもわかるとおり、前半は「楽しいプロレス」ですな。あおるHUB、拝み渡りをしているめんそーれ親父の手を支えているのは、金丸のアニキでございます。HUBのシッポ攻撃、アニキの顔面ウォッシュとおなじみの見せ場があったのち、田中稔が飛びつき式のアームバーで親父からギブアップを奪う。いつも殺気があふれているジュニスタと「楽しいプロレス」はちょっとミスマッチ。


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 続く第3試合は、浜&曙のSMOPに船木、というトリオとオケッチ、バンビキラー、MAZADAが対戦。相変わらずSMOPはデカくていいねえ。浜ちゃんがシャイニング・ウィザードを決めて(!)、MAZADAを抑え込み、3カウント。第4試合は青木&鼓太郎のアジアタッグコンビ+淵さんが近藤&カズ+中之上と対決。近藤&カズは、月末の両国でアジアタッグ挑戦が決まっているので、これが前哨戦でもある。


 そう。つまり、今興行は両国への「あおり」でもあるわけやね。だから、いろいろタッグマッチも多かったりする。この試合は近藤がラリアットで鼓太郎を撃破して、本番でのベルト奪回への期待を膨らませたのであった。



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ここまでのタッグ3試合、細マッチョでガチムチなジュニスタ、とにかくデッカイSMOP、近藤&カズ、青木&鼓太郎のスピーディなジュニアの攻防、とバリエーションに富んだ展開。カラフルで個性がはっきりしたレスラーが多いのが全日本の特徴で、それはここが武藤さん流のアメリカンプロレスを体現している団体だからなわけだけど、バーニング、つまりノアからの離脱組を加えて、選手層も厚くなったし、実力的にも一本筋が通った感じがある。


 何年か前の全日本は、「いやあ、ちょっとこれは」と思うような大会もあったのだけど、最近は充実しているからねえ。関本&岡林の出番が少なくなったのは残念だけどね。もともと所属選手が少ない全日本は、フリー参戦者の質に左右されるきらいがあるのだけど、秋山、潮崎らのノア離脱がどうやらプラスに働いている様子。…その分、ノアが地盤沈下しているので、ちょっと気分は複雑なんだけどねえ。



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 第5試合、河野とKAIの試合は、ガタイのいい河野とスピードのあるKAIのコントラストが面白い試合だったのだけど、トップロープからのKAIのダイブに河野が剣山で応戦した直後、KAIが動けなくなってレフェリーストップ。アナウンスはなかったけど、どうも左肩を脱臼した模様。あらー。長引かなきゃいいけどねえ…。


 セミファイナルの金丸vs大和。メキシコのルチャドール的な飛び技が得意の大和と、ちょっと泥臭いけど何でもできるコマンドー型の金丸。スピーディーな好試合でしたよ。最後はブレンバスターで金丸が大和を沈めて防衛成功。両国では稔が王座に挑戦するそうです。



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 で、メーンのタッグ選手権。両国では、諏訪魔の持つ三冠ヘビーに秋山が挑戦することになっており、これはタッグ選手権だけど、その前哨戦でもある。まあ、でも、前哨戦と位置付けるのは失礼なくらい、いい試合でした。


 ご存じのとおり、秋山、潮崎は「四天王プロレス」の正当な継承者である。恵まれた体格を生かしたパワフルな肉弾戦が持ち味である。諏訪魔、はノア勢が離脱したのちの全日本入団者なのだけど、やっぱり全日本マットには「四天王プロレス」の因子が眠ってる、と思わせるガチでパワフルなレスラーである。デカさとパワーではジョーも負けない。つまりこれは正統「四天王プロレス」とそのDNAを遠くうけつぐ者との戦い、なのであった。



熱闘!後楽園-image  秋山と諏訪魔がゴツンゴツンとヒジを入れあう。ジョーと潮崎の逆水平の打ち合い。バチバチという音が響き、2人の胸が赤みを増していく。


 今までの全日本では巨体とパワーを持て余していた感があった諏訪魔だけど、潮崎、秋山を相手にすると、本当にイキイキしてみえる。さっきもいったけど、全日本のマットにほんの少し残っていた「四天王」の遺伝子を隔世遺伝的にこの人が受け継いでしまったんだろうね。潮崎、秋山みたいなモノホンの「四天王」継承者は、大概の攻撃では壊れないから、全部フルパワーで試合をすることができる。久々、「強い諏訪魔」を見ることができた。


 まあ、とはいっても勝負の方は話が別で、果てしない肉弾戦を制したのは、潮崎できれいなムーンサルトを諏訪魔に決めて3カウントを奪った。ただ、これで諏訪魔も三冠を絶対に秋山に渡すわけにはいかなくなったわけでね、両国は盛り上がるだろうねえ。


 とりあえず、右肩上がりの全日本の雰囲気を味わえて、久しぶりのプロレス観戦、よかったです。