HSPカウンセラー・コーチのための新たな視点〜ポリヴェーガル理論入門 | HSP2.0・育成者、支援者、サポート者のための〜非認知能力アップ実現のためのポリヴェーガル理論理解

HSP2.0・育成者、支援者、サポート者のための〜非認知能力アップ実現のためのポリヴェーガル理論理解

敏感、繊細、感受性の高いHSP(highly sensitive person)が、生まれ持った感性と強みを仕事に活かして生きていくことをサポート。
日本で最初にHSPとポリヴェーガル理論を結びつけ、生きづらさは自律神経系のケアで解消できることを説いている。

・国家資格キャリアコンサルタント

・Gallup認定ストレングスコーチ

・TRE(トラウマ&テンション・リリース・エクササイズ)国際認定アドバンスプロバイダー

・自我状態セラピー(パーツ心理学)セラピスト 

皆川公美子です。

これまでにのべ7,000名ほどの方のご相談を伺ってきました。

 

 

 今日の記事は誰向け

 

  1. HSP(Highly Sensitive Person)を支援する専門家

    • コーチ、カウンセラー、セラピストなど、感受性が高いクライアントを日常的に支援しているプロフェッショナルの方。
    • 「なんだかセッションや面談が届かない一角がある・・・」と思われている方。
    • HSPの理解を深め、より効果的な支援方法を求めている方。
       
  2. HSPの家族やパートナー

    • 感受性が高い家族やパートナーを持ち、その人々をより深く理解し支えたいと思っている人々。
    • HSPとのコミュニケーションや関係を改善する方法を学びたいと考えている家族や友人。

 

 

この記事はHSPさんを含む感受性が高い人を支えたり、サポートする方のための記事です。

今日の記事を読んでいただくと・・・

 

  1. ポリヴェーガル理論の一部の基本理解ができます

    • 読者はポリヴェーガル理論の基礎概念や、自律神経系の働きについて理解を深めることができます。
    • これにより、人間の感情や行動における生物学的なメカニズムを学ぶことができます。
    •  
  2. HSPの特性へのもそっと理解促進

    • 感受性が高い人々の日常経験や反応がなぜ起こるのかについて、生理学的な視点からの洞察を得ることができます。
    • これにより、HSPの行動や感情の背景にある理由をより深く理解できるようになります。
    •  
  3. あなたの現場での具体的な支援策を考える

    • ポリヴェーガル理論を活用した具体的な支援策や介入方法を学ぶことができます。これにより、HSPをサポートするプロフェッショナルや家族は、より効果的なコミュニケーション技術や環境調整の方法を身につけることができます。
       
  4. パートナーや人間関係の改善

    • HSPの家族やパートナーは、愛する人の感受性を理解し、より支持的で安全な関係を築くための方法を学びます。これにより、相互理解が深まり、より良い人間関係が育まれることに繋がります。
    •  

この記事を通じて、読者はHSPという特性を持つ人々を取り巻く課題や機会についての知識を深めるとともに、具体的なアプローチや対応策を少しバージョンアップしていただくことを願っています。

 

HSPは強み!として自分を活かしていく人を増やすために

誤解なく、HSPをより良くサポートし、その可能性を最大限に引き出すためにご利用ください。

 

 

 

 

感受性が高い人々(HSP)は、日常の刺激に対して特に敏感です。

 

それが原因でストレスを感じやすいとされています。

 

しかし、ポリヴェーガル理論を理解すると、HSPさんがよく訴えておられる日常の不安やざわざわ、自己信頼感のなさ、

一歩が出ない感じなどに対して、『生き物としての人間』を理解することになるため、

さらに効果的な支援が可能になります。

 

この理論は、スティーブン・ポージェスによって提唱されたもので、

安全感の感じ方が自律神経系にどのように影響を与えるかを説明します。

 

安全感・安心感

 

このキーワードがHSP支援のスタートであり、ゴールです。

 

 

 

 ポリヴェーガル理論の基礎(昨日も触れた理論の一部)

 

ポリヴェーガル理論は、自律神経系が三つの異なる部分から成り立っていると提唱しています。

 

①副交感神経の「社会的神経系」=腹側迷走神経、

②交感神経の「戦闘または逃走系」、

③および進化的に古い副交感神経の「凍結系」=背側迷走神経です。

 

これらの系統は、安全、危険、死の危険を感じる状況に応じて異なる反応を示します。

 

HSPさんは、日常の刺激に対して強い反応を示すことが多く、また人間関係のお悩みやぐるぐる思考などの不安に対して

なぜなんだろう、どうして自分はこの状態なんだろう?
弱いんだろうか?と考え、それが自己否定感につながっていることも多くあります。

 

ポリヴェーガル理論はその感受性の原因を解明する手がかりにもなります。

例えば、大きな音や強い光、人混みなどの環境は、HSPにとって「戦闘または逃走」反応を引き起こしやすく、

緊張や不安を感じさせることがあります。
要するに交感神経優位!!

 

ぐるぐる思考や

完璧主義すぎる完璧主義思考は

ストレスとなって日常の刺激のキャパを超えてしまいます。

 

そして③の凍結系=フリーズのときは

人間が極端な危険や生命の脅威に直面したときに「フリーズ」(凍結)状態を引き起こします。

これは、戦うか逃げるかの選択肢が利用できない場合の最終的な防御反応として機能します。

 

HSPは、一般的に日常の刺激に対しても強く反応する傾向があります。

 

例えば

 

お母さんに、話しかけたのにいつもなんとなく無視された。

 

とか

 

お母さんがため息をついていることが多かった。

 

のような状況を幼少期にお持ちの場合、

それを「どう捉えているか」が平均的な感受性とは違うことが多々あります。

 

大多数の子どもにとって、通常ならば脅威とは見なされないことが多い(そこまで気づいていない)状況でさえ、

HSPには高い感受性によって過剰なストレス反応を引き起こすことがあるんですよね。

 

背側迷走神経のフリーズ反応は、以下のような状況でHSPさんに起こることがあります:

 

  1. 過度の感覚入力

    • 騒音、強い光、大勢の人がいる環境など、感覚的に過負荷となる状況がフリーズ反応を引き起こすことがあります。
      カフェの音がうるさすぎて、ぼーっとしてしまうなどです。
       
  2. 強い感情的圧力

    • 激しい対人関係の衝突、批判、拒絶など、感情的な衝撃がフリーズ反応を誘発することがあります。
      会社でマウントとられた、上司の言い方がきつすぎたなどです。
       
  3. 予期せぬ変化や不確実性

    • 突然の計画の変更や、予測不能な状況に直面した時、安全感の欠如がフリーズ反応を促すことがあります。
      行き先が急に変更になって、それを知らされていなかったときなどえ?!となることがあります。
      こちらは内向型のHSPさんに多いです。
       
  4. 過去のトラウマの再体験

    • トラウマ的な過去の出来事が思い起こされる状況では、HSPは背側迷走神経を介したフリーズ反応に陥りやすいです。
      こちらは最もご本人にとってわかりにくく、カウンセリングやセラピーが必要なパターンです。
       

 

 フリーズ反応の影響

 

フリーズ反応中、個人は文字通り「動けなくなる」状態になることがあります。

(正確にはシャットダウンという反応であることも多いのですが、ややこしいので今日はフリーズで統一します)

これは、身体的、感情的な機能が一時的に停止または極度に低下する状態を指します。

具体的には、無力感、言葉が出ない、身体が硬直する、深い無感動状態に陥るなどの症状が現れます。

「自分なんてだめだ」
「挑戦する気になれない、寝ていたい」
「身体がうごかないダルすぎる」などの言葉は

フリーズの影響を受けた言葉と言えます。

 

 

 

 対応としてすぐにできること

 

  1. 安全な環境の提供

    • HSPのクライアントに対して、静かで落ち着いた環境を整えることが重要です。また、信頼できる人々との関係を促進し、安全感を増すための社会的支援を提供します。
      落ち着いた環境というのはセラピストやカウンセラーがその場の空気を
      「何を言ってもバカにされない」「何を言っても大丈夫」と感じさせるテクニックのことを言います。
      これは潜在的にやることなので、「どんな言葉?」ということではなく、
      支援側の「あり方」で示すものとなります。
       
  2. 呼吸とリラクゼーションの技法

    • 深い呼吸やリラクゼーション技法を導入し、副交感神経の活動を促進させ、心身を落ち着かせる手助けとします。
      ただし、パニック発作を起こしたことがある方も多いので、大きく吸いましょう!とは言わず、
      ちょうどいいサイズの呼吸を促して様子を見ます。
      肺の可能性が思い切り使えているか。これはとても大事なポイントです。
      (↑このことはまた今度記事で触れます)

       
  3. アプローチ

    • どんなアプローチ方法かはたくさんの方法が提案されていますね。
      心理セッションやコーチング、ボディワーク、アロマセラピーやフラワーエッセンス、オーマソーラやヒーリング、などなどたくさんの手段があるかと思います。
       
    • これまで7,000名くらいの方にお会いしてきて、とてもとても大事なのは
      HSPさんが神経生理的に今どの段階にいるのかということをきちんと把握すること。

       
    • もっと言うと、どのくらいトラウマ的な神経状態の影響を受けているか、ということです。
      ここについてはとても大きなテーマのお話なのでまた書いていこうと思います。

 

ポリヴェーガル理論は、HSPさんが日々直面する問題に対して新たな理解と支援の方法を教えてくれます。

この理論を生かした支援が、感受性の高い人々にとってより良い生活の質を実現するための鍵となるることを

実感しています。

 

それではまた!!

 

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本の使い方説明動画(約3分)⏩https://vimeo.com/811917526/d399abcfb8


 

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